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99点が許されない給与計算

 給与計算に求められる最も必要な能力は、正確に早く行うことだと思います。アウトソーサーとして受託する給与計算業務に、ミスは許されません。従業員にとって、給与は「正確に支払われて当然」です。つまり、給与計算は「常に100点が求められ、99点が許されない業務」です。
では、どうしたら給与計算を正確に早く行うことができるのでしょうか?私は、

「自分の処理能力の正確さに疑問を持つこと」

がポイントだと思います。例えば、給与計算が終わった後、

「やっと終わったぁ〜、間違っている箇所はないかなぁ・・・」

と思ってチェックする方と、

「計算終了。間違っている箇所が3つはあるだろう。間違いを絶対に見つけてやろう!」

と思ってチェックする方がいます。
前者は、正確に給与計算を行っている前提でチェックをします。
後者は、自分が行った仕事に間違いがある前提でチェックをします。

恐らく、後者の方が、給与計算ミスを防げれると思います。給与計算は、自分を過信せず、処理能力の正確さに疑問を持つくらいが丁度いいです。


精神論だけでミスは防げる??? 

 これまで、色々な社労士事務所を見てきました。よく所長やベテランスタッフは、給与計算をミスした新人スタッフに対し、

「なぜこんなミスを・・・・」

という顔をしているケースがよくあります。でも多くの新人スタッフは、給与計算後にどこの項目をどのようにチェックするのか、細部に渡るチェック方法を教わっていないケースが多い。特に、所長が孤軍奮闘で給与計算を行っていた場合は、

「仕事は教わるものではない、自分で覚えるものだ」

と職人気質に考える傾向があり、OJT不足を感じます。

 社労士は顧問先にOJTの重要さを提案し、企業の持続的な成長をサポートする立場です。社労士事務所も人を採用したら組織であり、組織である以上、業務マニュアルが必要ではないでしょうか?

給与計算は、労働基準法・雇用保険法・健康保険法・厚生年金保険法・税法などの横断的な法律知識が必要です。社労士業務は給与と密接な関係があり、賃金台帳から様々な人事労務の課題が見つかります。給与計算のミスを防ぐためのマニュアルを工夫することが、社労士の腕の見せ所かもしれませんね。


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