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チャート分析の教科書〜ローソク足・インジケーター・エリオット波動の完全攻略〜

「ローソク足の意味が分かりにく」

「インジケーターの使い方や種類、パラメーターをどのように設定すれば良いかわからない」

「エリオット波動の理論が複雑で分かりづらい」

よく聞くワードだけれども実際よくわからず使っている人が多いのではないでしょうか?

今回この記事では以下の内容について解説します。

  • ローソク足のパターンや意味

  • インジケーターの種類や概要

  • エリオット波動の基本的な見方

この記事を読むことで、ローソク足、インジケーター、エリオット波動について少し理解ができるので、ぜひ最後までお読みください。

1.ローソク足とは?

ローソク足とは、株価などの相場の値動きを時系列に沿ってグラフ化したもので、ローソクチャートとも呼ばれます。このチャートは、以下の4つの主要な要素から構成されています:

  1. 始値(Open):期間の最初の取引における価格。

  2. 終値(Close):期間の最後の取引における価格。

  3. 高値(High):期間内での最高価格。

  4. 安値(Low):期間内での最低価格。

実体」とは始値と終値の間を指し、この部分が市場の開閉価格の範囲を示します。「上ヒゲ」と「下ヒゲ」はそれぞれ、期間中の最高価格と最低価格との差を示し、市場の変動幅を表します。

ローソク足の種類

ローソク足には大きく分けて2種類あります:

・陽線は終値が始値よりも高い場合
・陰線は終値が始値よりも低い場合

※下記マネックス証券から引用
https://info.monex.co.jp/technical-analysis/indicators/011.html

陽線

陽線の作られ方

陰線

陰線の作られ方

ローソク足9種

上影陰線、上影陽線などは 上髭陰線、上髭陽線と言い換えられ同じ意味
寄引同事線は十字線の別名です。

覚えておいた方がよいローソク足パターン

ポピュラーなローソク足パターンを一つ取り上げます。

はらみ線

高値圏でよく見られ、相場の転換点を示唆することがあります。

つつみ線

安値圏で出現しやすく、これもまた転換点を示唆する場合があります。

これらのパターンは、相場の現在の状況を理解し、将来の動きを予測するのに役立ちます。複数のローソク足が形成するパターンを解読することは、プライスアクション分析の基礎であり、効果的な取引戦略を立てるうえで不可欠です。


2.ローソク足のプライスアクション

ピンバー、スパイクハイ・スパイクロー

ピンバー

ピンバーは、トレンド転換を示唆する特徴的なローソク足です。その実体が非常に短く、一方の髭が長く伸びていることが特徴です。
理想的には、実体に対して長い髭がその3倍以上の長さであることが望ましいです。

スパイクハイ

・スパイクハイ:上昇トレンドの後に現れる長い上髭を持つピンバーが、下降トレンドへの転換を示唆します。

スパイクロー

・スパイクロー:下降トレンドの後に現れる長い下髭を持つピンバーが、上昇トレンドへの転換を示唆します。

スパイクハイとスパイクローは、市場の天井や底で出現し、トレンド転換の兆しを示すパターンです。


スラストアップとスラストダウン

スラストには「突き上げる」の意味があり相場のトレンドを判断する事ができるパターンで、市場の勢いを示し、トレンドの方向性を判断することができます。

スラストアップ

・スラストアップ:前のローソク足の高値を終値が更新し続けるとき、上昇トレンドの強化を示します。

スラストダウン

・スラストダウン:前のローソク足の安値を終値が更新し続けるとき、下降トレンドの強化を示します。


ランウェイ ・・・ ランウェイアップ、ランウェイダウン

レート水準の切り上がりや切り下げからトレンドを判断できるパターンでトレンドの強さや継続を評価するために用いられます。

ランウェイアップ

・ランウェイアップ:レートの水準が上昇している動きは、上昇トレンドの強さと持続性を示します。
中心となる陽線(グリーン)を起点とし、前後約5本のローソク足がこの陽線の高値と安値の範囲内に収まっている必要があります。

ランウェイダウン

・ランウェイダウン:レートの水準が下降している動きは、下降トレンドの強さと持続性を示します。
中心となる陰線(レッド)を起点とし、前後約5本のローソク足がこの陰線の高値と安値の範囲内に収まっている必要があります。


リバーサルハイとリバーサルロー

リバーサルパターンは、トレンド転換の可能性を示唆します。これまでのトレンドが長期にわたるほど、リバーサルの信頼性は高まります。

リバーサルハイ

・リバーサルハイ:高値圏で出現し、上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示唆します。
条件としては、前のローソク足の髭や実体が次のローソク足を包む形になり、通常は陽線から陰線へと変わります。

リバーサルロー

・リバーサルロー:底値圏で出現し、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆します。
条件としては、前のローソク足の髭や実体が次のローソク足を包む形になり、通常は陰線から陽線へと変わります。



3.インジケーターについて

インジケーターとは?

インジケーターは為替レートなどの市場データを加工し、新たな数値を生成して売買判断の補助となるツールのこと


インジケーターは大まかに2つの種類に分けられます


では、それぞれのの特徴を見ていきましょう。

各種特徴

・オシレーター系・・・トレンド以外の相場が得意、トレンドが発生している時は不得意  
逆張りに使う(代表的なモノがMACD、RSI、ストキャスティックなど)

トレンド系・・・トレンド相場が得意、トレンドが発生していない時は不得意  順張りに使う(代表的なモノが移動平均線、GMMA、ボリンジャーバンド、一目均衡など)

※写真はトレンド系「GMMA」短期EMAが6本 長期EMAが6本 からなるインジケーター

GMMA

なぜ必要なのか?

→インジケーターは相場の統計データであって世界中で使用されているもので、
一つ一つが目安(節目)になる事が多く知っていて損はない、使い方次第で役に立ちます。

みんなは何を使っているの?

・移動平均線  ・ボリンジャーバンド
・ストキャスティクス  ・MACD  ・RCI

以上がメジャーどころです。

では何を使えばいいのか?

結論、一度すべて使う事をお勧めします。

では、いくつか紹介していきます。

移動平均線

移動平均線

移動平均線はトレンド系インジケータで、一定期間の平均価格をグラフ化し、トレンドの方向性や強弱を判断します。
トレンドの強弱を読み取ることができ、短い期間と長い期間のラインが収束してくるとトレンドが弱くなったと視覚的にとらえる事が出来る便利な指標です。
主に意識される期間が 25.50.75


ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンド

移動平均線を中心に、価格の変動範囲を示すバンドを描画します。価格の大部分がバンド内に収まることを基にした統計学的アプローチを取り入れています。


ストキャスティクス

ストキャスティクス

レンジ相場での売られ過ぎ、買われ過ぎの判断に用いるオシレーター系インジケーターです。基本ラインには「%K」と「%D」があり、特定の計算方法に基づいて算出されます。
ストキャスティクスはオシレーター系指標で、レンジ相場で力を発揮します。

MACD

MACD

シグナルラインとヒストグラムを用いて、売買のサインを示します。市場参加者からの根強い人気を誇ります。

RSI

RSI

市場の過熱感を測定し、現在の価格が割安か割高かを判断するために使用されるオシレーター系の指標です。

どのインジケーターを使用するかは、個人のトレーディングスタイルによって異なります。トレンドとオシレーター系の両方を試し、自分に適したテクニカル分析方法を見つけることが重要です。様々なインジケーターを実際の取引に適用し、自分のトレードスタイルを確立するための検証作業が必要です。


4.初級編インジケーターを使って相場の流れを見る

移動平均線とRSI(相対力指数)を使用して相場の流れを解析してみましょう。

移動平均線、RSIを使ってみる

移動平均線を使ったトレード手法と言えば


ゴールデンクロス=買いサイン・デッドクロス=売りサイン です


・ゴールデンクロス(買いサイン):短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へと交差する現象。

・デッドクロス(売りサイン):短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へと交差する現象。

実際に移動平均線とRSIを出してゴールデンクロスとデッドクロスを見てみましょう。

各設定値はこちら
移動平均線 25.50.75.120
RSI  14 の組み合わせ

移動平均線とRSI

移動平均線の基本とされている期間設定値

続いて最もポプラーな移動平均線の設定値を解説していきます。

25期間・・・相場で最も注目されている移動平均線「これがゴールデンクロス・デッドクロスをしたらエントリーをする」というエントリー手法が一番多い印象です。

50期間・・・25に対して近づくとトレンドが弱くなってきていると示唆してくれます(短期トレンド)

75期間
・・・25、50に対して近づいたり交差したりすると、短期トレンドが終わったことを示唆してくれる(中期トレンド)

120期間
・・・25、50、75に近づいたり交差すると、トレンドが転換もしくはレンジに入ったと示唆してくれる(長期トレンド)

移動平均線は各設定の線がトレンド中は離れ、トレンドが終盤になってくると移動平均線達が収束していき、トレンドが一度終了しレンジ相場に切り替わる事と示唆してくれています。

移動平均線を使った売買方法をグランビルの法則と言う

グランビルの法則・・・移動平均線の流れに対して売買タイミングを示してくれる

グランビルの法則は、移動平均線の動向を基に売買タイミングを判断する方法です。具体的には、ローソク足が移動平均線に近づく、離れる、交差する、この3つの状況で買いまたは売りの判断を下します。デイトレードにおいて重要な知識とされています。


RSI

相対力指数=14日間の値上がり幅の平均 / (14日間の値上がりの平均+14日間の値下がりの平均)で計算された数をグラフ化させたもの

30以下で買い、70以上で売りを仕掛ける根拠をシグナルとして出してくれる 50より上にいけば上昇、50より下に行けば下落 すると言われています

RSIダイバージェンス

RSIとダイバージェンス

ローソク足の進行方向と逆行していると反発(逆行)する可能性が出てきたと示唆してくれる


5.エリオット波動 基本中の基本

エリオット波動理論は、市場の価格変動には一定の秩序が存在するという考え方に基づいています。


5つの推進波と3つの修正波から構成される

8つの波を基本としたリズムが一つの周期として繰り返されているというもの


※OANDAJapanより引用

https://www.oanda.jp/lab-education/technical_analysis/elliott_wave/beginner/

簡単に説明します

上昇トレンド時であれば5波のうちの1・3・5波は推進波とされ、2・4波は押し目買いの水準として測る事ができる修正波といい、下落であれば推進波は同じで2・4波は戻り売りとして測る事ができる修正派といいます。

エリオット波動は相場の基本となる考えで、
云わば「相場の教科書」と言っても過言ではないです。


第2回講義はいかかでしたか?
少しづつですが相場の見方が変わるきっかけになったのではないでしょうか?
今まで深く考えていなかったことも、少しづつ見えるようになってきます。[/chat]

次回第3回講義は



プライスアクション・インジケーターの深掘り、トレンドの特徴、レンジの特徴

次回は今回学んだ基礎知識を更に深堀りします。
プライスアクションの分析方法や、代表的なインジケーターの使い方を詳しく解説することで、より具体的な分析手法を身につけることができる内容となっています。


では、お疲れさまでした

※当講義で使用されるチャートはすべて「Tradingview」に帰属します


この講座では、エリオット波動理論をより深く掘り下げ、実用的な分析手法を紹介します。

フィボナッチリトレースメントなどのテクニカル指標を用いて、エリオット波動に基づいた具体的なエントリーポイントや利確ポイントを見つける方法を学ぶことができます。

エリオット波動理論をマスターして、より精度の高い分析を目指しましょう!


有料記事になりますが
さらに「エリオット波動、フィボナッチ」などの理解を深めたいと思っていただけたら、是非チェックしてみてください!



注意事項

・投資、投機はいかなる場合においても自己責任です。
・エントリーした価格や利確の目安などは記述しているだけであり、読者様に同様の売買を「推奨」するないようではありません。
・トレードなので100%かつ保証はありません。
・建値カットという記述は建値で0カットを意味しますがスリッページによる損失を被る可能性があるので、100%損しないと言うことではありません。

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