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「PR3.0」という体験

今週の火曜日、滋賀から久しぶりに上京して、PR Tableが主催する「PR 3.0 Conference」に終日参加してきました。

“企業と「個」の新しい関係構築” を掲げて、PR(Public Relations)のアップデートに挑戦しようというこのイベント。夏ぐらいからSNSでよく見かけてたし、もともと同社のPR Table Communityというメディアに良い記事多いなぁと思っていたこともあって、今回迷わず参加を決めました。

今回の仕掛け人の菅原弘暁さんによれば、約1500人が申し込み、当日1300人近くが訪れたとのこと。参加者の属性としてはやっぱり広報関連の人が多かったと気がしますが、人材(HR)やマーケ領域の人、編集者・ライターなどメディアの人もたくさんいたように思います。

PRというレガシーな概念をテーマにしたカンファレンスでしたが、とてもそうは思えない異様な熱気がありました。
各会場で立ち見がびっしり出たりとかはあったけど、それもまぁ熱量の証明とも言えることで。他にトラブルを感じることもほぼなく、創業3年のスタートアップが回しているイベントとは到底思えませんでした。(冷静に考えて凄すぎる。)


お腹いっぱいすぎてレポート書けない問題

本当は終わったらイベントレポを出そうと思ったのですが、あまりにインプットが多く、ゆっくり内容を整理する間も無くて気づけばあっという間に日曜の朝。。。
今も頭の中をぐるぐるといろんな思考が巡っているので、これは中途半端なレポまとめるより、さっさと自分の中から吐き出した方がいいなと思って、感想だけでもUPすることにしました。

<ちなみに、僕が参加したセッションはこちら>

10:20〜 イノベーション企業は、Public Relationsを経営に取り入れている(ネスレ日本/ケイ アンド カンパニー・高岡氏)

11:30〜 変化する企業は、経営戦略としてのPublic Relationsを再評価するべきだ(ナイアンティック・足立氏、メルカリ・小泉氏、慶應義塾大・琴坂氏)

12:40〜 事業成長を加速させる、優秀な人材との関係構築の未来(サイバーエージェント・曽山氏、LinkedIn・村上氏、ワンキャリア・北野氏、at Will Work・藤本氏)

14:00〜 平成の先へ・・・時代を象徴するコンテンツってどうつくる?(GO・三浦氏、ワンメディア・明石氏、ハフポスト・南氏)

15:45〜 メディアはこれから、読者や取材対象者といかに関係を構築し、向き合っていくべきか(ハフポスト・竹下氏、Buzzfeed・古田氏、日経新聞・関口氏)

16:50〜 企業はどうしたらミレニアル世代から愛される?(NEWPEACE・高木氏、BLAST・石井氏、Business Insider・浜田氏)

17:45〜 究極のPublic Relationsって、社会課題の解決ですよね?(HASUNA・白木氏、リバースプロジェクト・伊勢谷友介、GO・砥川氏、soar・工藤氏)

19:00〜 「新しい過去」から「未来」をまなざす――ポスト2020のPublic Relationsを考える(博報堂ケトル・嶋氏、広島私立大・河氏、PR Table・菅原)

このお腹いっぱい感、伝わりますかね、、、汗
(会場には10時間以上いたけど、体感的にはあっという間でした。)

他にも田端信太郎さんに中川淳一郎さんがZOZOのPR戦略を聞いたりだとか、3つのホールで20近くのセッションがされていて、どれ聞くか真剣に迷うレベル。
しかも登壇者も他の内容を引用してたりとか、飛び入りで他のセッションに出ちゃったりとか?もあるので、全体像をきちんとテキストで伝えるレポートは公式にしか出せないなぁと(勝手に期待してます)。笑

ただTwitterで #企業と個の新しい関係構築 を辿れば、だいたいのポイントは抑えられると思うので、気になる方はぜひそちらを追いかけてみてください。

僕も各セッションにつき1ツイートぐらいしてます。(それ以上はちょっと余裕なし。)

(ちなみに僕の自分用のメモは、すっごく読みづらいですけど、個人的にお声がけいただければリンクシェアさせてもらいます。)


“問い” を生んだカンファレンスだった

そもそもですが、PRが「Public Relations」を指すということは、あまり知られていないと思います。
言い換えると、企業や法人が(メディアを含む)あらゆる関係者と良好な関係性を構築することなのですが、単純に広報活動だと思われていたり(実は僕もちょっと前までほぼ同意で捉えていた)、PRという略語からプロモーション、プレスリリース、パブリシティなどいろいろと誤解を招いていたりもします。(この部分は、最後のセッションで河さんが「研究者は言葉をもっと大切に遣っている」と言っていたことがとても印象的でした。)

今回のPR3.0は、経営、HR、CSV、テクノロジーなど色んな切り口から「人と人の関係性」「人と企業(法人)の関係性」を本質的に探っていくセッションが集められていました。
なので実際、そこで示された多くは“解”(明日から使えるHow To)ではなく、あくまで “問い” の深掘りだったなと思います。

・経営が取り組むべきPublic Relationsとは何なのか。

・どんな情報を、どうやって発信したらいいのか。

・これからの時代の働き方はどうなるのか。

・自分が幸せに生きるために、誰とどんな関係性をつくったらいいのか。

・自分が「良いね」って言える社会にするには、どうしたらいいのか。

複数のセッションで、共通したキーワードはいくつも出ていました。「個人のメディア化」「嘘をついてもバレる時代」「フラットな関係性」「文脈づくり」などは個人的にも重要かなと思うのですが、このnoteのタイトルにも書いたように、あくまで “体感” するイベントだったなというのが素直な感想。
デカいテーマであることを認識した上で、これから参加者一人ひとりが各論に落として、手を動かして探っていくものなのかなと思います。


自分にできること

視座は上がったものの、じゃあ今から自分が何するのって、いきなりそんな大したことはまだ言えません。僕自身が編集者、Webマーケターとしても大した実績は出せてないので、「目の前で関わっているメディアでしっかりバリューを出していく」という宣言がまず一つ。

幸い、関わらせてもらっているプロジェクト・チームはどれもビジョンに共感できるし、Public Relationsそのものを支援する活動でもあるので、まずはしっかり足元で価値を出さねばと思います。

その上で地方にいる一人として、こうした概念をどう地元(滋賀)の法人さんたちと具現化していくかは、ロングスパンで取り組んで行きたいなと。リモートで東京や名古屋・大阪のお仕事を受けているのも、(もちろん食べるためでもあるけど)自分の中ではローカルに還元する方法を常に模索しているので。中と外を繋ぐちょっと変わった人材として、ポジションを取っていきたいと思ってます。

あと最終的にはやっぱり、保育や福祉領域でここの部分をやっていきたいなぁと。この世界では情報の発信自体は遅れていても、地域の中で、現場レベルでしっかりPublic Relationsを実現しているところもあったりするので、その輪を大きくしていきたいなと思ってます。

発信の必要性はもちろん、現場と一体になって、自分たちが誰と・どういった関係性を築きたいかを悩まれている経営者はたくさんいます。業界的には難しい部分がたくさんありますが、だからこそ実現できる方法をしっかり確立できればなと、改めて思った日曜の朝でした。


***

おまけですが、当日のセッションで一番盛り上がった(だろう)GO三浦さんとワンメディア明石さんのセッションを、モデレーターのハフポスト南さんがレポートにされてます。

予定調和なしのこのトークは必見だったなと個人的に思ってるので、ぜひご一読を。

あと三浦さんが熱く語った内容の一部は、こちらのnoteにあります。今でも僕もたまに読み返してしまう、クセになるすばらしい記事なのであわせてシェア。

シン・ゴジラは、「普通のエリートたちが必死に打ち合わせして、各所に頭を下げて、納期を伸ばして、世界を救う物語だ」そうです。笑


Twitter @masashis06








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