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木曜の夜に宿予約、週末一人旅、「川内、いわき、北茨城」(3)

はや一か月以上たってしまいましたが、飛び石連休に有給休暇を取り、今回最終話を書き上げたいと思います。

第一弾、第二弾は以下を参考ください。

9/25 6:00 
宿を抜けて朝ウォーキング。前日の夜とガラッと変わり、部活に通う若い学生たち、散歩をするお年寄りたちと一緒に街を歩きます。

朝6:00のいわき駅

駅裏には丹後沢公園や磐城平城跡があり、歴史や小さな自然を感じながらウォーキングが楽しめます。

丹後沢公園
道端の花
旧平城を示す看板

街中のパネルで、いわきでも例外なく戊辰戦争で新政府軍との戦いがあったことが伺い知れます。

戊辰戦争150周年の看板

8:00 
宿をチェックアウトし、駅前の厚切りトーストで有名なBREAKです。店に入ると、地元の方も多く来店していて、あの人は何時に来るとか、いつものをだけで通じているようでした。地域に溶け込んだ喫茶店なんだなぁと思いました。
モーニングを注文し、待つこと10分。トーストが到着。

BREAK外観
BREAKの厚切りトーストのモーニング

噂にたがわぬ厚みで、たっぷりバターが塗られてます。なかなか他店では見ない迫力です。このトースト、厚いんですが耳がサクサクで食べやすく美味いんです。是非耳までサクサクの厚切りトーストをご賞味ください。

BREAKの厚切りトースト

8:30
 BREAKを後にし、勿来の関公園に向かいました。途中の勿来駅前に、奥州での「前九年の役」「後三年の役」でその武勇で名を馳せた源義家の銅像がありました。

勿来の関公園には別の義家の銅像もありました。勿来と言えば、義家なんですね。騎馬姿がカッコいい!!

吹く風をなこその関と思へども道もせにちる山桜かな

千載和歌集 二・春 源義家
勿来駅前 天を仰ぐ義家像
勿来公園 義家像

9:00 
勿来公園内に到着。平安時代の代表的な建築様式の寝殿造りの建物と庭園が楽しめる吹風殿や勿来を歌った歌碑が並ぶ詩歌の小径を散策後、勿来文学歴史館に行きました。

吹風殿入口
吹風殿
勿来文学歴史館

まず2階から見学ですが、エレベーターから義家の歌モチーフの絵が描いてあり、ワクワク感上がります。

2Fへ向かうエレベーター

2階では現代的な感性のオブジェやインテリアのなか、勿来にまつわる歌を映像と音声で楽しめます。

2F展示室

館内では日本最古の漫画とされる鳥獣戯画の動物たちが、かわいく展示を案内してくれるようです。

鳥獣戯画の動物たち

歌にまつわる情報をゴシップ記事のように紹介したかわら版を展示したスロープを抜け、1階へ。

2Fから1Fへの通路

1階は江戸時代の宿場町を再現された体験コーナー。井戸を覗くと不思議なことが起きたり、蕎麦屋の中では写真が撮れたり、トイレを覗くと。。。、さまざまな体験ができ、お子さんも喜ぶと思います。

1Fの体験コーナー
1Fの江戸の宿場町を再現した体験コーナー
1Fの江戸の宿場町の蕎麦屋

10:15
福島県との県境に位置する北茨城市。
そこにある天心記念五浦いずら美術館に向かいます。

10:30 
五浦美術館到着。北茨城の五浦海岸に一目ぼれし、居を構え、天心の晩年の思索や創作の中心となりました。それを記念し、建てられた美術館です。

茨城県天心記念五浦美術館入口
茨城県天心記念五浦美術館入口

美術館に入るには必ず回遊する必要がある月魂の池もあります。

月魂の池

建物はモダンな雰囲気もありながら、無機質なホワイトキューブではなく、日本の蔵に見える外観や有機的な木材もところどころに見えるように使用され、景観とまっちしたどこか和の心も感じる美しい建物です。

入口に向かう通路
受付ホール

常設展では岡倉天心のレリーフがバーンと出迎えてくれ、その生い立ちや業績に関する資料がたくさん展示されており、日本美術の復興、世界への紹介に尽力した岡倉天心の偉大さに圧倒されます。

余談ですが、岡倉天心の風貌がすでに退社された以前の上司にそっくりで、どうしてもその人を思い出してしまいます。お元気でしょうか。

岡倉天心のレリーフ

岡倉天心と元上司に思いを馳せた後は、ランチタイムです。

11:30
近くの海鮮料理屋さんの大浜丸 魚力さんへお邪魔しました。開店直後にもかかわらず多くの人がいましたが、なんとか待たずに着席できました。

魚力さん外観
魚力さん入口


刺身の船盛定食(1,980円)を注文。

船盛り定食

待つこと10分で、なんとも豪華な船盛がドーンと運ばれてきました。どの魚も新鮮で白飯もおかわりしました。天心がこの地を気に入ったのは、新鮮な魚が食べられたのもあるのではと思いました。

12:10
ランチの後は五浦美術文化研究所へ。ここは、六角堂で有名なのですが、今は天心の遺構の管理と日本近代美術の歴史研究を行う茨城大学の施設になります。

茨城大学五浦美術文化研究所入口

中には、金の天心像や釣りを勤しむ天心像やその他写真や資料がたくさんありました。

金の天心像
釣り姿の天心像

展示室から先に進むと天心自身の設計による数寄屋造りの家屋があります。ここで実際に起臥寝食していたのかと思うと感慨深かったです。

天心邸

そして、六角堂。六角堂は別名「観瀾亭」と呼ばれ、大波を見る東屋という意味だそうです。天心は、波に永遠性と絶え間ない変化を同時に認め、宇宙の本質と考えたそうです。

五浦の断崖に立つ六角堂から、波の満ち引きのループに永続性を、刻一刻と形を変える波に諸行無常を感じていたのではと思います。哲学的ですよね。

六角堂(観瀾亭)
六角堂(観瀾亭)
六角堂から見た海岸
六角堂の説明看板

今回、週末弾丸で、川内、いわき、北茨城と旅行しました。

ここでふと気づいたのですが、

草野心平 =>山文庫=>いわき市(FAROさん)=>岡倉天心

と知らず知らずに"天"と"平"と"心"がシンクロする旅になっていました。

天に通ずる平らな心を自然と求めた旅になったのかなと思いました。

そんなことを思いながら、帰り道はウミネコ商店さんに立ち寄り、大好きな餡バターサンドを買って帰りました。

天気も良く海も空も綺麗で最高の旅でした!!
また機会があれば、週末弾丸旅行を計画します。

ウミネコ商店さん(いわき市小名浜)
ウミネコ商店さん(いわき市小名浜)
お気に入りの餡バターサンド


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