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復活した大井川本線!SLの旅でSLが見える温泉を満喫

2022年9月の台風災害で不通となっていた大井川本線の家山〜千頭間のうち、家山〜川根温泉笹間渡間が2023年10月1日から運転再開。今回は「川根温泉ふれあいの泉クーポン」を使って、SLの旅とSLが見える温泉を楽しんできました!

元近鉄の特急車両で新金谷へ

今回購入したのは「川根温泉ふれあいの泉クーポン」。金谷〜川根温泉笹間渡間の往復と「川根温泉ふれあいの泉」の入浴券がセットになっています。
SL急行券は「新金谷駅」の「プラザロコ」でしか購入できないとの事で、新金谷で途中下車して購入してきました。

「金谷駅」から乗車したのは10時57分発の川根温泉笹間渡行き。車両は元近鉄の16000系でした。

行き先板には「川根温泉笹間渡」の文字。千頭までの運転再開は被害が大きくて費用の面などで難航しているそう。1日も早い再開が待たれます。

近鉄時代は特急列車として使われていた16000系
レトロなカーテンの柄
座席にくたびれた感がありますが、まだまだ現役で頑張ってくれそう

大井川鐵道で最古の蒸気機関車

SLの始発駅「新金谷駅」に到着。しばらくすると、11時52分発の「SL急行 かわね路1号」が入線!

牽引するのは「C10 8号機」。大井川鐵道で1番古い1930(昭和5)年製。1961(昭和36)年に会津若松機関区で廃車となりましたが、1987(昭和62)年に宮古市で「SLリアス」として復活。

大井川鐵道では1997(平成9)年に営業運転を開始。最近は定期検査でお休みしていましたが、2023年8月から運行を再開しました。

SLの燃料は石炭
SLの運転席

ちょうど石炭を焚べている所が見られました!凄い!

最後尾には電気機関車(EL)が連結されています。これは「川根温泉笹間渡駅」が単線の駅で、SLを方転する事ができないから。帰りは電気機関車が牽引して「新金谷駅」へ戻ります。

元西武鉄道のE31形電気機関車

貴重な旧型客車

今日の客車は3両。そのひとつ「オハ35 559」は昭和17年製で「旧型客車」とも呼ばれています。

壁面や床、窓、座席に至るまで木製
網棚は本当に網
小さなテーブルにはセンヌキ
扇風機にはJNR(国鉄)のマーク
令和の時代に、扉は手動
冷房装置なんてないので、窓が開けられていました

この日は1両だけ、青いボディに白のラインが入った客車が連結されていました。これは「スハフ43」と言って、国鉄時代の特急専用の客車。

東海道本線の「つばめ」「はと」などに使用されたそう。

当時はリクライニングはしないものの一方向に回転できたのだとか
垂直のボックスシートとは違い、少し角度がついている

しばらくすると、隣のホームに「SLトーマス号」が到着。古い蒸気機関車ときかんしゃトーマスが並びました。しばしホームは賑わいます。

大井川に沿って走るSL急行

列車は「新金谷駅」を発車。雄大な大井川に沿って走ります。

沿線は「川根茶」の産地

「家山駅」を発車し「抜里駅」を通過すると、列車は「大井川第一橋梁」を通過。向こうに見えるのは、この後向かう「川根温泉ふれあいの泉」。露天風呂からSLが見える温泉です。

新金谷から38分。列車は終点「川根温泉笹間渡駅」に到着。

線路は続いていますが、この先へ行く事はできない

レトロな駅舎を出て、川根温泉へと向かいます。

SLが見える露天風呂

「川根温泉ふれあいの泉」までは「川根温泉笹間渡駅」から徒歩6分。

露天風呂からはこんな感じで鉄橋を望むことができ、裸のおじさん達が手を振る光景は「SLかわね路号」の風物詩でもありました。

露天風呂の外から撮影しています

温泉ですっきりした後は、お腹が空いたのでランチタイム。「川根温泉ふれあいの泉」の中にある食事処で頂きます。豊富なメニューの中で目を惹いたのが、ラーメン。

頂いたのは「幻の塩ラーメン」。なんと川根温泉の塩を使用しているそう。川根温泉の源泉は約2万年前の化石水が主成分だそうで、太古のロマンを感じながら頂きました。

幻の塩ラーメン

駅に戻る前に「大井川第一橋梁」の人気の撮影スポットへ行っていました。鉄橋を渡るSLを撮影。カッコいいですね!

大井川第一橋梁

SLの入換運転

帰りは「川根温泉笹間渡駅」を15時5分に発車する快速家山行きに乗車。この列車は「家山駅」からSLを先頭に「SL急行かわね路4号」新金谷行きになります。

家山駅の2番線に着いた列車は、最後部に連結されていたSLを切り離し川根温泉方へ。

ポイントを切り替えて、今度は1番線をSLが通過。

2番線にゆっくりとSLが入線。

先頭にいた電気機関車と連結!

蒸気機関車と電気機関車が連結されためずらしい光景

SL+EL+客車3両の編成で「新金谷駅」へと向かいます。

バック運転の「C10 8号機」を先頭に、列車は終点「新金谷駅」に到着。

しばらくすると車庫へと引き上げて行きました。

新種別「快速急行」で金谷へ

「金谷駅」まで向かう列車は「新金谷駅」を16時26分発の普通列車。この列車は家山〜新金谷間を「快速急行」で運転してきた列車で、種別表示もそのままで金谷まで運転されました。

「快速急行」は2023年10月1日のダイヤ改正から初めて登場した種別。元特急車両だった16000系には優等種別が似合いますね。

SL列車から温泉まで、大井川鐵道を満喫した旅でした。皆さんもぜひ大井川鐵道に訪れてみては!

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