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ベンチ研究所

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まちにおける、ベンチについて、座るについてを、日本や世界の事例から考えていきます。
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新刊 『1階革命』 (著:田中元子/晶文社)Amazon予約はじまりました。副題は「私設公民館『喫茶ランドリー』とまちづくり」。書店は12月20日ごろから並びます。

 この度、晶文社よりグランドレベル田中元子の新しい書籍『1階革命−私設公民館『喫茶ランドリー』とまちづくり」が晶文社より発売されることになりました。Amazonでの予約注文は昨日から、書店での販売は2022年12月20日の予定となります。  表紙は、こんな素敵になりました。表紙絵は、グラフィックアーティストの伊藤桂司さん、ブックデザインはアジールの佐藤直樹さん・菊地昌隆さんにお願いしました。  今回の書籍の位置づけは、田中の前著『マイパブリックとグランドレベル − 今日か

ついに京橋にベンチを設置!ベンチプロジェクト、ここにはじまる!目指すは「東京ベンチアベニュー」.

noteに最初のベンチの記事を書いて、大きな反響をいただいたのが2017年でした。 それから約4年、ついに先日、京橋の東京スクエアガーデンの公開空地、中央通り沿いに恒常的なベンチを設置させていただくことができました! たかがベンチですが、これ実は大きな一歩なんです。 今回はそのレポートを。 ベンチのない国日本・ベンチのない都市東京まず、「ベンチの基本」のおさらいです。 日本は鬼のようにベンチのない国です。たとえば、 NHKの名番組「世界ふれあい街歩き」を見ていると、だ

「亀有」は驚異的な「ベンチ」のまち!?5日間滞在中の驚きのまとめ.葛飾区・足立区のお手本のような「ベンチ」でまちづくり.

マイクロツーリズム、ワーケーション、ステイケーション。なんだか急にいろんな言葉が出てきて、それに右往左往影響されるのも、ちょっと人間らしさに欠けたものだなと思いつつ。要は「生きること」と「働くこと」について、今までよりも考えて、自分なりに心地良く行動するというのが大切なことではないでしょうか。 さて、今年のお正月は皆さんはいかがおすごしでしたでしょうか。なかなか帰省というわけにもいかなかったのは、私たちも同じ。 で、昔から機会があれば、近くのホテルに泊まったりして、楽しむ

「あの浮浪者は明日の私」 私を変えた田中元子の一言

ベンチや公園に関するプロジェクトをしていると、よく浮浪者の話が話題に上ります。 トーキョーベンチプロジェクトで、神田や京橋でベンチ設置の社会実験をさせていただいた際もそうでした。行政や企業の関係者の皆さんは揃って、こう仰いました。 「これでは浮浪者の方が寝るのではないですか?」 その一言が向けられる度に、私たちは瞬間湯沸かし器のように、こう返します笑。 「ベンチが少ないから、浮浪者が寝ていると、自分たちのベンチを取られたように思うのです。それはベンチを設置しない理由に

V6岡田准一さんGL田中がベンチでまちづくりをFMでトーク!今週限定タイムフリー聴くことができます。ベンチでまちがどうして変わる?【京橋実験レポ】

まず、いきなり事後報告です。先日の日曜日の深夜24時に弊社グランドレベル代表の田中元子が、V6岡田准一さんのJ-waveの番組「Growing Reed」に出演させていただきました。 テーマは「座ること以外のベンチの効能とはどんなものですか?」ということで、ベンチプロジェクトについてお話をさせていただきましたので、もし興味のある方は、ぜひアクセスしてみてください。今週中であれば過去の放送もradikoで聴くことができます。 これまでこのnoteでもベンチの話をいくつかさせ

今年、7000のベンチの街は100周年。日本はベンチ元年に!JAPAN / TOKYO BENCH PROJECT はじまりました。あたたの街もベンチを増やしてみませんか?

100年前にアメリカのある街に7000のベンチが設置されていたという前回の記事は、実に多くの方々に読んでいただけたようで、ありがとうございました。行く先々で「読みました」とか「打合せ先で、話題になっていました」と言ってくださる方がたくさんいて、大変驚きました。 どうして、こんなにも反響があったのかと考えたのですが、まず何よりも7000のベンチが設置され、人の営みがあのように描かれているポストカードのインパクトが、今の時代にも通じるくらいすごいんだなと痛感しました。一方で、部

歩道のベンチはまちづくりの基本。だから、ニューヨークは2000ものベンチを戦略的に設置する。さぁ、ベンチ難民国日本で、最初に立ち上がる都市はどこか?

皆さん、お久し振りです。グランドレベルネタは、日々積もるばかりなのですが、今、田中が執筆中のグランドレベル本の手伝いをしているので、ブログ熱が、ついついそちらに注がれておりました。今回はそんな中で、今どうしても言いたい大好きなベンチのお話しです。 以前もこの写真をお見せしたかもしれません。昨年のある夏の日、某サイゼリアでくつろぎながら、ふと外を見たのです。何気ない、日本のどこにでもある風景。しかし、よーく見るとおばあさんが防護柵によりかかってるじゃないですか。 曇ってるけ

100年前、7000以上のベンチによって繁栄した街があった!ベンチで育くまれたシビックプライドが、現代の市民をも突き動かす感動の街・セントピーターズバーグ。

追記2017/9/21:2017年9月1日、グランドレベル会社設立1周年を記念して、「JAPAN BENCH PROJECT/TOKYO BENCH PROJECT」を立ち上げました。ぜひこちらのサイトをご覧ください。 http://japanbench.jp/ とってもお久し振りです。今日から「ベンチ研究家」も肩書きに加えたいと思います。グランドレベルの大西です。今回はとんでもないベンチのお話です。調べてた限りほとんど見当たらないので、日本ではそれほど知られている話では