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自己共感の4つの入口(その1)

前回のノートで、自己共感の代表的なパターンに触れました。

自己共感には、いくつかの入口があり、これらを組み合わせることでより深く自分の奥に進む事ができます。

まず概略図です。

4つの入口(花びら)を通じて、自己共感し、自分自身のより深いニーズ、さらにはエッセンスに触れることろまでを表しています。

まずは、入口の二つ、「言語・物語」と「身体」を取り上げます。

1 言語・物語

言語と物語を通じて、自己共感をしていきます。

通常は、代表例で紹介したように、身体とセットで用います。

問題や気がかりからスタートし、身体感覚と言語を用いて共感する方法です。

2 身体

NVCでは、直接感じる体の「感じ」をとても大切にしています。

体の「感じ」を利用した進め方にもいくつかパターンがあります。

(1)体の「感じ」で確かめる

自分に語りかけ、その言葉や表現でぴったりと、十分に言い尽くせているのかを体の内側で感じます。

体のどの位置で感じているのか、大きさや、温度、手触り、質感、或いは、時間軸(どんな時期から感じているのか)なども大切な助けになります。

この体の「感じ」で確かめる方法は、その他の入口と併用することで、ぐっと自己共感の深みへ進みやすくなります。とても大切な方法です。

(2)体の「感じ」から始める

問題や気がかりなどの言語の前に、ただただ、体の感じを受け取る事から始めます。

いま、この時、私の「感じ」はどんなものがあるのかに耳を傾けます。

ダンスで表現することもできます。

微細な動きを自分でやってみて、その動きをどんどん増幅することでより明確に微細な感じをつかみ取ることもできます。

例「喉の奥になんだか大きな引っかかる固まりの感じがあるな~」

「なんだろう・・・この固まりを感じるままに全身を使って表現してみよう。」

(体全身で地面を押さえつけるような仕草)

「ああ、体全体で下に押さえつけるような大きなエネルギーがあるな~」

「なんだろう、何を押さえつけてるんだろう・・・・押さえつけられてるものを全身で表現してみよう」

(しゃがんで体を小さくした状態から、大きくジャンプするような仕草)

「ああ、大きな爆発・・・噴火するマグマのようなエネルギーがあるな」

十分に体全体の声を聴いたように感じたら、次に、自分自身に問いかけていきます。

「このエネルギーは何だろう?」「何を私に伝えたがっているのだろう?」「何が大切なのかな?」「なぜそんなに○○な感じなのかな?」

「押さえつけるエネルギーは・・・うーん、絶望感とか諦め、うんざりした感じ」

「爆発のエネルギーは・・・やり遂げる、爆発的に突き進むような感じ」

(自分にじっくりと耳を傾ける)

「ああ、そうか。」

「最近、あのことで悩んでいたけど、きっと私の中にあきらめと絶望もあるし、そんな事をものともせず、願いに向かって爆発的に突き進んでいきたい強いエネルギーもあるんだな~」

「あきらめと絶望の裏には、二度と傷つきたくない安全や安心のニーズが居るな~」「私は、私に『もう無理だよ、傷ついちゃうからやめとこうよ』と言ってるんだな~」

「爆発的に突き進むエネルギーの裏には、命の祝福や貢献のニーズがあるな~」「私の中に『大丈夫、恐れにとらわれず全力で進んでいこう』という声があるな~」

そして、その両方の声を大切に、共感を深めていきます。

十分に体の声を聴き切ると、エネルギーが突如変容することも起きます。

また、事例のように複数の声があるときは、調停スキルを通じて、統合していく事ができます。




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