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ほとけさまのおしえ「年回法要」

 お葬式と中陰法要が終わり、百箇日法要が終わると、次は年ごとの命日にお勤めする年回法要があります。

 「宗旨宗派や地域」によって違いがありますが、自坊では一周忌〜三回忌〜七回忌〜十三回忌〜と三十七回忌まで続き、その後は「遠忌」(おんぎ)という五十年ごとの法要があります。

 ここで「何回忌までお勤めすればいいのか?」と悩まれる方がおられます。

 そういう方にはひと言、「命ある限りはお勤めしていただくのがよろしいかと思います。」と申しております。

 それはなぜかと言うと、命ある限りご先祖様や阿弥陀如来様に「守られ」、「願われている」存在であるからと言えるでしょう。

 なので本来は「毎日」お仏壇に向かって手を合わせ、お称名をお唱えするのがよろしいかと思います。

 ところが煩悩の多い私たちは、なかなか日々の生活が忙しく、ついつい忘れがちになります。

 なのでせめて「十年に二回」の年回法要は皆さんで集まってお参りしていただけたらと思うのです。

 そして子供さんやお孫さんがおられたら、ぜひ「一緒に」お参りしていただきたいのです。

 そしてみんなで集まり仲良くすごすひとときは、記憶に「深く刻み込まれる」はずです。

 それは将来、自分自身が見送られるときにちゃんと「返ってくる」と思うのです。

 そしてきっとお子さんやお孫さんは、辛いこと悲しいことがあっても、ご先祖様に「願われ守られている」存在であると安心できるでしょう。

 そういう「心のバトン」を未来に繋いていければと密かに思っております。


☆今日の一句☆

 年回は
    ご先祖様の
          贈り物

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