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自分の見た目が嫌いなキミに サルトルが教えてくれたヒント

1.多くの人が抱える外見の悩み

太っている。背が小さい。鼻が低い。えらが張っている。髪が薄い。

多くの人が、このような見た目に悩みを持っています。

また、このような外的コンプレックスは、生まれつきのもので、どうすることもできないと、悩みそのものが深刻にとらえられがちです。

しかし、その悩みは、身体に変化を与えなくても、サルトルの哲学で解決できると、以下の本で紹介されています。

小林昌平著「その悩み、哲学者がすでに答えを出しています」

2.サルトルについて

まず、今回の話に出てくるサルトル本人が外的なコンプレックスを持つ哲学者でした。

学問では優等生であっても、背が小さく、ギョロ目で、おまけに強度の「斜視」。

美少女に告白しては拒絶されることが幾度となくあったといいます。

大きな外見的なハンデを持ったサルトルが、モテるために目指したもの。

それは、自らの外見的コンプレックスに対する理想武装であり、「実存主義」と言われる考え方でした。

3.実存主義とは

ここで、「実存主義」とはどのようなものなのか、分かりやすく説明するために、トカゲと人間を例に説明していきます。

トカゲには、トカゲという「本質」があります。
鱗に覆われた皮膚を持ち、外敵に襲われれば、尻尾を切って逃げるというのが、トカゲ特有の本質です。
一方、人間は、本質がない生き物です。
つまり、様々な性格、職業、見た目のスタイルなど、生まれたときの資質に関わらず、自分の可能性を開いていける存在であり、それが他の動物と大きく異なる部分です。

人間だけが、唯一、環境、資質、身体など、生まれ持った資質を否定し、あらゆるとらわれから自由である生き物である。

そのことが、サルトル哲学の核心である、「実存は本質に先立つ」ということを意味します。

4.モテる思考法

サルトルは自分が嫌いな見た目を「ナシ」にして、鋭い思考を持つ「インテリ」として、生まれ変わりました。

その思考が功を奏し、実際に大学でも美人で評判だったボーヴォワールと交際するにいたり、生涯の伴侶となることができました。

そして、晩年は多くの愛人にも恵まれました。

自分にない性質のキャラクターにもなれるのが人間の特権と思えば、生まれつき備わった資質にこだわることはありません。

元々ある自分を否定することになっても、別の自分のなりたい理想の姿をイメージし、それに対する努力をしていけば、元々ない自分に生まれ変わることもできるし、外見に対するコンプレックスに対する意識も小さくなっていくのではないかと思います。


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