本音で書くか儲けるために書くか JPYC4

僕は、書くことがビジネスにつながることを何度も経験してきた。

最初は、ブログを立ち上げて、それを収益化することもできないまま、やけ気味に、ブロックチェーンのイベントに出席してそのレポート記事を書いていたら、仕事をくれる人が出てきたこと。

それはとてもありがたいことだった。書いて自分の体験を公開することで、それに付随する仕事をもらい、書くこと自体はそれまで通り自由に書ける。そればかりか、イベント主宰側の気持ちや、業界のキーパーソンへのインタビュー等も含めてより、熱の高い記事を書けた。

ただ、それはその仕事をくれている人や会社の経営状態が良くないと続かない。IT業界の浮沈は激しい。厳しくなってくると、妙な状態になってくる。

儲けるために書くことと、本音を書くことは、幸せなことにそれが一致する瞬間もある。自分の場合それは長くは続かないことが繰り返されてきた。

このnoteの中の私の記事でも、わずかだがお金をもらって書いた記事がある。JPYCについての記事だ。続きを期待していますという嬉しくありがたい声をいただきながら、3回までで続きが書けなくなったままでいる。

お金をもらうと、それを払う側の要望をきかないとならないことは本当は普通のことで、今ままで、幸運過ぎた。JPYCの記事も3回はほとんど本音で素直に書けた。

さらに、お金に関わることは本音で書くこと以上に気を使ってしまわざるをえない個人的な経験もある。

以前僕は株にのめり込んでいた時期があった。それもそうならざるを得ない背景の事情があって、楽しんでやるのとは逆の状態だった。
その頃、僕に株式投資のセミナーをやってくれという話があった。
株なんてどの銘柄が上がるかなんて、確率でしかないし、僕の話を聴いた人が、僕が話した銘柄を買って損でもしたら、大変だと思い、僕は敢えて、こんな株を買ってはダメですよという話をした。

しばらく経ってから、驚くべき話を複数の受講者から聴いた。


「先生が話してくれた会社の株を買いました! 」

「 エーー あんなにあの会社はだめだっていったじゃない。なぜ」

「だってあんなに一生懸命はなしてくれたから、いいのかなと思って」

僕はマーケッティング原則らしいことを知らなかったんだ。良い悪い別にして、熱心に話したことは、純粋に興味をもたれて、それは買いたくなるということ。

さらに後日談があって、その会社の株価はその後上がったのだ。株価はその時点の期待値で形成されるから、もともと期待値が低い会社の株はそれが少し変化しただけで、大きく上昇する。

言葉というのはすごい力を発することがある。その言葉を発した人自身がそれに気が付けない。

僕はJPYCについてなんと語ればよいのかわからなくなっていた。続きを楽しみにしてくれると言ってくれた人には申し訳ない。

そこまで考えると何も書けなくなるだけかもしれず、僕が馬鹿だったのかもしれない。

JPYC社との契約はあと一ヵ月となったので、その辺は気にしすぎないで、残り4週間余り、書いてみようかと思う。

100%本音のみの本を出版して、それなりに収入になった。これはレビューを寄せてくれた人に力をもらい本当に感謝している。この気持ちを大切にできる文章を残したい。
https://www.amazon.co.jp/dp/B09951VJ6B

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