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それでも、飲みたい日はある。 #gatebysentence

11月の終わり、久しぶりに京都へ夜飲みに出かけた。

地方(滋賀)に移住してからはそもそも夜出掛ける機会が減っていたから、飲むために電車に乗るのもめずらしい。数ヶ月に1回くらいじゃないかと思う。

すでに懐かしさが混じるけど、大阪に住んでいたときは、週に数日は飲んで帰るような生活をしていた。10年間で市内の天王寺区→東住吉区→西区と引っ越しながら、職場まではすべて自転車通勤が基本。飲んで地下鉄の終電が無くなってもタクシーで簡単に帰れるという甘えから、いろんな居酒屋にずいぶんお世話になった。

そんな生活から一変したこの1年半。飲みに行くのが激減した理由を改めて考えると、この3つだと思う。

・人と会って仕事をすることが少ない(フリーだから基本がオンラインベースだし、コワーキングもちょっと遠いから週1〜2しか顔をださない。笑)

・車での移動が中心なので、外でお酒飲みづらい(代行にはまだお世話になってない)

・子育てで、生活リズムが完全朝型に(21時寝→4時起きが基本。今日はこのnoteの為に起きてます…!)

特に3番目については、奥さんが夜勤ありの仕事をしていることもあって、そもそも夜の時間を調整することが無理な日も多い。

最近はだいたい、17時半くらいに子どもたちを保育園まで迎えに行って、奥さんが帰る18時半に晩御飯(ビールは1〜2缶飲むけど)。19時半〜20時らへんにお風呂に入れて、20時半には寝かしつけを始める。そのままほぼ一緒に寝落ちてしまうので、寝る前の晩酌もぐっと減った。
学生時代からずっと夜型だった自分を思うと、人は変われるなぁとしみじみする。

今回の京都みたいに、奥さんにバトンタッチして出掛けることもあるけど、それも1・2番目の理由からめったにない。今は気の合う昔馴染みとWeb越しにカメラ繋ぎっぱなしで飲むことも簡単にできるから(しかもめっちゃ気楽)、居酒屋からはほんと遠のいてしまった。


あんなに外で飲むのが好きだったのに、いざ離れるとそれほど苦じゃない。ってかそれどころじゃない。

会社員時代、実はしょっちゅう少人数の飲み会を企画していた。一番多かったのは職場の同僚。他部署の同期と企画しては乗ってくれる後輩と飲みに行っていた。(大人数は苦手なので、3〜4人が基本。サシも好き。)

出版社の中でも部署が違えば仕事の中身もやり方も全く違って、話を聞くのは単純におもしろかったし、当時としては結構真剣にいろんなネタの交換をしてたと思う。

それでも、職場への不満話も多かった。その時は建設的だと思ってた会話は、小さな個人の努力でできる改善は限られていて、結局はグチに過ぎなかった。(と今になって思う。)
提案しないと、自分が動かないと、そして上の人たちを巻き込めないと一緒ということは、会社員の外に出てみて、改めて今思い知っていることでもある。

※ こう書いちゃうと色んな飲み会を否定することになりそうだけど、要はバランスってことで。楽しいだけの飲み会も時には大事。

ただ、グチを吐いたりしあう場所は必要だけど、あんなに時間があったのに(10年間です)、大事なことはほとんど解決できなかった。僕ではどうしようもないこともグダグダ言ったり、偉そうに諭していたかもしれない。
そういう意味では、この夏のよなよなエールの「先輩風壱号」キャンペーンはすばらしくて、笑ったのと同時に、ヤバかったなって正直思った。

手を動かさずに口ばかり達者な人間にはなりたくないけど、飲み会も馴れ合いになってくると、得てしてそういう場になりがちだ。反省を込めて。


「祈るな、手が塞がる」

ベルセルクという漫画にこういう超名言があるらしいのだけど、フリーになった今は一個人としてやるべきことが膨大にありながら全然出来てないので、正直飲んで人にグチをいうテンションにならない。

そんなこと言ってる暇があったら手を動かさなきゃ食えないよってどこかで思ってて(=実績なく独立した僕にはほぼ事実)、環境が変わったのを良いことに、上で書いてたような飲み会から足を遠ざけた部分もあるのかなと思う。

ただそうして仕事と育児でパンパンになってくると、だんだん気持ちの余白みたいなものが無くなってきて、本なんかも読めなくなってくるのも事実。実際に今、10月に買った森博嗣の新刊すら読めてない。これは自分的には危機的な状況といえる。


それでも、飲みたい日はある。

何が言いたいかというと、やっぱり誰かと飲みたい日はある。
(ダラダラここまで書いて結局そこ…!笑)

特にフリーだと、しがらみとか余計なモノなしに人の会話を聞けたりするので、あんまりグダグダな飲み会にならない。

今回の京都も、まさに前職時代の同僚との約束。社内の先輩後輩の関係でなくフラットに飲めるので、こっちも余計な気遣いしなくてよくて、普通に楽しく3時間くらい飲んだ

僕の退職以来だったので、最後に会ってから1年以上経つと、関係性も変わる。その後輩は元々しっかりはしていたけど、はっきり自分の考えを言うようになってて、色々あったんだなと感じた。まだ20代半ばを過ぎたばかりのはずだけど、当時の自分よりずっとキャリアのことを真剣に考えていて、偉いなぁと思う。悩みながらも、こういう前を向いている人としゃべるのは楽しい。

別に毎週じゃなくていいから、自分へのご褒美として、月に1〜2回はこういうのがあったらいいなと思った。やっぱりリアルで飲むのは好きだなと実感している。

そう、でも最後に大事なことに一つ触れてなかった。


僕がフリーで移住して、周りに友達がほぼいないって問題。悲しいけれど。

なので昔からの知り合いの方、滋賀は遠いとか言わずに、ぜひ気軽に声かけてください。京都までなら頑張って出る。(大阪も努力する。)

滋賀の方、夜に飲んだことある人はめっちゃ少ないので、これから機会つくってぜひ飲みに。

僕からも声をかけます。

今回は、マガジン『gate, by sentence』へ寄せたnoteです。ライティングを学び合うコミュニティ『sentence』のメンバーが、毎月のテーマ or 自由投稿のかたちで記事を更新しています。
11月のテーマ「#自分へのごほうび」に合わせてお届けしました。

Twitter @masashis06

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