ハラで考える
当たり前のことかもしれないけど、幸せは感じるものだと思う。幸せはモノではなく、あぁ、気持ちいいなぁ、とか、美味しいなぁ、とかそんな小さなもののことで、人やモノ、空間や環境によってもたらされる小さな満足のようなものなんじゃないかと思う。
お金があってもお金自体は幸せを運んでくれるわけではないし、結婚や出産すること自体が幸せなのではない。
1人では味わえない幸せもあるだろうし、嫌だなぁと思っていた人や物がうっかり幸せを運んでくれることもある。
暗い気持ちでいても、隣で誰かが笑えばつられて笑うこともある。
ついうっかり、幸せになってもいい。
やり切れないこともたくさんあるし、それは避けられないけれど、幸せもきっと同じようにやってきているんだと思う。
わたしたちは忙しくていろいろ忘れてしまうけれど、例えば、貸してもらった傘とか、誰かのおにぎりの味とか、消えそうに空にかかる虹とか、そんなものをときどき思い出してみる。
最近、頭で考えるのをやめた。心でもない。
ハラだよ、と言っていた友達がいて、なるほど、と思った。これは女性だけかもしれないけど、子宮ではなく、ハラ、なのだ。
ふわふわするのではなく、むしろ重心を下げていく。
本当の自分ほど未知なものはない。きっとこれからまだまだ出会っていく。
まだ知らない幸せのようなものにも、きっと。
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