201901_noteカバー画像

ワークショップデザイナーのメガネ 後編

ファシリテーター Advent Calendar 2018」の20日目の記事です。
ファシリテーションデザインを中心に、ワークショップデザイナーの視点について書いています。

目次

・この記事の対象読者と目的
・記事の構成(前編と後編)
・ファシリテーションデザインってなんだろう?
・F2LOってなんだろう?
・F2LOで見る日常の中から学べるファシリテーションデザイン
・ワークショップデザイナー(ファシリテーター)のメガネを通して見る日常

この記事の対象読者と目的

誰に向けて?
自分の身近なワークショップに触れている友だち
目的は?
青学WSD29期を通して備わった"ワークショップデザイナーのメガネ"を通して、ワークショップやワークショップデザインの楽しさを伝える。ワークショップやワークショップデザインに興味を持ってくれる人が増えるといいなぁ。

記事の構成(前編と後編)

「ワークショップデザイン Advent Calendar 2018」と「ファシリテーター Advent Calendar 2018」、2つの枠を持っているのでそれぞれで前編と後編に分けて記事を書いています。

「ワークショップデザイナーのメガネ 前編」
ワークショップデザイン Advent Calendar 2018
ワークショップやワークショップデザイン、青学WSD29期、ワークショップデザイナーの視点について書いています。

「ワークショップデザイナーのメガネ 後編」
ファシリテーター Advent Calendar 2018
ファシリテーションデザインを中心に、ワークショップデザイナーの視点について書いています。

ファシリテーションデザインってなんだろう?

前編では

参加を促すために、活動の中でどんな仕掛けをしていくか?
複数人でファシリテーションを進める際は、メインファシリテーターとサブファシリテーター、それぞれの立ち振舞も。

と書いてました。

F2LOってなんだろう?

ファシリテーションデザインを分析するのに役立つのがF2LO。

画像1

F2LOモデル
F = Facilitator(ファシリテーター)
2L = Learner(参加者が2人)
O = Object(活動の対象)

このF2LOを使うことで、ファシリテーションデザインの分析が可能になります。

F2LOで見る日常の中から学べるファシリテーションデザイン

ファシリテーションデザインを学んでいて気付いたのが、日常の中にもファシリテーションを学べる場が多いということ。
以下では自分がよく知るバーでのバーテンダーのファシリテーションをF2LOで見ていきます。

初来店のお客(L)へのバーテンダーの問いかけ
「よくこのあたりにはいらっしゃるんですか?」
「普段はどんなお酒をお飲みになってますか?」
お客(L)への問いかけを通して、バーテンダー(F)との距離を縮めている。

画像2

お酒(O)が切れているお客(L)に次のお酒(O)を聞く
バーテンダー(F)からお客(L)へのお酒(O)の説明
「バランタイン17yはトゲトゲとした香りがありますが、バランタイン30yはトゲがとれて丸みが感じられますよね」
お酒の香り、醸造所や作りての説明を通して、お客(L)とお酒(O)の距離を縮めている。

画像3

変形可能性
お客(L)が自由にお酒(O)を変形することができる
バーテンダー(F)がお客(L)にお酒(O)の飲み方をレクチャーする

「氷を入れたグラスに、ウイスキーとソーダを1対1で入れたものをジャストソーダって言うんですよ」
「氷を入れたグラスに、ウイスキーとちょっとソーダを入れたものをちょいソと言うんですよ」
お客(L)の参加の増幅を促すデザイン。

画像4

お客(L)とお客(L)をつなぐ媒介者としてのバーテンダー(F)
「◯◯さんも神戸出身じゃなかったでしたっけ?」
「◯◯さんも映画お好きでしたよね?」

画像5

お客(L)とお客(L)がお酒(O)を通してつながっている
「◯◯さんもイチローズモルトがお好きなんですね!」

画像6

ワークショップデザイナー(ファシリテーター)のメガネを通して見る日常

上記の例のように、日常生活でのコミュニケーションの中にも、多くのファシリテーションのヒントがあり、学びが得られる可能性があります。
ちょっとネタっぽくなりましたが、F2LOで身の回りのコミュニケーションを分析すると再発見があるかもしれません。
熟練バーテンダーやスナックのママから得られる学びは多そうだ。

ワークショップデザイナーのメガネ 前編
ワークショップやワークショップデザイン、青学WSD29期、ワークショップデザイナーの視点について書いています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?