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2020年からのデザイナー生き方(予想)

2020〜21年などは不景気になると言われてますが、デザイナーのカテゴリーごとに、どのような変化があるのか予想をしてみました。
空間、プロダクト、その他特殊系などは私の専門ど真ん中ではないので、あまり書いていません。

※追記:くそ長いのに好評だったのでスキル編』も書いてみました

ちなみに私の専門・カテゴリーの遷移は、概ね下記の通りです
グライフィックデザインの勉強(学校)

グラフィック、フロントエンジニアリング、ウェブ

デザイン全般、ディレクション、海外、ハイテク

デザイン全般、ディレクション、海外、ハイテク、新規事業、経営
みたいな流れです。

で、こんな視点を主観として、SF好き、未来好きな自分が、なんだか変化がありそうな2020年以降のデザイナーの生き残り考察してみます。
『経済予測を専門として、学業を修めていません』

フィクションですので、あしからず。
でもなんとなくリアリティはもたせたい
です。

OKな人は、引き続き

2020 デザイナー環境オーバービュー

・従来型の雇用の変化
結構前から言われていますが、大手電気、車、システムの経営陣もここ最近メディアで発表する通り、終身雇用などの日本従来型の雇用や、それに紐づく金の使い方が難しくなる。
金をルーティンで使うのではなく、理由があって予算をつけなくてはならない。ただしっかりと準備をしているデザイナー、職人系からするとむしろ余計な拘束が減り、必要な分だけ働く、バリバリ働くなどの選択ができる人も出てきそうです。

・スタートアップへの投資の沈着

現在加熱モードのスタートアップへの投資が落ち着く。今のスタートアップ名乗りブランディングを試みている企業のある程度は、業態的にスタートアップと言いにくいものもあり、名乗ることによって一応投資や注目を呼び込むという投資熱を活用する戦略を取っていると思います。それの価値が減ります。
海外でもユニコーンへの投資熱がやや下火の傾向にあり、国内でも一回お祭りを終えた2020以降は、過度な投資は一旦落ち着くのではないかと思います。
少なくても国内では、特殊なデザイン、特別なキャラ立てができていない場合は、徐々に案件に割り当てられる予算が下がるのではないかと思います。

・費用対効果の低いプロモーションの減
具体的にデザイナーや制作会社に関わりそうなのは、発注(クライアント)側がCSR(社会貢献)的ブランディングと認識しているプロモーション、一人当たりの訴求単価が高くなるイベント系プロモーション(デジタルサイネージ、アート色の強めのもの)などは、相当余裕のある会社でなくてはできない、やらない方向性になるのではないかと思います。
プレゼントキャンペーンなどもzozo, paypayをみる限り、直接金をユーザーにばらまく方が結局SNSを経由してBUZZってしまったりするので、妙に凝ったプレゼントキャンペーンウェブサイトや企画というものの費用対効果が疑われてしまうかもしれません。

・UXUIは短〜中期的には安泰
実績とその再現性を理解(いいプロダクトに参加し、かつなぜそれが成功したか理解し、もう一度やれなくはない)できているUXUI関係のデザイナー、ディレクターはしばらく需要はきれない
のではないかと思います。
外向けのマーケティング費用に対して、デザイナーの給料はリーズナブル(お買い得感)であり、コンバージョン(サービスへの入会、課金などの結果効率)を高めてくれるのであれば、投資しやすいです。
長期的にみると、人の身体構造や思考構造が短期で早々変わらないので、AIのターゲットとなりそうな領域でもあります。
具体的には
-個々にマッチしたレイアウトリアルタイム生成
-コンバージョンをリアルタイムで追いかけるバナーの出現
あたりは、特に売りに強い関係性を持ち、リアルタイムでやられれば、人には勝てません。

個人的な各デザイナーカテゴリーの勢い予想

・グラフィックデザイナー
勢い予想:2020 △ > 2025 × > 2030 ×
グラフィックデザインの場合は、デジタル系の予算に比べると、より下がる傾向にあるのではないかと思います。
しかし、コピーライティング、グラフィックデザイン自体の底力でクリエイティブディレクター、アートディレクターとしてのニーズは厚いものがあると思います。しかしながら、現在でもロゴを作るにもコピーを書くにも人がどのようなデバイスでそれを見るのかを十分に知る必要があると思います。

とにかくかっこいいデザインや、文字数を気にしないコピーは、媒体や新しい世代によってスルーされる。
あと私感ですが、いい日本語コピーは、印刷じゃないと響かない感じがします。Just Do Itなどのマスターピースはまた別かもしれません。
色々できるデザイナーはグラフィックデザイナーというより、いろいろ知っていて作れるアートディレクターかクリエイティブディレクターというようなポジション・カテゴリーなのかもしれません。

・Webデザイナー
勢い予想:2020 ○ > 2025 △ > 2030 △
先に言っておくと、実装もできるデザイナーさんが増えており、その需要・勢いは今も今後も◎
だと思います。
スマートフォンがメインとなった時代に、PCを含むウェブサイトをリッチに作る意味が問われてきていると思います。以前に比べて、小さい文字や写真やその他オブジェクトを重ねてデザイン、表示する傾向がかなり薄くなりました。結果、視認性が上がっているのも確かです。
私のようにグラフィックデザインの素地があるデザイナーからすれば、Webデザインで一回壁にぶつかり、スマホ時代にまた壁にぶつかるということになりそうです。

・UXUIデザイナー(全体ざっくり)
UXUIは見栄えのデザインとして評価されると言うより、マーケティング施策のコンバージョン改善策としての期待があり、その次に、デザイン性によるサービスの強みの増強ということになると思います。基本的に、データによってドライブ(加速)されるデザインというのは、かなり前から注目されていましたが、今後も実用が進んでいきそうです

UXUIデザイナー in UXUI制作会社
勢い予想:2020 ◎ > 2025 ○ > 2030 △
現状は、専門性、経験が必要なので、外注によるコンサル、制作依頼はしやすい領域だと思います。次の段階では、非常に素早い修正やデータに基づいた運用を行いたくなり、外注での限界がでそうです。企業内(インハウス)での軽度な組織化が取り組まれるのではないかと思います。UXUI会社としては、今のうちに包括的なビジネスデータの獲得で再現性を高めたり、大手企業のインハウスデザイナーの教育や、人材の紹介によるサイドビジネスなどを考えたりするのかもしれません。

UXUIデザイナー in UXUIインハウスチーム
勢い予想:2020 ◎ > 2025 ◎ > 2030 ○

スタートアップが盛んな限り、その投資で、チームを作るところがあるのではないかと思います。スタートアップへの投資が落ち着けば、需要も落ち着くかなと思います。大手企業は会社の中で小さなチームを作って社内スタートアップのようなことをしたがると思いますが、実際のところ背水の陣状態のスタートアップよりお金を投資できるところが現れるかは怪しいです。
あとは金を儲けている部署の人たちから、なぜ?という批判が上がり、ビジネス・デザイン以外にも気を使わなくてはならないのはもはや伝統です。

UXUIデザイナー in ゲーム
勢い予想:2020 ◎ > 2025 ◎ > 2030○
ゲーム制作費の高騰、マーケ費用の高騰、海外勢のソシャールゲームの勢いなどが強まる
中でもソーシャルゲームに関しては、需要はしばらく続くのではないかと思います。ビジネスの勝率、利率はだいぶ下がりましたが、それでも当たった時のことを考えると、みんなが一斉に止めることは考えにくいです。


・プロダクトオーナー、デザインディレクター
勢い予想:2020 ◎ > 2025  > 2030 ○
そもそもポジションも少ないし、人数が少ないのですし、もはやデザイナーなのか?というところも出てきますが、デザインやそこに紐づく数字の責任を取れる。取った経験のある人は、しばらくは人気になるのではないかと思います。ただ、人数や実例が十分になれば、同時に勢いも落ち着くかなと思います。

・コミュニティデザイナー/ビルダー(追記しました
勢い予想:2020 > 2025  > 2030
ヴィジュアルデザインというより、スペースデザイン、環境デザインなどに近く、会社、プロダクト、自分に紐づくコミュニティを形成する人のことです。
こちらは今も結構勢いを得ていますが、今後その勢いは増すのではないかと思います。理由としては、UXUIを仮にプロダクトを中心にとしているとするなら、コミュニティはその外側・周りにいる人の体験やその導入を担当し、オウンドメディアの一部となり、プロダクトの売上だけでなく、採用などへの転用も可能と思われます。
情報アンテナがあり、人柄、ライティング能力などもある若い人々が活躍し始めている印象です。なんだか会社辞めても、自分に紐づくコミュニティを作れていれば恐れることはなさそうだなと感じます。


・海外勢
勢い予想:2020 △ > 2025 △ > 2030 ○
私が応援している領域ですが、それはさておき、今のところ伸びる傾向は見られません。日本側の受け入れもなかなか、、となっております。またデザインは才能でやるというより、現地のタブーを踏まないで作れるかが重要であったりもします。エンジニアリングは、タブーなどを知らなくても実装すればdoneの場合もあると思いますが。デザインの場合はなんらかの形でインターフェースとなり、ローカルのルールをインストールする必要が出てくるためです。しかしながら、賢明な企業は、直接ヘッドハントしに行ったり、苦境に陥った企業が受け入れざるを得なかったりするのかもしれません。
日本の風土的にはギリギリまで耐える。ダメになっても取り入れない、という判断はあり得そうです。
それは良いところと悪いところの諸刃でもあります。


と、息抜きのつもりで書いたのですが、まさかこんな長くなると思いませんでした。この辺りで書くのをやめます
思ったよりシリアスになりました。
もっと、一億年後の地球みたいなつもりで書くつもりでしたが、、、(笑

では:)