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仏教に学ぶ生き方、考え方「菩薩様はなぜおられるのか?」

 真宗では御本尊は「阿弥陀如来様」になります。

 阿弥陀如来様はかつて法蔵菩薩様という修行の身であったときに、私たちすべてを救うために長い時間考えて「四十八の願い」を立てられました。

 そして今まさに悟りを開いて如来様になられているので、その願いは「叶っている」と考えるわけです。

 ところで阿弥陀如来様の両脇には菩薩様がおられるときがあります。

 これは「勢至菩薩様」と「観音菩薩様」で、仏道で特に大切だとされる「智慧と慈悲」のいわば専門家と言えるでしょう。

 ここで「不思議だな」と思う人も多いと思います。

 それは「勢至菩薩様と観音菩薩様はなぜ阿弥陀如来様と一緒におられるのか?」ということです。

 阿弥陀如来様がすべてをお任せして救っていただけるのであれば、菩薩様はおられなくてもいいはずです。

 実はこれにはちゃんと「意味」があります。

 それは阿弥陀如来様に救ってもらうのを、「遠慮したり怖がったり」する人もいるからなのです。

 私たち凡夫には如来様は「光り輝いて見える存在」なので、そこから逃げようとする人もいるのです。

 その人たちの立場に立って手を差し伸べ、「諭し安心させてくれる」存在が菩薩様なのです。

 菩薩様は修行の身ではありますが、ほぼ如来様に近い存在と言ってもいいでしょう。

 そういう方であっても、私たちに「気を遣って」いただいているのです。

 ましてお寺の「お坊さん」は救う立場ではなく、救われていく凡夫の「代表」と言ってもいいでしょう。

 「慢心」に溺れることなく、みなさんと同じように悩み苦しみ救われていく存在であることを心に留め置いていこうと思っております。


☆今日の一句☆

 ありがたき
     如来と菩薩の
          連携プレー

 

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