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[図解] 自動運転と企業間提携(エヌビディア編:3/7)

第3回目である「自動運転と企業間連携 エヌビディア編」ゲーム業界から突如現れたエヌビディアですが、今や世界を代表する自動運転開発企業に成長しました。ポジショニングが非常に上手いエヌビディアの提携先の数は脅威の370を超えます。さて、エヌビディアの企業間提携では何が見えてくるのでしょうか。「自動車メーカー」「自動車部品メーカー」「ネットワーク」「サービス」をカテゴリーとしてまとめようと思います。全体の解説はこちらから![図解] 自動運転と企業間提携 全8回

自動車メーカー

まず、まとめるのが大変!笑
ドイツを中心とする主要な自動車メーカーは、ことごとく提携を結んでいます。一方で、トラックメーカーで自動運転やADAS(先進運転支援システム)に積極的に投資をしている企業とも提携をし、GPUによるディープラーニング系の開発を行っています。以上からわかるように、エヌビディアは、サプライヤーとして特定の企業と独占的に開発を進めるのではなく、GPU分野でのプラットフォームになる意思が感じ取れる気がします。その他に分類しましたが、Roborace等、様々な企業にもオープンに提携を結んでいるようです。

自動部品メーカー

自動車部品メーカーとは、競合他社にもなりうるエヌビディアですが、ポジショニングがうまく、こちらも多くの企業との提携を発表しています。右側の企業は、Velodyneなどの主にLiDARを中心に開発している企業。エヌビディアの狙いは、自動運転用ソフトウェア開発キット(SDK)です。NVIDIA DriveWorksには、自動運転用のリファレンス アプリケーション、ツール、ライブラリ モジュールが含まれています。このソフトウェア開発キットをプラットフォームをより多くの企業に提供することで、GPUの分野で圧倒的な力を持とうとしていることが見受けられます。

ネットワーク

ネットワークの分野では、マップ系の企業に絞って提携を結んでいることがわかります。エヌビディアは、「DriveWorks」のアーキテクチャをベースに作られた「MapWorks」という自動運転車向けの地図作成ツールを提供しています。膨大な情報処理が得意なGPUとは非常に相性がよく、その強みを生かし高精度地図開発を加速させているようです。
ネットワークの分野では、IoT、5G、ビックデータにコネクティッドサービス。様々な分野の開発が活発化していますが、下手にすべてに手を伸ばさず、エヌビディアの強みを生かした分野に注力し市場を独占しようとする地に足の着いた企業戦略を展開しているんだなと感じますね。

サービス

Airbus以外、一般的にはあまり名前を聞かない企業が多いかもしれませんが、NAVYAは、自動運転バスの分野では有名な企業です。その他の企業も同じように無人配車サービスの分野のベンチャーとして勢いのある企業です。
トヨタ編では、LINEやAmazon、PizzaHutなどサービスを直接手掛ける企業との連携が多くありましたが、エヌビディアはそのようなサービス分野で花を開かせる気はないようです。むしろ、ロボタクシー自身の開発に注力しているように見えます

まとめ

まず、、、ここに入りきらないほどの提携をエヌビディアは発表しています。「手を組み共に進めよう!」という提携というより、むしろ、開発した製品の提供先と言った方が腑に落ちる感じはしますが、エヌビディアの周りにキープレイヤーが集まっているのは、紛れもない事実ですね。
まとめると「GPUとディープラーニング技術をセンシングと高性能地図開発に生かし、車載コンピューターのプラットフォーマーになる!」といった感じでしょうか笑

エヌビディアの創設者で現社長であるジェンスン・フアンの発言は、自動運転の業界では非常に注目され、今や、テスラのイーロンマスク等に匹敵するぐらいの影響力を持っています。エヌビディアがこれからの自動車業界をどう牽引していくのか楽しみですね!

自動運転と企業間連携
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