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【#読書メモ】アリエリー教授の「行動経済学」入門-お金篇-

お金(数値)の錯覚について記載している本。お金を貯められない人にはオススメ。


【特に気になった言葉まとめ】


【目次】
第1部 お金とはなんだろう?
第2部 価値とほとんど無関係な方法で価値を評価する
第3部 さてどうする?誤った思考の肩にすがる
【著者プロフィール】
Dan Ariely
デューク大学教授。1967 年生まれ。著書に『予想どおりに不合理』『不合理だからうまくいく』『ずる』(早川書房)など。

Jeff Kreisler
プリンストン大学卒。弁護士を経て、コメディアン、作家、コメンテーター。

【特に気になった言葉①】

人は日常生活の多くの場面で、お金に関する心理的過ちを犯す。例えば、普段は節約しているのに、カジノで大金を使ってしまう。こうした矛盾が起こるのは、カジノでの出費を、 生活費とは別の「心の勘定科目」に仕訳しているからだ。

おそらく、生活費目線では1円でも安い商品を揃えているスーパーを選択するが、旅行は細かい金額を気にせずに選んでしまう感じかな。


【特に気になった言葉②】

お金に関する決定を下す際は、機会費用(何かをするために、 今または未来に諦めることになる物事)について必ず考える 必要がある。だが、多くの人は機会費用を考慮していない。 これが判断を間違う大きな原因である。

何もしないより何かしたほうがいいと思うけど、選択によって何かを諦めるモノがあることを意識することも重要。

【特に気になった言葉③】

私たちは「コーヒー代は 1 日 4 ドルだ」と「コーヒー代は年間 1460 ドルだ」に対して、違う反 応を示す。従って、お金が使われる時間枠をどの ように表現するか(時間、週、月、年など)は、 支出決定の賢明さに大きな影響を与える。 ある実験で、協力者に 7 万ドルの給料を与え た。この時、時給 35 ドルとして提示された人の 方が、年収 7 万ドルと提示された人よりも貯蓄額 が少なかった。給料が年額で提示されると、より 長期を見据えた考え方をするから、自然と退職後 に備えた貯蓄を増やすようになる。 退職時に一括で支払われる 10 万ドルは、生涯 にわたって毎月支払われる 500 ドルより多く思え る。この現象は、「富の錯覚」と呼ばれる。そし て富の錯覚は、私たちの思考の欠陥とも見なせる が、うまく利用すれば、私たちの利益になる貯蓄 システムをデザインすることもできる。

まとまった数字と期間ごとの消費可能性で整理した数字は印象が全然違いますよね。


おわりに

お金(数値)を錯覚しないでみるための良本。




【その他気になった言葉】

お金を賢く使う方法として、次のようなことが考えられる。 ・例えば、機会費用を考えるための計算を行うアプリなど、 消費者の助けになるツールや金融の環境をデザインする。 ・お金を使う時間枠の表現(時間、週、月、年など)を工夫 する。例えば、退職後の収入を全額ではなく月額で示すと、 貯蓄が足りないと感じ、貯蓄額を増やさねばと考える。
彼はチップで賭けをする時、お金を使っている ような気がしない。ゲームのような感覚だ。チッ プだと、紙幣を手渡す時のような現実感がない。
買い物客は、相対価値をもとに商品の価値を見 積もる。では、何と比べた相対価値か。元の提示 価格だ。JC ペニーは値下げ分をパーセンテージ で表し、「セール」の言葉を添えることで、顧客 の目を相対価格に集め、価格を比較しやすくした。
あなたならどちらを買うだろう? 60 ドルの ワイシャツか、定価 100 ドルから「 4 割引! わ ずか 60 ドル!」に値引きされた同じシャツか? 値札にどんな文字や記号が書かれていようが、 両方とも 60 ドルのシャツである。だが、相対性 が心の奥深くに作用するせいで、2 枚のシャツは同等に見えない。スーザンのような常連客は、迷 わずセール品のシャツを買うだろう
機会費用とは、代替案である。何かをするため に、今または未来に諦めることになる物事、つま り選択する時に私たちが犠牲にする機会のこと だ。あるものにお金を使えば、そのお金は今もこ の先も、他の何かに使うことはできない


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