鉄印コンプリート!全40社の印象的な鉄印とは?
御朱印の鉄道版として、鉄道ファンの間ではすっかり認知されている「鉄印」。
実は先日、私も40社すべての鉄道会社をコンプリートし、鉄印マイスターカードが届きました。
今回は、40社の鉄印の中でも特に印象的な鉄印や、鉄印巡りの注意点などをまとめてみました!
鉄印とは?
鉄印とは、一言で表すと「御朱印の鉄道版」。
指定の鉄印帳を手に、全国40社の第三セクター鉄道で鉄印をもらいます。
鉄印をもらうには、各社指定の窓口で乗車券を提示し、鉄印帳と記帳料(300円~)を係員に渡します。
全40の鉄印をコンプリートすると、シリアルナンバー入りの「鉄印帳マイスターカード」 が発行されます。
個性的な鉄印
私が鉄印巡りを最初に始めたのが、2020年7月12日に岐阜県の「長良川鉄道」。自宅から比較的行きやすい場所だった(それでも片道2時間)のが理由でした。
これが非常に個性的な鉄印。ゆるーい文字で『鮎食べたし長良川鉄道』。
長良川は日本三大清流のひとつで、その綺麗な水質から鮎釣りのメッカとして有名です。
鉄印は鉄道会社名を前面に押した鉄印がほとんどの中、鮎を推す鉄印もめずらしいものでした。
同じく岐阜県の「樽見鉄道」の鉄印。こちらは駅員さんが「社章」「鮎の吊り革」「淡墨桜」をスタンドで直接押して記帳してくれて、とても手間のかかる記帳だったのが印象的でした。
現在は「記帳時間が長い」との声が多く寄せられたため、書き置きタイプとの事です。味のある鉄印だっただけに、なくなってしまったのは残念。
1番シンプルだった鉄印は「錦川鉄道」。赤印で「錦川鉄道」と書かれたスタンプが押されたのみ。シンプルで潔い!
災害に見舞われた鉄道会社
「くま川鉄道」は当時災害で運休しており、代わりにYahoo!ショップで購入しました。現在は一部区間を除き運行を再開したそうで、また乗りに行きたいと思います。
災害といえば「南阿蘇鉄道」もこの頃は高森〜中松間を除き運休が続いていましたが、2023年に全線が開通。今度は「トロッコゆうすげ号」乗って全線を制覇したいですね。
直筆で記帳してくれる鉄印
鉄印は書き置きタイプが多かったですが、中には目の前で直筆で記帳して下さる鉄印もありました。
静岡県の「天竜浜名湖鉄道」は、社長さんがいる日に限り社長さんが直筆で記帳して下さいます。素晴らしく達筆な文字で、感動もひとしおです。
秋田県の「由利高原鉄道」の鉄印には、矢島駅の一角の売店にある「まつ子の部屋」で、まつ子さんが目の前で記帳してくれるのです。
この日は休日で、列車が到着してすぐの時間は、まつ子さんの前には行列が。私は時間をずらして伺ったので、まつ子さんとゆっくりお話ができました。帰りの列車を1本ずらして、駅前を散策した後まつ子さんに記帳して頂くのも良いかもしれません。
最南端の鉄印駅である熊本県の「肥薩おれんじ鉄道」は駅係員さんが直筆してくれます(書置きタイプもあり)。駅員さんのクオリティーの高さにもびっくりですが、直筆で書いて下さるのは川内駅の窓口のみなので注意。
ちなみに最北端は、北海道の「道南いさりび鉄道」。こちらは、木古内駅から徒歩6分のところにある、寒中みそぎで有名な佐女川神社の宮司さんの筆書。中央には、津軽海峡の青い海といさりびをイメージしたロゴマークが配置されています。
販売箇所は木古内駅からすぐの「道の駅みそぎの郷きこない」で購入できます。
用紙にこだわった鉄印
鉄印の中には、用紙にこだわった鉄印もありました。
伊勢鉄道の鉄印は、鈴鹿の伝統工芸品「鈴鹿型紙」を使用しています。
京都府の「京都丹後鉄道」の鉄印は、和紙を5代にわたって製造されている田中製紙工業所さんの
丹後二俣紙(たんごふたまたがみ)を使用しております。
丹後二俣紙は1300年の歴史を誇り、宮津藩に年貢としても納められていたそう。
販売方法がおもしろい鉄印
おもしろい販売方法の鉄印もあります。それは福岡県の「平成筑豊鉄道」。
これまでは月〜金しか購入できず、土日は鉄印が購入できなかった、ハードルが高い鉄道会社のひとつでしたが、現在はなんと自動販売機でいつでも購入可能に。自動販売機で購入する鉄印は全国でもここだけです。
種類が豊富な鉄印
鉄印の種類が多すぎる鉄道会社もあります。
新潟県の「えちごトキめき鉄道」の鉄印も凄い。その数なんと8種類。通常版でも駅によってデザインが異なります。
秋田内陸縦貫鉄道の鉄印は11種類。「内陸線の日常鉄印」や「旧阿仁合線60周年記念鉄印」など、それらにも種類があり数が多くなっています。
おそらく1番種類が多いのは、群馬県を走る「わたらせ渓谷鉄道」の鉄印。その数なんと17種類。中には鉄印唯一の、伝統工芸品「桐生織」による織物の鉄印まであります。
さらに「わたらせ渓谷鉄道」で鉄印帳を購入すれば、もれなく社長さんが事前に記帳した鉄印帳が頂けるとのこと。
鉄印グッズ
鉄印では、鉄印巡りに便利な様々なグッズも販売されています。中でも私が愛用しているのが「鉄印帳巾着」。もちろん鉄印帳がぴったり入るサイズで、汚れることも無くて安心です。
その他、各社でオリジナルの鉄印グッズを出しているところもありました。
鉄印マイスターカード
40社の鉄印すべてコンプリートすると、希望者には「鉄印帳マイスターカード」が発行され、さらにホームページにも達成者として記載されるのです
中には、郵送した鉄印帳、そして憧れの「鉄印帳マイスターカード」。ここまで3年半かかりました。長かったけど楽しかったなー。
あと一緒に入っていたのが、会津鉄道のトロッコ列車優待券が2組4名分。これは凄い!
さらに各社で窓口で鉄印帳マイスターカードを提示すると、特典が貰えるそう。要予約の場合も多いので、詳しくはサイトで確認して下さい。
鉄印を巡るにあたっての注意点
今回は鉄印の共通ルール
①乗車券を提示する
②鉄印帳を持参する
に加えて、
③公共交通機関を利用する
④鉄印をもらう鉄道会社の路線に1駅以上乗車する
私は以上の4つのルールを守って、全40の鉄印コンプリートを目指しました。
駅によって鉄印を取り扱う時間が違うのが注意。事前に鉄道会社のサイトでチェックしておいた方がいいと思います。
最後まで残った阿佐海岸鉄道が1日がかりでなかなかハードでしたが、まさに達成感の一言です。
鉄印は2周目、3周目と回る方も多いそうで、2周目もゆるく気軽に巡りたいと思います。
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