Quicksand

世間は『Game of Thrones』最終シーズンの話で沸いていますが、Netflixで4月5日から配信されている『Quicksand』観ました。

スウェーデンで作られたドラマで、2016年のベスト・スウェディッシュ・クライム小説賞を受賞した同名の原作小説を元にした、ある高校での銃乱射事件とその背景を描く本作。脚本家のヘッドは同じくスウェーデンでの大ヒットドラマ『The Bridge』で知られるCamilla Ahlgrenが手がけています。

どんな話かというと、スウェーデンの高校生Maja(マヤ)が、彼女が通う高校で起きた銃乱射事件での殺人の容疑で拘置所に入れられたことを受け、その背景にあるMajaとその彼氏Sebastian、Majaの親友Amanda、Majaに密かに想いを抱くSamirなどとの関係の変化を描きつつ、本当は何が置きたのかを明らかにしていきます。

1話あたり50分くらいで全6話。短い!これに尽きるかと。

それぞれのエピソードは面白いのだけど、基本的にはMajaとSebastianの関係以外にあまり時間を割くことができずという感じ。本当はMajaとAmandaのやりとり、Sebastianの過去や親との関係、中東からの移民を親に持つSamirについてなど、もっともっと観たいことがあったけれど、6話という時間ではどうしてもおさまらず、メインとなる関係の変化の説明と裁判だけで全て時間を使ってしまった感じなのが、どうにも惜しい。

6話目を観終わっても、なんとなくすっきりせず、ちょっとモヤっとした気分が残ったのは、裁判が終わった後の主人公とか家族とかをきっちり描く時間が少ないからだと思います。そういった意味で、せめて8話あればもっとキャラクターのことが好きになれたのにな、というのが感想です。

でもきっと掘り下げすぎても『13の理由』みたいになっちゃうので、そうすると趣旨が変わってくるんでしょうね。雰囲気はちょっと似ていますし、『13の理由』大好きなので別にスウェーデン版があっても全く文句はありませんが。

ところで美男美女が多い国として知られるスウェーデンですが、このドラマはそういった美男美女ばかりで構成されているわけでなく、わりと等身大なところが良いと思います(相対的にはみんな美形ではありますが)。あまり美形で揃えると、今度は『ゴシップガール』みたいになっちゃいますもんね。

そういえばこの前スペイン語で作られた『Elite』というドラマを観ましたが、あれも高校で起きた殺人をめぐる話。機会があればそれについても書きたいと思いますが、ヨーロッパでは各国の産業を守るためにある一定量以上のローカルコンテンツを製作・買付することが法的に義務づけられており、Netflixも例外ではなく、ヨーロッパでのローカルコンテンツの製作本数が増えるだろう、という記事を以前見ましたが、Netflixのヨーロッパ圏ローカルプロダクションは、高校でのクライムドラマに絞っているのでしょうか。あるいは、僕が観ているのがたまたまそういったジャンルばかりなのか…。

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