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規則的変態作品、川畑文昭さんの「亀」にチャレンジ【後編】

ついに完成!!

前回、2時間かけて仕込んだ、60°の折り筋。
(6月15日の記事)

はい、今回は「組み立て編」でございます。

完成して良かったです!

仕込みさえ乗り切れば、あとはどうにでもなるだろう…
テキストをパラパラめくって、そんな事を考えていました。

しかし。
やはり私は間違っていました。
普通にむずいっす。

でも、頑張りました!
ということで、レポでございます!
❶やっぱり変態だった
❷「7連六角形」は中心から攻めるべし
❸ピタリと閉じる「ロック機構」に感動

では、どうぞ。

♦︎♦︎♦︎

❶やっぱり変態だった
60°の全面仕込みを終え、油断したところに待っているのが、工程26。
正六角形を7個重ねる「平織り」です。

え、途中図とか、折る順番とかないの。
見ただけで、頭がクラクラします。

どうやって乗り切ったかは❷で後述しますが、かなりの時間を費やしました。

その工程26も含めて、しょっちゅう出くわすのが、「折り筋どおりに折る」というシーン。

ほとんどの場合、一発で折れません。
というか、折り筋が多すぎて分かりません。

特に工程61。
意味が分かりません。

ええと、端から3マス目が基点で。
こっちは、6マス目から山折り。
で、2本の折り筋が交差するところが頂点だな…

という風に、折り線を一つ一つ分解しながら少しずつ組み立てて、やっと折りたたむことができました。

トドメは、「残り◯箇所も同じように折る」。
必死にテキストに食らいついてきたプレイヤーの、心を折る一言です。

特に工程97。
鬼のように沈め折り(Closed sink)を繰り返したあとにコレを言われると、思わずトイレに行きたくなります。

他にも、見た瞬間「えっ」と思うシーンが続出。

「ステゴサウルスより変態度が高い」
考案した川畑氏本人が、そう言っていたらしいですが、それを存分に味わうことができました。

❷「7連六角形」は中心から攻めるべし
前述の工程26を乗り切る際、どのように組み立てたのか記録をとってみました。

はじめは7個を一気に仕上げようと、端から追ってみたのですが、全く太刀打ちできず。

中心の六角形を完成させてから、周りの6個を攻めることにしました。

中心の構造は「ねじり折りの六角形版」です。
カドの段折りはテキストと折り筋とは異なりますが、ボキボキ折っちゃって大丈夫。

あとは、6個の六角形を一つ一つ着実に完成させていきます。

同じ場所を何度も折るので、紙の消耗は避けられませんが、一気に組み立てようとして遭難するよりはマシでしょう。

あくまでも私なりのアプローチなので、もっと良い方法もあるかもしれませんが、参考にしてみてください。

❸ピタリと閉じる「ロック機構」に感動
この作品の中で、私が一番感動したのは「ロック機構」です。

ほとんどの動物作品は、ほとんどが「腹割れ」の構造をしています。
(たまに「背割れ」もあります)

でも、このカメちゃんは、おなかにも背中にも割れ目がありません。

実は、継ぎ目は「側面」にあるんです。

体の軸を中心から少しずらし、右側に紙を余らせたまま折っていきます。

最後に、右側の余った部分を、左側に差し込むんです。

すると…
①お菓子の箱にフタをするように、ピッタリはまる
②差し込んだ部分は、重ねたまま内側に折り込むので、まったく離れない
③完成品は完全な左右対称となり、どこをどう閉じたのか、まったく分からない

という、素晴らしい完成度の作品となります。

ロック機構がある作品は結構見かけるのですが、ここまでシッカリ、それも痕跡を残さず完璧に留まる作品は初めて見ました。

すごくマニアックかもしれませんが、心踊るほどの感動です!

♦︎♦︎♦︎

ということで。
全2回の「カメちゃん奮闘記」にお付き合いいただき、ありがとうございました。

ステゴサウルスの「変則的変態」と、カメちゃんの「規則的変態」。

川畑氏の変態ぶり(いい意味で)が、少しだけ分かった気がします。
指を緑色に染めながら、頑張った甲斐がありました。

苦労もありましたが、とても楽しかったです。

同氏の作品集には、まだまだヤバそうな作品がズラリ。

次なる挑戦はいつになるのか、長い目で(すぐやると疲れるので)ご期待くださいませ。

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