駄菓子屋 後編
前回、くだない前書きのせいで段々書くのが辛くなり←こらっ 二部構成となってしまいました。
前回までのあらすじは、前のノート見て下さい。
お菓子を分けてあげた男の子、見た感じ二つ下位に見えた。ただ、この近所では見かけない多分学区の違う子なんだと思われる。
「どっから来たん?」
男の子は黙って指を指した。
「1人で来たん?」
男の子は黙ってうなづいた。
「一緒に遊ぶか?」
男の子は首を左右に振り、あげたお菓子を掲げながら一言
「ありがとう」
と言い残し、先程指を指した方向へ走って行った。
その後、何回かババアの店に行ってみたがその男の子には会えなかった。
更に数日が過ぎ、子供なんて次から次へと興味を持っては飽きるの繰り返し・・・少年の事なんか全く気にしなくなっていたある日、学校の用事で俺は帰るのが遅くなっていた。
家着き、ランドセルを置くとお小遣いを握りしめババアの店に向かおうと玄関のドアを開けると少年が立っていた。
「駄菓子屋さん行くの?」
少年が口を開いた。
「こないだより、ちょっとお金多いからお前にも好きなの買ってやるよ!」
再開の喜びからか気前の良い俺。きっと喜んでくれるだろうと思ったら・・・
「じゃあさ、一緒に来て」
少年は俺の手を引き、小走りに何処かに向かって行った。
完全に学区が違うので全く知らない場所をあっちに行ったりこっちに行ったり・・・一体何処に連れて行くんだろう・・・
「着いたよ」
目の前には見た事のない駄菓子屋さんがあった。
学区が違うとはいえ、こんな店があるならとっくに話題となって誰かしらが知っていておかしくないのだが・・・
「お菓子買おうよ」
少年に促され店内に入る。ババアの店とは違い学校の先生みたいな若い女の人がお店に居た。
「いらっしゃい。好きなだけ買ってね」
そう優しく言われて調子にのりあれもこれもと買う俺と少年。
そこでふと気が付いた。買う物全てが安く、くじになっている物はみんな大当たりの大きいのが貰えたのだ。
思った以上にお菓子を手にし、少年と分けて家まで送って貰った。
家に近づくと、何やら家の前に人集りが出来ている。何かあったのかな?
「あっ!まさるん!」
大声をあげ駆け寄るいつもの仲間たち・・・
「どうしたの?」
「ババアの店の隣りが火事でババアの店も大変な事になって、お前が居ないって・・・」
「えっ!おれは子と新しい駄菓子屋・・・」
さっきまで居た男の子は居ない。
後日、改めてみんなで新しい駄菓子屋に行って見たがそんな物もない。
きっと夢を見ていたんだろう・・・
でも、手に持ってた駄菓子と命を救われた事実は夢ではなく現実なんだよね・・・
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