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自費リハビリテーション施設を見学してきた

自費リハビリテーションってそもそもなんなんだろう…。

僕の勝手な思い込みからまず話そう。

1:保険ではまかなえないよ。リハは嗜好品でしょ?
2:自費リハに対するイメージ

1:保険ではまかなえないよ。リハは嗜好品でしょ?

『リハは嗜好品でしょ?』
これを感じたのは、療養型病院で働いている時。
右肩あがり、つまり改善可能性のある人には、リハの処方は出る。
でもそうではない人には、リハは必要ないよね…そんな雰囲気が漂う病院だった。

コミュニケーションは、医師・看護師・介護士で完結してしまう。
病状が安定していると医師の出る幕もあんまりないんだけど、やっぱり医師の指示の下にあるコメディカルとしては、医師には情報の共有を図ろうとする。リハ職としては、すごく蚊帳の外にいる感覚であることを覚えている。(*右肩あがりじゃなくてもリハ職としてできることはあると思っている)

で、世の中の流れとしてはどうだろうか?
社会保障費の中の医療・介護で占める割合ってこんな感じらしい。

さらに、こんなふうに増大していくみたい。

規模感がよくわからない。

ただ、これ以上、医療保険や介護保険の費用が膨らむのは抑えたいっていう方向性はずっと言われているけど、これからもそうだと思う。

2:自費リハに対するイメージ

良いも悪いもないけど、格差っていうのがありありと前にでるなぁと思う。もともと不平等だし格差だってあるのはわかっている。

懸念していることは、格差がどうこうっていうことより、以前に増して自己責任の部分が増えていることだと思う。

さて、見学させていただいたのは、ジョイリハNextさん

お偉いさんも現場で働く理学療法士さんも居て、たまたま利用者さんが居ない時間ってことで、詳しく色々伺わせてもらった。
ありがたい時間でした。

Q:自費ってなんなんだろう。

医療保険では、医療を受けられる期間が決まっている。
本当は、機能改善に向けてもう少し専門家とともに、理学療法なりを受けたいと思っても、難しいのだ。
また、介護保険下で働いた経験では、若年性の脳卒中患者さんは、麻痺は改善しなくても活動レベル・生活レベルは改善する。なぜなら、非麻痺側の機能や工夫したりする脳機能が十分に残存機能として働くからだ。よって、麻痺は改善していなくても、生活が自立し、介護保険は受けられなくなる。
自費のターゲットはここなんだろうと思う。
保険でカバーできない部分をカバーする。
しかし、高価格であり、ここに格差が大きく出てしまう。で、僕は、お金がないんだったらカラダが不自由でも仕方ないよねって言われているように感じるのだ。

ひとつ、糖尿病についても言及する。
高収入であったり正規雇用されている人と比べて非正規雇用や無職といった貧困とされる人の方が、2〜4倍、糖尿病のリスクは高い。要するに、自己責任と格差の色を出せば出すほど、人は不健康になっていくのだ。

そうはいっても、選択肢がなく継続して理学療法なりを受けたいと思っている人にとっては新しい選択肢になりえるので、大歓迎である。
また、保険内では難しかったチャレンジの敷居も下がる気がしている。

Q:費用対効果の観点でクレームというかトラブルは起きませんか?

結論からいうと、NOだそうだ。
大切にしているのは、一言でいうと、コミュニケーション。
目標設定や合意形成に時間をとっているということだった。

一つだけ懸念点を書いておこう。
麻痺はどこまで改善するのか。
予後予測をどこまで正確にできるのか。
施設側のリスク回避の予後予測は、当事者を傷つける。
医療の視点でどこまで、正確に改善度を想像した上で、目標設定・合意形成できるかだと思う。
脳の可塑性のことや、期間などEvidence Basedで対応していくべきだと感じた。

Q:セラピスト(働く側)の反応は?

人事には難しさを感じている反応だった。
保険外で働くということにどういうイメージを持っているんだろう?
って言うことが、わからずターゲット設定しにくいという話しがあり、僕の感じていることも話させていただいた。

僕は、コルクラボSHIP日本うんこ学会などにJoinさせてもらっている。理学療法士の友達より別の職種の友達との方が関わる機会が多い。その感覚から、理学療法士は行動範囲が狭く、ともに活動する職種も狭いように感じる。その結果、情報が入りにくくガラパゴス化している。

そして、新しいものに対しては、保守的であったり拒否反応を示すことが多いような気がしている。

人事に関しては、僕が社外で学んでいること、特にコルクラボでの学び。コミュニティを運営するメソッドのようなものを話させていただいた。

結局は大きくいうとマーケティングになるんだろうと思う。
その中で、好きなことにコミットしながらコミュニティが活性化していく仕組みを一緒に考えさせていただいた。

そして、見学をさせていただきながら、役に立てたような感じがあって、幸せいっぱいで見学を終えたのでした。

おしまい。
コミュニティについてとか、自費リハに関してとか、ディスカッションできる人が見つかれば嬉しいなぁ。
ぜひコメントください。


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