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親心子知らず

母が病んでいる。
病気というより、精神的なほうで。
まだ結婚しない一番下の妹と、まだ子供ができない真ん中の妹を心配している。
何を言っても無駄なことはある。
特に身内の意見はずさんに扱われるもんなのかもしれない。
私は娘を出産するのに三日かかり、産まれたとき、とりあえずお産が終わったことに心からホッとした。臍の尾を切られ、産まれたての娘を見たとき、元気でよかったなと思った。
元気ならいい。
今でもそう思っている。勉強ができたり、友達と仲良くしたり、好きなことを見つけたりできればいいとは思うけど、やっぱり生きているのは当たり前じゃないと思うから、生きてるだけで有り難い。
世間体が気になったり、自分の価値観からどうしても離れられない母の気持ちもわかるような気はする。母の産まれた時代や場所も関係あるだろう。苦労したんだと思う。
こんなに辛いことはない、と母は言う。
子供のことが一番心配だと。
妹たちは何も悩んでないからどうしようもない。
母親って難しいもんだと思う。
なんでこうなるかなぁ、もう。
かける言葉が見つからない。

#エッセイ #母親

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