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夢見モグラは空を待ち侘びて 55日目


モグラは夢の中を走っていた。
腕を交互に精一杯振り上げ、
膝のあたりが時折ピリッと傷んでも、
息を切らして、肺を目一杯膨らませて、萎ませて、
それはもういいペースで、
随分と長い距離を走っていた。
振り返ると、
今まで自分が走ってきたところに、
足跡が一本道のように残っていて、
その先、遥か遠くで、オジジがこちらを向いて手を振っているのが見えた。
モグラは久しぶりに会えた喜びを堪えきれずに、
腕をブンブンと千切れそうなくらいに手をふり返した。
すると心地いい歌声も聞こえてきて、
なんだかとても気分のいい夢を見ていた。

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リレーのアンカーの話。

バンドのライブ制作だったり、
僕の個人の制作においても、
何人もの仲間が力を貸してくれている。
共に作り上げる、周りの人間が頑張っている、その一生懸命な姿は、
素直にありがたいし、何よりかっこいい。
(入社したてのOLみたいなこと言うけれど)仕事ができる人って、やっぱりかっこいい。
全身性感帯、敏感ちゃんの僕はすぐにそういう頑張りに触れると、
ビキビキっと雷が走って(イメージの話です)、
やれもっと自分も、と、尻に鞭を打たずとも、
もうひと頑張り出来てしまったりする。簡単なやつなもんで。
ただの負けず嫌いかと言われたらそうなのかもしれないけれど。

頑張るというのは、いとも簡単に連鎖する。
(ぷよぷよの激甘くらいの難易度)
リレーや駅伝が、なんともドラマを産むのもきっとそのせいだ(随分話飛ぶやんけ)。
バトンやタスキ、は外側からみたらただの道具、布きれに過ぎないのだけれど、
科学を飛び越えて、言葉で表現するとしたら、あのバトンやタスキはきっと超重たいものとして書きたくなる。
それらが重たく感じる仕組みが、人間の(少なくとも僕の)脳みそにはきっと組み込まれている。
例えばそれがひとつのライブだったら、
その受け取ったバトンを最終的に、
マイクに乗せて、最終的に皆さんに届ける自分は、
さながらアンカー、両手を挙げてゴールテープを切る、一番美味しいところをいただいている。
その重さも含めて、きちんと受け取って、純度をつきつめて、齟齬なく、かっこつけて、丁寧に届けたいな、と思うところ。

ただし、そこで気をつけないといけないのは、
サボる、というのも連鎖する。
放っておくと、ダラダラ朝までゲームをしかねない僕は、
(面白いゲームを作る人たちが悪いんだから、もう)
その情熱の用途を間違えば、
現代社会にマッチングを拒否される可能性が非常に高い。
つまりは刺激をくれる周りの人間によって、何とか生かされてるとも言える。

今月から色々と、
そんな仲間たちと作り上げた、
BIGMAMAの新しい情報が徐々に小出しになっていくと思うので、
よろしくねという半分業務連絡的な話でもありつつ。
それではまた明日。

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本日の表紙はpikablancさんの写真を使用さえていただいております。

褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。