「夏競馬」に向けて。夏競馬こそやろうぜ!障害競走!③.障害コース解説

皆さんダービーはどうでしたか?当たった方はおめでとうございます。
僕はタスティエーラを軽視し、完全に消してしまっていたため、見事に外してしまいました・・・・

さて、このシリーズも3作目。
今回は障害レースのコースについて解説をしていこうと思います。

障害競走のコースも競馬場により千差万別。コースごとに求められる適性の違いもあります。しかし、コース傾向を頭に入れるだけで予想が楽になる時もありますので、しっかり頭に入れた状態で、予想しましょう。

【夏競馬開催で使用されるコース】
宝塚記念の翌週から、小倉2歳ステークスまでの夏競馬閉幕まで、今年組まれる障害レース一覧です。

7/1(土)
・福島1R障害未勝利2750m
・福島4R障害オープン2750m
7/2(日)
・中京1R障害未勝利3000m
7/8(土)
・中京1R障害未勝利3000m
・中京4R障害オープン3300m
7/9(日)
・福島1R障害未勝利2750m
7/15(土)
・福島1R障害未勝利2750m
・福島4R障害オープン3380m
7/16(土)
・中京1R障害未勝利3000m
7/22(土)
・中京1R障害未勝利3000m
・中京4R障害オープン3330m
7/23(日)
・福島1R障害未勝利2770m
7/29(土)
・新潟4R新潟ジャンプステークス
8/5 8/6は障害レースなし
8/12(土)
・小倉1R障害未勝利2860m
・小倉4R障害オープン2860m
8/13(日)
・新潟1R障害未勝利2850m
8/19(土)
・新潟1R障害未勝利2850m
・新潟4R障害オープン2850m
8/20(日)
・小倉1R障害未勝利2860m
8/26(土)
・小倉4R小倉サマージャンプ3390m
8/27(日)
・新潟1R障害未勝利2850m
9/2(土)
・新潟1R障害未勝利2850m
・新潟4R障害オープン3250m
9/3(日)
・小倉1R障害未勝利2860m

以上となります。
合計24レース。内訳は未勝利戦が15鞍、オープンが7鞍、重賞が2鞍ですね。
7月は中京・福島で開催。8月は新潟・小倉での開催となります。重賞開催週と、8月1週目を除き、土日で計3レース組まれています。

普段夏競馬重賞で大敗している馬券師の方は、今年は平地重賞を控えめにして、障害レースで着実に勝っていきましょう!

コース解説に話を戻しましょう。
まずは7月開催の中京競馬場・福島競馬場のコース解説から

【障害コース解説】★は最大3
①中京競馬場編
障害飛越難易度★
馬券難易度★
波乱期待度★

中京競馬場障害コース

まず最初は中京障害コースの解説から。
未勝利戦で使われる3000mは2コーナー出口のところにゲートが置かれます。オープンで使われる3300mは平地の芝1600mのスタート地点と同じですね。オープンの方は一つ飛ぶ障害が増えます。

中京競馬場の障害コースの特徴は「差し・追い込みが圧倒的不利な障害の設置場所」です。
向こう正面で3連続障害、3,4コーナー中間で障害が1つ、そして直線でなんと障害が2つも置かれています。
日本の競馬場で、最後の直線で障害が2つあるコースはここ中京競馬場だけですね。
この置き方のせいで、後方の馬はほとんどが勝負になりません。

向こう正面で後方でも、3,4コーナーで先頭グループに取り付いていなければ殆ど馬券内に入ることは有りません。

おまけに中京競馬場は直線の上り坂がきつく、自然と逃げ・先行が有利なコースとなっております。

オッズにもそれが強く反映されており、差し追い込み馬よりも、逃げ先行馬にオッズが偏っていますね。

また、1周目のゴール板を過ぎてしばらくは障害がないため、1,2角でさらに逃げ馬がリードを広げ、大逃げになることも有ります。

障害もすべて難易度の低いハードル障害だけで構成されており、よほど馬群が詰まった展開にならないと、後ろの馬はチャンスがありません。

なので基本的に馬場が悪くなっても配当は低いですね。
初障害でも試験内容がいいor平地実績がある、素質のある馬でも、勝負になります。
枠順も、外枠が不利と言われれば不利なのですが、とにかく前につけれれば問題はないため、気にする必要はないと思います。

強いて言うなら「新潟・福島で捲って馬券内入ることが多かった馬」「前走追い込んで2,3着」の馬を疑ってみても良いですね。

【中京競馬場障害コース馬券ポイント】
・馬にも馬券購入者にも難易度が低いコース。障害入門者にオススメ
・配当はあまり荒れない。逃げ・先行馬を中心に絞って買うべき
・初障害でも素質馬なら勝負できるコース。
・オープンの3300mはスタミナも考慮した馬選びを。

②福島競馬場編
障害飛越難易度★★★
馬券難易度★★
波乱期待度★★★


福島競馬場障害コース

7月開催のもう片方。福島競馬場の障害コースです。
このコース、未勝利戦は距離が短く、飛ぶ障害も少なめ。置いてある障害も、襷のグリーンウォールとバンケット(坂道)以外はハードル障害だけ。
初心者の方は「え?これでどこが難しいの?」と思う方も居るかと思います。

実はこのコース。騎手的には日本で一番「乗るのが怖いコース」と言われています。
まずスタートしてから直線のハードル障害。スタートしてからしばらく直線が長いため、ポジション争いが激化しやすい。そんな状態で最初の飛越をする為、落馬事故が非常に多いです。
そこから襷コースのグリーンウォールまで障害は有りません。ポジション取りで脚を使い、さらにしばらく障害はないのでここでもポジション取りの脚を使うことになります。
スピードがなかなか緩みにくいコースなので、道中のペースはほかの障害コースの中でもかなり速いんですよね・・・・。

向こう正面でも3連続障害、ここでも3,4コーナーの障害のない区間で捲りを狙う馬が加速を始める為、飛越が雑になりやすい。落馬まではしなくても、飛越に失敗し後方に下がる馬も珍しくありません。

そしてそれだけペースが速く、息が入らない展開のまま迎える直線の最終障害。ここでも力尽きて落馬事故が多発します。
最終障害を無事飛越できても残りの短い区間で脚が上がり、逆転される光景を何度も見てきました。

開幕週だと落馬や競争中止が3,4頭ある日も・・・。

そんなコースゆえに、荒れるときはとことん荒れます。

ただポイントとしては、初障害は中京・新潟と違いほとんど来ないこと。
「初障害を福島競馬場で勝つ馬は素質馬だからオープンに上がっても狙え」というのを見るぐらいです。

荒れそうなメンバー構成の時は、三連複フォーメーションやボックスで網を広げて高配当狙ってもいいかもしれませんね。

馬券のポイントとしては、スピードスタミナを兼ねそろえた馬から選ぶのがポイント。障害コースとしては、中山・小倉・阪神で好走している馬が狙い目です。

最期までしっかり脚を残している馬が強いので、平地時代は短距離馬だった馬は割り引いて良いかもしれません。

【福島競馬場障害コース馬券ポイント】
・日本の障害コースで一番難しいコース。ゆえに波乱も狙える
・障害としては短い距離に騙されるな、スピード・スタミナ共に必要
・襷コースあるため、コーナーが非常に多い。ワンターン経験しかない短距離馬は軽視。
・初障害は狙いにくいコース。来たら事故と割り切り、全消しも手
・開幕週はサバイバルレース。飛越・スタミナに不安のある馬は軽視
・逃げ~差しなんでも来る。障害レース=逃げ先行有利はこの競馬場には当てはまらない
・外枠不利傾向。


③小倉競馬場編
障害飛越難易度★★
馬券難易度★★
波乱期待度★★


小倉競馬場障害コース

ここからは8月開催のコース説明へ。

小倉競馬場は夏競馬唯一の「障害専用コース」のある競馬場ですね。

小回りなローカル競馬場のダートコースのさらに内側にある専用コースを使って行われます。
コース自体は平たんではありますが、襷のバンケット、生垣、水壕、竹柵、最後のハードルと多くの種類の障害が設置されているコースです。

馬券のポイントは逃げ先行有利、ホームストレッチ3連続障害と最後の3,4角で位置を上げれるなら差しも届きます。

両方向からも飛べるように幅が少し広く設置されている5号障害など、飛越の難易度は低いながらも、置かれている障害に対応した飛び方やスピードをコントロールしなくてはいけないのと、半径の小さい小回りなコーナーが多く、初障害は試験の内容が相当よくないと厳しいところは有りますね。

障害経験が多く、近走好走している、安定して先行し、最後まで足が使えている馬から馬券を組み立てるのがベターではないでしょうか。

開幕週は芝も綺麗なので馬券は平穏な傾向が強く、閉幕週になるほど最後の直線で紛れが増えてくる印象。

【小倉競馬場障害コース馬券ポイント】
・器用さが求められるコース。中京・新潟で良績が偏る馬は疑え
・初障害で試験成績が悪い馬は全消しでOK
・開幕週→前有利。閉幕週に近づくと後ろからでもチャンスあり。
・枠順は外枠不利。前に行く馬で飛越が下手な馬は最初の障害で落馬のリスク高し。
・馬券難易度、波乱期待値のバランスが良いコース。中京で当てれるようになれば次はこちら。


④新潟競馬場編
障害飛越難易度★
馬券難易度★★(閉幕週になるor重馬場以上は★★★)
波乱期待度★★(重馬場・不良馬場は★★★)


新潟競馬場障害コース


トリを飾るのはこちら新潟コース。
コースに設置されている障害自体はすべて可動式のハードル障害で構成されています。
平坦なコースということも相まって、飛越自体はかなり簡単なコースとなってますね。おそらく日本で一番簡単なコースだと思います。
落馬も勝負所手前の向こう正面の3連続障害で稀に見る程度です。

このコースの馬券攻略法はズバリ、馬場の芝コンディションが全てです。

良馬場で夏競馬開幕週だと、逃げ・先行が有利。夏競馬の終わりや、秋開催、雨で馬場がボロボロになったときは、逃げていた馬がバテてしまい、最後の3,4コーナーで一気にまくり勢が先頭に取り付く場面もあります。

かなり芝のコンディションによって左右されるコースなので、当日の芝コンディションは要チェックですね。馬場読みを誤ると全くかすりもしない馬券になってしまいます。

初障害の馬では特に芝のマイル・中距離を走っていたOP馬や3勝クラス馬が特に強く、いきなり勝利することも珍しくありません。(もちろん試験である程度の時計を出していることが条件ですが)

他に障害実績がある馬が走っていて、2,3番人気でオッズが美味しいときは単複で勝負しても良いですね。

枠は未勝利戦が外枠不利。フルゲート14頭でスタートしてすぐ1コーナーを迎える為、大外はスタートを決めて、前に出して飛越ミスをせずにコーナー前で先頭に立つ必要があります。
スタートが上手くない馬がフルゲート8枠の時は軽視です。

オープンや重賞で使用される3250mはホッコーメヴィウスぐらい抜けていないと逃げは非常に厳しくなっています。

【新潟競馬場障害コース馬券ポイント】
・コースの難易度に騙されるな。芝コンディションで馬券を考えろ
・未勝利戦の多頭数は外枠圧倒的不利。閉幕近く、重馬場以上の時は外枠の逃げ先行馬は軽視
・初障害でも普通に馬券内争いできるコース、平地実績は要チェック
・馬場が良い=順当決着。馬場が悪い=波乱もある。のイメージで!
・最後の3,4コーナーの反応も重要。ズブい馬や長距離馬は仕掛けが遅れやすく、勝ちきれない。


以上、夏競馬のコースのみでしたが、ざっくり解説してきました。
コースが変わればレースぶりががらっと変わる馬も沢山います。

過去のレースで同じコースを走っていた映像が見れれるならば、要チェックです。

他のコースはまた要望があれば番外編として解説したいと思ってます。

それでは今回も読んでいただきありがとうございました。
安田記念も終わると、いよいよ春競馬の終わりも近づいてきますね。

この記事も次回で最終回です。
次回は騎手の解説と夏競馬で注目したい馬を挙げていこうと思います。

それでは良い競馬ライフを







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