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採用広報をDUAL AISASで分解して、スカウト返信率やOrg応募数のアクションも整理してみた

こんにちは!オズビジョンの採用広報/デザイナー採用担当のまさよふ(@masayofff)です。

ふだん、WantedlyやnoteやSNSで投稿したり、スカウトしたりしているけど、これってどういう効果があるんだろう、本当に採用につながるんかなとか、思い悩んでる方って実はけっこういるんじゃないかと思いまして。

私自身、採用の経験はまだ1年にも満たず、そういうモヤモヤを抱えながらやってる一人です。

やっていくうちに、採用広報って、マーケティングだなぁと感じたので、抱えてたモヤモヤを、DUAL AISASで分解して、整理してみました。

DUAL AISASって?

DUAL AISASは、2015年にアタラと電通PD局が提唱した消費者行動モデルです。

出典:新しい消費行動モデル「Dual AISAS Model ™」(デュアル・アイサス)

DUAL AISASは、電通が2005年に「広告コミュニケーションのプランニング」を起点とした消費者行動モデルであるタテのAISASに加えて、「消費者同士による主にデジタルネットワークを介した広告・プロモーションなどのブランド情報の拡散の流れ」であるヨコのAISASを加えたものです。

ざっくりいうと、「これ見て!買って!」と売りたいものをターゲットに直接アプローチするのがタテのAISAS。

消費者行動のタテのAISAS
Attention「注意喚起」
Interest「(商品への)興味関心」
Search「検索」
Action「購買」
Share「(ブランド体験の)共有」

ターゲットの属性に近い人に「いい情報あるよ~」「お悩み解決するよ~」「おもろいネタあるよ~」って伝えて、「ええやん!シェア!RTしたる~!」って広めてくれる人を増やし続け「広めたい人」の一部を「買いたい人」に転換することを目指すのが、ヨコのAISASです。

消費者行動のヨコのAISAS
Activate「起動・活性化」
Interest「(広告・プロモーションなどのブランド情報への)興味関心」Share「(広告・プロモーションなどのブランド情報を自身の関心事として第三者に)共有・発信」
Accept「(第三者が共有された情報を自らの関心事として)受容・共鳴」Spread「(さらに第三者からその周囲に)拡散」

採用広報のDUAL AISAS

このDUAL AISASで採用広報を分解しみると、こんな感じかなぁと。

エージェントや媒体やスカウトで「転職したい」「応募したい」人に、「こんな仕事あるから見て~」と募集を直接アプローチして、応募を獲得することが、採用広報のタテのAISAS。

採用広報のタテのAISAS
Attention「募集への注意喚起/認知」
Interest「募集への興味関心」
Search「会社や仕事について検索/調査」
Action「応募」
Share「(面談や会社訪問体験の)共有」

対して、採用広報のヨコのAISASはこんなん。

採用広報のヨコのAISAS
Activate「起動・活性化(広めたい→会いたい・会社訪問したいへの転換)」
Interest「(職種・社員・会社などのブランド情報への)興味関心」
Share「(職種・社員・会社などのブランド情報を自身の関心事として第三者に)共有・発信」
Accept「(第三者が共有された情報を自らの関心事として)受容・共鳴」Spread「(さらに第三者からその周囲に)拡散」

ブログやSNSなどで会社のことや、社員のこと、仕事のことなど幅広くブランド情報を発信し続けることで

「おもろい社員おるやん」
「このデザインの悩みわかる!」
「ちょっ!オフィスおしゃれすぎ!草生える!」
…とか感じてもらって情報を広める仲間を増やし、

「転職考えてないけど、オズビジョンに遊びに行ってみよかな」
「まさよふ、おもろいからいっぺんランチ行こうや!」
…って、
「広める」から「会いたい/オフィスに遊びに行きたい」に転換してもらうことを目指していきます。

スカウト返信率を分解

採用広報のタテのAISASで、いま私が取り組んでるスカウト返信率に関するアクションを分解してみるとこんな感じ。

スカウトの文面だけじゃなく「えっ?誰が送ってきてんの?」とか、「どんな会社なん?」とか、広い意味でのInterest「募集への興味関心」Search「会社や仕事について検索/調査」に関するあらゆる改善を重ねることが、返信率の改善につながるのではないかなぁと。

スカウトでSearchを促そう

特に私がいまメインでスカウトを送っているLinkedInは、本来ビジネスSNS。転職目的で登録しているわけじゃない人ばかり。

スカウト文はあえて「気になるけど物足りない」くらいの情報開示にして、こっちからは伝え過ぎず、Search「会社や仕事について検索/調査」を相手に促すような送り方をしてたりします。

実際、スカウトした方にお会いして「オズビジョンってスカウトされるまで知らなかったけどいい会社だね」「検索して〇〇の記事読んだよ」って言われると、「よっしゃー!」って内心大きなガッツポーズです(笑)

Searchを促すことで、転職の動機形成の第一歩前進できた!と感じています。

(ビギナーズラックかもしれないけど、直近のスカウトメールの返信率は35%くらいとそこそこ順調なので、この辺のコツはまた別記事で書こうかな、と…)

Org応募数を分解

採用広報のヨコのAISASで促したい、Org応募数を分解するとこんな感じ。むしろ採用広報のメインの戦場はこっちですね。

Org応募とは、エージェント経由やスカウトなどの直接的なアプローチではない、自発的な応募。

弊社の場合、Wantedly、Green、LinkedIn、HRMOS、コーポレートサイトなどの応募フォームなどから得られる応募のことを、私が勝手に(汗)、オーガニック応募、略してOrg応募と呼んでいます。

正直、この応募の獲得には、これといった正攻法や正解がまだまだ確立しきれてない分野だと感じています。

コンテンツマーケティングの考え方でOrg応募を促す!

Org応募を促すには、「採用したい人に近い属性の人」「採用したい人に情報を届けてくれそうな人」に向けて、いつ、どこで、どんなことを、どれくらいの量で、発信していくのがベストか、検証を続けていくことが必要です。

これって、私が前職でオウンドメディアのディレクターをしていたときに考えていた、コンテンツマーケティングの考え方とまったく同じ。

先日は、「ペルソナなんていらない」的な記事も書いちゃったりしましたが、「採用っていう限られたマーケットで、それほど多くの人を獲得しなくていい場合は、ペルソナ設定って有効なんやで」と、ある方に教えていただいたりもして。実際、採用ではそう思います。

また、このOrg応募に関しては、企業公式SNSで企業アイコンで発信するより、ターゲットの属性に近い、社員個人が社員の顔アイコンで発信するほうが、「ジブンゴト」として響きやすく、効果的なんじゃないかなとも、感じています。

スカウトなど直接的なアプローチじゃ響かない人、従来の転職の土壌にはいない人に向けての新規開拓なので、「広告っぽさ」「商業っぽさ」をとにかく減らして、同僚や友人のようなフレンドリーさで親しみをもってもらって、興味を持ってもらうことがカギかなぁと。

マーケティング視点で採用広報を!

今回は、採用広報や、それに関連するだいじなことを、マーケティングの分野では有名すぎる、DUAL AISASで分解してみました。

最近、Web/ITの分野でいろんな技術革新が起こっていくにつれて、採用もどんどん進化・変革しています。

採用においても、チャネルやツールは多岐にわたっていて、新しい技術や選択肢が多い分、いったいどこで何をすればいいのか、悩んだり迷ってしまうことも増えてるんじゃないかと思います。

もしこの記事が「note書いてないでスカウトだけ打て!」とか言われて凹んでる方や、採用広報の効果が出にくくて悩んでたりする方にとって、少しでもモヤモヤが晴れるきっかけになったらうれしいです。

また、こういう図解っぽいことを外に発信するのが初めてなので、率直なご感想や、「ここ違うよ~」「もっといい分解の仕方あるよ~」など、のご意見やツッコミも待ってます(笑)。

noteのコメント、TwitterのリプやDMなどで、気軽に話しかけてください。

おしまいまで、読んでくださってありがとうございます✨ あなたの明日が、ちょっとステキになりますように。