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ほとけさまのおしえ「ウソ」

 時々、お経にかかれていることや、仏教の教えは全部「嘘だ」とおっしゃる方がお見えになります。

 その方の言い分は極楽浄土などあるはずはなく、死んだらそれで「すべておしまい」になるのだと言われます。

 たぶん口には出さなくても、そのように思ってみえる方は「かなり」お見えになるのではないでしょうか?

 実際、極楽浄土を見たわけでも行ったわけでもない私も、本当に「あるのかどうか」はわかりません。

 お経にそう書いてあるので、「もしかしたらあるかもしれない」と感じていると言うのが本音かもしれません。

 でもあえて「こうも言える」のではないでしょうか?

 もし極楽浄土の教えがなかったとしたら、いざ自分が「命終えるとき」にどのように思うでしょうか?

 きっと「深い失望と悲しみ、怒り、後悔の念」に押しつぶされてしまうのではないかと思うのです。

 一方で命終えるということを「避ける」ことはできるのでしょうか?

 これだけの人類がそれに果敢にも挑戦してきましたが、延ばすことはできても「逃れること」に成功した人を見たことはありません。

 つまり誰もが最期は命終えることは必ず「決定」しているのです。

 そのときを「どのような心持ち」で迎えるのか。

 そしてその心持ちは、こうやって生きている今このときの心持ちも「ガラリ」と変えていくものになるのではと思っております。

 そして必ず阿弥陀如来様にすくい取られて極楽浄土に往び生まれると信じさせていただくことで、失望でしかない「死」というものを「歓喜(かんぎ)」の心持ちにしていただける。

 それはもはや嘘というより、我々凡夫に向けられたほとけさまの「方便」であり、「智慧」なのではないかなと感じております。


☆今日の一句☆

 安心し
   今を生きるは
        仏智なり

 

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