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トレイルランニング〜鏑木毅さんの[日常をポジティブに変える究極の持久力]を読んで〜


仕事をする上で、また仕事をしながら趣味でスポーツをする中で、いかに疲れない体を作り、また怪我なくスポーツを続けることができるのか。

先日、鏑木毅さんの「日常をポジティブに変える究極の持久力」を読んだので、いくつか思った感想を書こうと思う。

トレイルランニングをしている方にとっては、説明不要だが、著者の鏑木さんは日本のトレイルランニングの第一人者で、UTMBというトレイルランニングで最もメジャーな世界大会で、171キロ(累積標高10,040m)を走るウルトラマラソンにて日本人最高位の3位に入った方です。

当時の年齢は41歳。

そして、今50歳を目前にして、もう一度その過酷な大会に挑戦することを目指した「NEVER」というプロジェクトを始めています。

そんな鏑木さん曰く、アラフィフになっても疲れない身体とアタマを保つのは「抗酸化」「低糖」「食事改善」なのだとか。

1.疲れない身体のつくり方・抗酸化

ウルトラマラソンのような長距離では、「身体の中に蓄えているエネルギーを、いかに効果的に利用できるか」が大事。
加齢とともに、「脚力」は衰えても、「持久力」つまりできるだけ疲れずに長く動き続ける能力は伸ばして行くことができるとのこと。

そして、その例としてUTMBで59歳で優勝を果たしたマルコ・オルモ選手について触れられています。鏑木さんがマルコ選手と練習をした時、脚力は鏑木さんの方が上で、スピードもあったが、走る時間が長くなればなるほど、ついて行くことができなくなったそうです。

そして、「持久力」を上げるには、体脂肪を優先的に燃焼させ、エネルギー効率を上げる必要があり、それが「低糖」、「食事改善」、「抗酸化」です。

また、身体のパフォーマンスとして、筋肉量だけでなく、神経系にも注目しています。年齢を重ねても、筋肉量が増えてもパフォーマンスが落ちるのは、主に神経系の衰えによるものであり、人の身体は刺激に慣れやすいため、いつも同じ練習を重ねるだけでなく、様々な刺激が加わるように工夫すると良いとのこと。
さらに、体内の活性酸素の増加を防ぐために、抗酸化物質(アスタキサンチンなど)を食事で取り入れることを推奨しています。

私は、「最強の食事」や「eat & run 」、「Born to run」などを読んで、炭水化物抜きなど極端なことはしていませんが、朝はMCTオイル入りのコーヒーを飲み、野菜と魚やお肉を中心にして、ご飯は一日にお茶碗2杯分くらいの少し抑えめにするという食生活をなるべく心がかけてはいるので、食生活はそこそこ合格点かなという感じですね。ただし、抗酸化で挙げられていた「アスタキサンチン」なるものを意識的に摂取していることはなかったので、そこは課題ですね。サーモンなどに多く含まれるとのことですが、サーモンは「最強の食事」でも推奨されていました。

※養殖サーモンの安全性について色々とあるようですが、陸・海そして天然・養殖問わず、農薬や殺虫剤、狂牛病で問題になった餌の問題、放射性物質の含有、海産物の水銀、プラスチックなどすべての食品にはリスクが含まれ、栄養を摂ることのメリットと、有害物質の含有リスクによるデメリット、代替手段の確保などを考慮に入れて判断すべきかと個人的に思っています。

練習メニューも毎日決めた練習メニューをこなすより、思いつくままに湘南の海岸線を走ったり、温泉好きだから箱根走ったり、ダッシュだけしてみたりする方なので、より緩急を意識してみることで今後良くなりそう。


2.持久脳の作り方

心のスイッチをオフにしたり、ポジティブに捉えることや、メンタルも鍛えられると考えることの重要性も記載されていた。

ここら辺については、いろいろなメンタルについて書かれた本と変わらないことではあるが、過酷な競技でトップになっている鏑木さんが行き着いた答えもやっぱり変わらないことなんだなという印象。

修験道の山伏や、天台宗の千日回峰行、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教の巡礼をはじめとして、歩くことやランニングと精神的な内省とは深く関係していると思うが、そこまで行かなくても、日々のストレスや乗り越えるべき壁との付き合い方を学ぶには非常に良い方法だと思う。

ここら辺は今後深く考えてみたいテーマです。

3.リカバリーの方法

激しいトレーニングを続ける上で、休むことや適切なストレッチなどでリカバリーすることはとても大切とのこと。超回復を考えるのであれば、週に2回ほどトレーニングをするのであれば、土日にまとめるのではなく、分散させて、運動前は動的ストレッチで、運動後は静的ストレッチを。また、心のリカバリーや睡眠も大事とのこと。

恥ずかしながら、私は月に20〜50キロほどのランニングをしますが、トレイルランニングの40キロのレースを含めて、その前後にストレッチをすることはありませんでした。

そのせいか、いつも20キロ以上走った時点で膝が痛くなるという状態。今も膝が痛いためランニングを控えているので、これからは練習の頻度、負担とともにストレッチや回復状態なども考えてみたいと思います。

※ストレッチというのは、起源も浅く、その有効性に関しても色々と科学的な研究にもpros/consあるようなので、一旦ストレッチをしないという選択をしたのは8年くらい前でした。しかし、普段デスクに10時間程度座って仕事をしており、他に運動もせず、身体も筋肉も硬い私としては多少なりともした方がいいのかな?という現状の判断です。


運動生理学、スポーツ科学などいろんな研究がなされてはいますが、諸説あり、是とされたものがある日から非とする説が有力になる可能性があることを常に意識しながら、自分のカラダで実験しながらやっていきたいと思います。













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