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感覚と欲 社会的欲求について

心理・社会的な欲求

WIKIより


ヒトは群居性の動物であり、また高度な思考力を持つために、社会的に認められたい、知識を満足させたい、他者を満足させたい、というより高次な欲求がある。この欲求の内容は、後天的に身につくものであり、社会や文化の影響が大きいという特徴が見られる。


獲得:財物を得ようとする欲求。
保存:財物を収集し、修理し、補完する欲求。
秩序:整理整頓、系統化、片付けを行う欲求。
保持:財物を持ち続ける、貯蔵する、消費を最小化する欲求。
構成:組織化し、構築する欲求。
優越:優位に立つ欲求。達成と承認の合成。
達成:困難を効果的・効率的・速やかに成し遂げる欲求。
承認:賞賛されたい、尊敬を得たい、社会的に認められたい欲求。
顕示:自己演出・扇動を行う、はらはらさせる欲求。
保身:社会的な評判・自尊心を維持する欲求。
劣等感の回避:屈辱・嘲笑・非難を回避する欲求。
防衛:非難・軽視から自己を守る、また自己正当化を行う欲求。
反発:二度目の困難に対して再び努力し、克服・報復する欲求。
支配:他人を統率する欲求。
恭順:進んで他人(優越な人間)に積極的に従う欲求。
模倣:他人の行動やあり方を真似する欲求。
自律:他人の影響・支配に抵抗し、独立する欲求。
対立:他人と異なる行動・反対の行動をとる欲求。
攻撃:他人に対して軽視・嘲笑・傷害・攻撃する欲求。
屈従:罪悪の承服・自己卑下の欲求。
非難の回避:処罰・非難を恐れて法・規範に進んで従う欲求。
親和:他人と仲良くなる欲求。
拒絶:他人を差別・無視・排斥する欲求。
養護:他人を守り、助ける欲求。
救援:他人に同情を求め、依存する欲求。
遊戯:娯楽などで楽しみ、緊張を解す欲求。
求知:好奇心を満たす欲求。
解明:事柄を解釈・説明・講釈する欲求。

知識・名誉・地位等を得ることによる満足感や他者から認知されたいといった欲求、ストレス発散行為を欲する動き、より美味しいもの・より良いものを求める動き、見栄・所有欲等がある。子供の養育は、生殖欲求の一種でもあるが、ヒトの場合は「思いやりのある子に育って欲しい」など、高次な欲求にも基づいている。ただし人間の欲求は非常に複雑な相互作用が起こるために単純に上記の欲求に行動を還元することはできない。生理的な欲求が満たされれば、高次な欲求の方が、行動や心の動きを決める上で重要となってくると考えられる。

脳科学と欲

科学的根拠については十分とは言えないものの、欲求を脳科学の見地から解明する研究も進められていて、低次な欲求ほど主に大脳辺縁系などの旧皮質の影響を受け、高次な欲求ほど主に前頭連合野などの新皮質の影響を受けやすいとされている。主な欲求を分類すると以下のようになる。

生理的欲求
安全安心の欲求
愛情や所属の欲求(集団欲・序列欲)
人から認められたいといった欲求
理想とする自分になりたいという自己実現の欲求

これらの多様な欲求を段階的・並行的に過不足なく(場合によっては適度な過不足状態を前提にしつつ)満たしていくことが心身の健康を維持する上では、大切である。

こういった欲求レベルには、個人差がありその基本的な欲求が強いほどそれに相応した理性的能力(大脳新皮質の前頭連合野など)も発達しやすい傾向があり、また向上心や進歩の原動力となりうるものでもある。低次の欲求をコントロールしたりする理性に関わる前頭連合野は、最初は空っぽのハードウェアのようなものであり、しつけ・社会のルール・教育などの後天的な学習作用によって脳神経細胞(ニューロン)のネットワークを形成し理性的コントロール能力をつけていく。

また、より低次元な欲求が上手く満たされずに過剰な欲求不満状態(ストレス)となった場合に、前頭連合野における理性的コントロール能力を超えてしまい、神経症や犯罪・いじめ等の問題行動を引き起こしやすい状態となることも知られている。

社会と欲

社会的には、過剰な欲は犯罪の要因となることから制度を設けて制限を加えているが、経済活動の需要を喚起する必要から適度な欲を必要としている。

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