190204_読書メモ_サマリー

【#読書メモ】新1分間リーダーシップ

1985年に刊行されたが現代にも適応するリーダーシップに関する名著。リーダーシップで悩んでいる人は、1回は読んだほうがいい1冊。


【特に気になった内容まとめ】



【目次】
第1章 起業家の来訪
第2章 部下は1分間マネジャーをどう見ているか
第3章 リーダーの3つのスキル
第4章 人々をたえず成長させるために
第5章 同じ人にも状況によって違うやり方を
第6章 今やっていることを分かち合う
第7章 学んだことを実行する
【著者プロフィール】
ケン・ブランチャード(Ken Blanchard)
世界で最も影響力のあるリーダーシップの権威の一人。60冊の共著書があり、世界の40を超える言語に翻訳され、合わせて2100万部超の売上げがある。『1分間マネジャー』『1分間顧客サービス』『ザ・ビジョン』(いずれもダイヤモンド社)などが邦訳されている。1979年に妻のマージーとケン・ブランチャード社を創業、国際的な経営コンサルティング・研修を展開。現在は同社のCSO(Chief Spiritual Officer, 最高精神責任者)を務める。

パトリシア・ジガーミ(Patricia Zigarmi)
ケン・ブランチャード社のビジネス開発担当副社長。組織行動学博士。多くのグローバル企業でSLⅡ®の研修導入に指導力を発揮するとともに、数多くのエグゼクティブ、マネジャーのコーチとして信頼を得ている。

ドリア・ジガーミ(Drea Zigarmi)
前ジガーミ・アソシエーツ社社長、ケン・ブランチャード社の調査開発部門のディレクター。経営管理学博士、組織行動学博士。20年以上にわたり、SLⅡ®のセミナーで使われる「リーダーの行動分析」などのツール開発に携わる。


【特に気になった内容①】


相手や状況によって対応を変えることで、部下の能力とやる気を引き出せる。そんなスタイルのリーダーを「状況対応型リーダー」という。状況対応型リーダーになるには、次の3つのスキルを身につける必要がある。
・目標設定
・診断
・マッチング




【特に気になった内容②:目標設定】

●会社全体、チームの目標を部下とリーダーが確認し合い、その上で部下の目標を話し合って決める。その際、リーダーは、目標の達成可能性などを確認する。

●実際、責任が部下にあって、自分の仕事は彼らに応えることだとすれば、マネジャーは共通の目標を達成できるよう、様々な資源を部下に与えるべく全力を注ぐだろう。

●すぐれた業績は、例外なく明確な目標設定から始まる。最初にマネジャーが部下とやるべきことは、会社全体の目標は何かを確認し合うこと。次に、チームの目標も確認して、その上で部下が目指すべき目標を3 つから5 つ、話し合いで決めていく。これを「意識合わせ対話」と呼ぶ。この対話を通して、部下が目指すべき目標だけでなく、それぞれの目標ごとのパフォーマンス基準も決めていく。つまり、すぐれた仕事とはどのようなものか、共通認識をつくりあげるのだ。

目標設定を会社全体から個人レベルに落とし込むことは、重要だなと共感した部分。実際に目標の意識合わせをやってみて、目標を抽象的な内容に置いたとしても、1回定めれば徐々に具体性を上げられるし、薄っすらでもいいので先が見えるとメンバーの意識が変わるなと思った箇所。



【特に気になった内容③:診断】

●目標を設定したら、その目標ごとに部下の発達レベルを診断する。すなわち、部下の「意欲」と「技能」の高低に応じて、「発達レベル」を4 段階に分ける。

●発達レベルを見極めるには「意欲」と「技能」の2 つの要素に注目する必要がある。言い換えると、指示がないと仕事をうまくできないのは、実力がないか、やる気がないか、両方かのどれかだ。

少し目標設定と異なるがぼくは近い診断をしている。その診断の方法を簡単に説明すると、プロジェクトを下図(右側)のどこにあるかをプロットしてもらい、どうしたらフローに近くなるかを話すもの。この図によって、口頭で話していた時よりも状況が見えやすくなったと思う。参考書籍は「組織にいながら、自由にはたらく」。詳しくは書籍を読んで見てほしい。
マインドとスキルを加味した基準で、自分の状態を言語化できる手段は、診断する上で必要だなと思った部分。





【特に気になった内容④:マッチング】

●マッチングとは、様々なリーダーシップスタイルを使い分け、相手が必要とするものを、必要とする時に提供すること。一人前のマネジャーは、次の4 種類スタイルを部下の状況に応じて使い分けている。

指示型:具体的な指示を与え、自ら行い、説明する。
技能はないが、「意欲満々な初心者」( D 1 )に向いている。マネジャーが指示し、頻繁にフィードバックを与えることで、部下に成長のきっかけをつかませ、実力を高めていく必要がある。

コーチ型:指示した上で、なぜそうすべきか説明する。
ある程度力はつけたものの、「期待がはずれた学習者」( D 2 )に用いる。まだ経験が足りないので、指示も支援も引き続き必要。さらに支援し、評価することで自信と動機づけを高め、意思決定に参加させて意欲を取り戻させる必要もある。

支援型:聞き役に回り、激励し、支援する。
「慎重になりがちな貢献者」( D 3 )に用いる。部下はスキルがあるので指示は不要だが、自信をつけさせ、動機づけを高めるために支援を必要としている。

委任型:意思決定のほとんどを部下が行う。リーダーは部下の貢献を評価することで、成長を応援する。
「自立した達成者」( D 4 )に用いる。部下は指示や支援がなくても、1 人でプロジェクトに取り組む能力と意欲を備えている。このように、部下の発達レベルに対応したリーダーシップが大切である。

本書で一番重要な図。リーダーシップは相手との相互理解の中で縦横の軸を加味してダイナミックに発揮すべきという箇所。冒頭にあった、状況対応型リーダーシップはこの図をみるとイメージがつきやすいですよね。



おわりに

読み返したこれを機に”状況対応型リーダーシップ”を再度意識したいなと。




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