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睡眠の質を上げるための工夫③うたたね禁止〜

「夜、寝つきが悪い」という方の中には、もしかしたら「帰りの電車ではできるだけ座って寝る時間を確保する」とか「夕食を食べた後にテレビを見たままソファで寝てしまう」という人もいるかも知れない。

人は日中、起きている間に「睡眠物質」なるものを溜めている。うたた寝をせずに、できるだけ日中は起きておいて、「睡眠物質」を溜めに溜めてから本睡眠に入ると、最初の90分にグンと深い眠りに入ることができる。ここで一気に深い睡眠に入ることができれば、「成長ホルモン」の分泌も促進され、疲労回復や免疫力もアップし、健康的な身体を手に入れることができる。

もし、帰りの電車で寝てしまったり、ソファに座ったまま寝てしまったりすると、せっかく溜めておいた「睡眠物質」が分解されてしまうので、本睡眠の時に深い睡眠に入りにくい。これでは勿体ないので、できるだけ日中は寝ないで欲しい。ということで、うたた寝は禁止。

上手な仮眠の取り方

「うたた寝禁止」と言っても、日中に睡魔に襲われたまま我慢して事故が起きてしまうのでは元も子もないので、もし日中に強い眠気を感じるのであれば、上手に仮眠を取って欲しい。

上手な仮眠の取り方は以下の4点

1、眠くなる前に。
2、座ったまま。
3、20分以内に。
4、視界を遮断するだけでもいい。

眠気を感じてから、横になってしまい、20分以上眠ってしまうと、深い睡眠に入ってしまうため、それは避けようということだ。

逆に「仮眠を取ろう」と思ったのに「眠れなかった」という場合も気にする必要はない。目を瞑るだけでも脳疲労は回復されるので、睡眠物質を分解せずに体力や集中力を取り戻すことができる。

NASAの研究グループによると、

26分間の仮眠が有効で、脳のパフォーマンスは34%アップし、覚醒の度合いは54%改善する

という。

他の研究機関でも細かな数字は異なるものの、総じて「仮眠するなら時間は短く」と結論づけている。

自律神経のバランスを取ることが大切

私たちは日中、活動している時は主に「交感神経」を優位に働かせている。つまり、スイッチON状態にして、集中し、適度な(時に過剰な?!)ストレス状態を作り出して仕事をしている。

休憩時間や帰宅後は「交感神経」から「副交感神経」にスイッチを切り替えてリラックス状態を作り出したいのだが、もしかしたらそれができずに、休憩時間も疲れが取れず、夜も眠りにくくしているかも知れない。

短時間でも「交感神経」が優位な状態から「副交感神経」を優位な状態に、いつでも自分の意識でもって変えることができたとしたら、メリハリのある生活が送れるようになる。

簡単に「副交感神経」を優位にする方法

どうやって「副交感神経」を優位にしていくかというと「呼吸」に焦点を当てていく。「呼吸」は普段、無意識にしているけれど、意識的に行うこともできる。

面白いのでビフォア・アフターで違いを感じてみるといい。

まずは、無意識状態のまま(普段の呼吸)の時、1分間で何回呼吸をしているか数えてみて欲しい。緊張状態であれば、呼吸は浅く、そして回数が多くなっているはず。まるで、犬が舌を出して「ハァハァ」と言っているように、ストレスを感じている人間の呼吸は浅くて早い。

次に、意識的に呼吸をしてみよう。「吐く/吸う」のバランスを「2対1」にしてみる。例えば8カウント吐いて、4カウント吸うという具合。

「吐く」ことで「副交感神経」を優位にし、「吸う」ことで「交感神経」を優位にする。だから、「吐く」ということに時間をかけてみるのだ。

最初は「そんなに沢山吐けない」と思うかも知れないけれど、慣れてくるのでやってみよう。8カウント吐くと思うと、お腹の中にある全ての空気を押し出すようになるので、自然と腹式呼吸にもなる。

さて、しばらく意識的に呼吸の練習をしたら、また自然な呼吸に戻して1分間の呼吸数を数えてみよう。大抵の人が、最初に数えた呼吸数よりも数が減っているはずだ。そうすれば、よりリラックス状態に近づいたと言っていい。

呼吸法のアプリも活用しよう

呼吸法を練習するのに、まだ慣れない場合にはスマートフォンやウェアラブル端末の呼吸法アプリを活用してみるといい。

私はfitbitを使っているので、その中にあるリラックスアプリを活用している。たった2分間、呼吸のリズムを整えるだけで視界もクリアになるし、集中力を得ることができるので気に入っている。



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