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『世界のサラダ図鑑』に登場してくる日本では手に入りにくい食材 第18回 野菜 その18 ウォータースピナッチ、ヨウサイ

ウォータースピナッチ、ヨウサイ

使用されているサラダ
Plecing Kangkung, インドネシア/ Singju, インド

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ウォータースピナッチってホウレン草の仲間?

 ウォータースピナッチはスピナッチ(ホウレン草)に似ていることからこういわれているようですが、よく見ると違う野菜であることが分かります。ウォータースピナッチはそもそもホウレン草とは程遠い植物で、アサガオと同じサツマイモ属に分類されます。アサガオのような淡い紫色の花を咲かせるそうです。
 原産は東南アジアだと言われていますが、中国でも古くから栽培されているだけでなく。インドも原産地であると主張しています。またアフリカにも自生しているらしく、アフリカが原産地ではないかという研究者もいるようです。でもアフリカでもともと自生していたのか、中国からの移民が持ち込んだのかははっきりしていません。原産地は分からないにしても熱帯地方の植物であることは確実で、高温多湿を好むため水耕栽培も行われています。
 ウォータースピナッチは日本では普通ヨウサイと呼ばれています。中国語の空心菜(コンシンツァイ)の読みを日本語にしてクウシンサイと呼ぶこともあるようです。日本名があるということは日本にあるということになります。実際沖縄や九州で栽培されていますが、他の地域ではまず市場に出回ることがない野菜ではないでしょうか。沖縄ではウンチェー、ウンチェーバーと呼ばれています。

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味は?食感は?

 東南アジア、中国などで人気のある野菜で、普通は湯がくか炒めて食べることが多いですが、タイなどでは生のまま食べることもあるようです。味も食感もホウレン草に似ていて、私はよくホウレン草の代りに使ったりします。ホウレン草よりも辛味が強いのが特徴です。中国語で空心菜と呼ばれるのは茎が空洞になっているためで、湯がくと柔らかく、葉も茎もとてもおいしい、食べやすい野菜です。

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代替品は?

 代替品はホウレン草ということになりますが、ホウレン草だけだと辛みが少ないのでクレソンやカラシ菜を加えると近い味になります。クレソンやカラシ菜だけでもかまわないでしょう。でも日本でまったくない野菜ではないので、もし見つけたらぜひ試してみてください。

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