日本百名城・中世の五大山城、観音寺城址を周回する
これは、日本百名城・中世の五大山城のひとつ、観音寺城址・平井丸の平虎口です。広大な城址には、多数の郭があり、樹木に覆われているためその全容はわかりませんが、主要な郭だけでも100を越えるそうです。今回は、「後藤郭・進藤郭の周辺が樹木の伐採が行われ、石垣の姿が見える・・・」という情報を得て、久しぶりに知人と城址を周回します。
五個荘川並地区にある観音正寺の裏参道の登り口に車を止めて、登山を開始します。大きなイチョウの木が目安です。この近くには、元三大師や大山巌御手植松の碑があります。
ここが登り口ですが、西国33所の巡礼道であったことから、「右たにくみ道」という小さな道標も建っています。ここから中山道を経て、谷汲山・華厳寺に向かったのです。
ゆっくり登ったので麓から50分ほどで、観音正寺入口の駐車場にたどり着きます。参拝者の方々は、ここから、800ｍほど徒歩で観音正寺に向かわれます。
目加田屋敷跡を下に見て、観音正寺方向に歩いて行きます。
上のほうを眺めると石垣が・・・、布施淡路丸の石垣です。
少し、登って、布施淡路丸の郭を見学します。入り口は、Ｓ字になっていて、直進できません。枡形虎口原型でしょうか・・・・。なかは、雑草が多い茂っていますが、石垣のある巨大な郭です。
お茶子地蔵の前を通過します。可哀そうな「お茶子姫」の話が伝わっています。
お茶子地蔵を経て、佐々木城址・三角点という道標に従い、山道に入っていきます。佐々木城址は観音寺城址の別名です。山中に大正年間に建設された、巨大な「佐々木城址」の碑が建っています。
これがその碑です。この場所は、観音寺城址の中枢部といわれている場所から少し離れたところにあり、なぜここにあるのか分かりませんが、巨大な観音寺城址の構造を考えれば、なんとなく分かるような気もします。
大土塁と呼ばれている山道を登って行くと、いくつかの石垣郭などに出会います。これは三国岩です。
繖山の三角点は少し離れた場所にあり標高432ｍですが、ここは最高点で440ｍ程あり、観音正寺に降りる分岐点になっていて迷いやすい場所なので、道標や東近江トレイル地図看板が建っています。
少し降りていくと、ミヤマシキミが群生している場所があります。ミヤマシキミは雌雄異株、この株は雄株ですが、開花が始まりました。
さらに降りていくと、ネコノメソウ、そして開花が始まったマムシグサに出会います。
本丸跡では、グイ違い虎口、井戸などを見学します。かつて発掘調査が行われたそうで、古びた説明板も建っています。
本丸跡から平井丸の平虎口を見学し、池田丸の方向にさらに降りていきます。イワカガミの花にも出会います。
ここは大石垣・・・。見事な石垣です。ここで休憩し、昼食です。
天気も良く、向かいには箕作山、麓には奥石神社の森が見えます。新幹線が通過していきます。
昼食後、木村丸の埋門を見学します。随分と土砂に埋まっていますが、そのため原型が保存されているのは幸運です。今回の目的地である後藤郭・進藤郭の場所を捜します。
目的の後藤郭・進藤郭がなかなか見つからないので、観音正寺方向に引き返していきます。観音正寺の近くで、写真看板を見つけます。下の方向を見ると樹木が伐採してあり、下っていくと巨大な石垣に出会います。後藤郭でしょうか・・・？ 左のほうにも石垣が見えます。進藤郭でしょうか・・・・？ ついに、今日の目的の場所に、到着です。
進藤郭・・・？ 全容はわかりませんが、石垣が崩れかかっているようです・・・。
念願の目的の場所を見学し、観音正寺を経由し権現見付を通過し下山していきます。
権現見付の石垣の隅も、しっかりと算木積で積まれているようです。
「奥の院」を上のほうに見て、さらに下山します。
下山は、登ってきた道とは別の紅葉公園に降りるコースを選択します。下山道には、今が最盛期のミツバツツジが絶好調、所々で出会います。無事に起点の登山口・大きなイチョウの木のある場所に戻ります。6時間・8ｋｍ・13,000歩、ゆっくりと歩いてじっくり見学、無事に帰還です。この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？