第4回デザイナードラフトでNPS_熱量の強みを発揮した話_事業推進部_朝会_不破___5_

面談承諾42.1%のわけは国内屈指のCSを誇る組織文化と偶然のエスノグラフィー調査【第4回デザイナードラフト採用担当レポ】

こんにちは!オズビジョンの悩み多きデザイナーHR/採用広報のまさよふ(@masayofff)です。

今回は、第4回デザイナードラフトで、「なんでそんな面談できてるの?」って声を社内外からちらほらいただいたので、「デザイナー採用に悩んでいる採用担当者」「デザイナーの採用に関わる現場の方々」向けに、noteにまとめてみようと思いました。6章6,000文字くらい書いたので、お時間あるときにどうぞ。

もくじ
1.デザイナードラフトとは
2.デザイナーHRまさよふの効果を公開
3.スカウトで意識した3つのこと
4.オズビジョンのCS組織文化
5.偶然のエスノグラフィー調査
6.デザイナー採用担当の方に伝えたいこと

1.デザイナードラフトとは

デザイナードラフトとは、株式会社リブセンスが運営する、最初っから年収を提示して企業がデザイナー指名する、どきどきの転職サービスです。
ポートフォリオつきレジュメの審査に通ったデザイナーが登録し、現年収や性別を明かさずに自らの市場価値を知ることができます。

参加前に心配だったこと
正直、採用担当として初めての参加なので、心配だらけでした。

オズビジョンは、けっして年収で魅力付けをしている企業ではありません
人物やカルチャーフィットをかなり重視するため、デザイナーに限らず、書類から採用までの通過率は1%以下です。参加する約200人のデザイナーから、ぴったりの方に出会えるかどうか、やってみないとわからないので時間の無駄になる恐れもあります。そもそも、当社のような知名度のないベンチャー企業ではまったく戦えないのではないか?とも…。

提案を受けての気づき
ただ、デザイナードラフトのトップページ下部に書かれていた、OUR VISION の文言は、「デザイナーの市場価値を上げたい」私自身、とても気になりました。

私たちは、転職市場を変えるのだ。
「実力が正当に評価される世界をつくる」

営業の方に詳しく話を聞くと、

ユーザー>企業 だから企業側の管理画面の改修が追い付かない。
熱量 >数量 だから、参加企業も参加者も、数をむやみに増やさない。

本当に、熱意を持って採用/転職したい同士の質の高いマッチングをしたいという熱い思いを感じました。

年収のことより注目したのはデザイナーの「NPS」を重視していること。
NPSドリブンで事業を拡大してきたオズビジョンとの親和性を感じました。

「年収」が可視化されるインパクトが強いけど、高い年収を提示する採用バトルをするイベントじゃなくて、これは【NPS×熱量】でオープン&フラット&アクティブに戦う仕組み!ここなら戦えるかも🎵と思いました。

参加者のアンケートで「参加してほしい企業にオズビジョンが挙がった」とか、「まさよふのnoteやtwitterを見て質の高い指名をしてくれそうだと思った」といわれたこともうれしかったです。たとえ営業トークだとしてもnoteやってることまで調べてくださったとは。

熱量を持った同士の採用マッチングでNPSを可視化されるイベント、まさよふnoteを見た…そういうのに弱いです。

提案受けた当日に「第4回デザイナードラフト、やります!」と社内で宣言して、管理画面の企業情報を埋め、社内で協力してくれる方を募りました。

2.デザイナーHRまさよふの効果を公開

いきなりですが、まずは、デザイナードラフトの効果を共有します。

ほかのスカウトでは経験のない割合で、面談につながりました。ほんとにこれは14日間を終えてびっくり。何事かと思った。

【結果1】
▼14日間で270人から候補者を検討
▼19人の方を指名(スカウト)【これを100%とする】
▼17名から辞退含む返信あり【89.5%】
▼8名から指名承諾(=面談OK)【42.1%】

指名理由文字数も管理画面でカウントされてて、熱量を込めすぎたので、気づいたら膨らんでしまって堂々の1位です。

【結果2】
▼平均指名理由文字数 887.2字
▼14日間に19人に送った文字数 計 15,856文字

どうやら文字数制限は2,000文字だったようで、熱量を込めるあまり、超えてしまいアラートが出たときもあったくらいでした。

文字数が多すぎでは?と途中、不安になることもありましたが、運営の方に相談したら「とても素晴らしい指名」って言っていただいたので減らす判断はしませんでした。
でも、指名理由は2,000文字以下にしましょうね←

気になるシンシ度(NPS)は、11/11時点でこのように。

【結果3】
▼シンシ度(NPS) 3.56 (11/11時点 参加企業中4位タイ)
▼マイナス評価ゼロ

面談数と同じくらいに、「私の送った指名は、嫌じゃなかったかな?」「デザイナーのやりたいことを理解できていたかな?」と気がかりだったので、これはとてもうれしい結果でした。

詳細は、デザイナードラフト、オズビジョンの企業ページにも公開されています。

さて、今回、どうしてたくさん面談につながったのかな?ってことを、デザイナードラフトが終わってから、じっくり考えました。

まず、他のダイレクト採用サイトとデザイナードラフトの大きな違いとしてレジュメの熱量!見たことないレジュメの濃さ!熱さ!見やすさ!

リブセンスのデザイナー陣には頭が下がります。

それらのレジュメに感化されて私が考えたのは「見たことない熱量のあるスカウトを送ったる!」ってことでした。

ほかの場所なら「えっ…Σ(・□・;)…(そっ閉じ)」ってなりそうな、熱量全開スカウトです。ええ、私本人も、急に来たらドン引きするくらいです。

3.スカウトで意識した3つのこと

ということで、デザイナーのレジュメの熱量に感化されて、がんがん熱量を込めて、スカウトを送りました。最初は他の採用サイトっぽいスカウトを送りそうになってた採用アシスタントのSさんも、私の熱量全開っぷりに巻き込みました。巻き込まれてくれてありがとう…!

私のスカウトで意識したことは、まずはリブセンスの営業の方に言われた通り、基本に忠実に、ってこと。

【スカウトで意識したこと1】
▶指名する背景と理由
▶解決してほしい課題
▶期待すること
をていねいに書く

次に、読んで興味を持ってくれたデザイナーが、不安や迷いを軽くできるよう、先回りして解決案を提示したり、協力したいことも具体的に挙げました。

【スカウトで意識したこと2】
不安や迷いに寄りそい
▶すぐ解決できること
▶一緒に考えられること
も、丁寧に書く

「コーディング苦手」とか「デザイナーとしての経験年数が少ない」とか。

今回の必須要件じゃない部分を、不安そうにしてると察したレジュメのとき「大丈夫!」って声を1通目からかけました。

「いろんなデザインに関わりたい」って願いを事業会社でどうやってかなえようか一緒に考えたい!こんなのはどうかな?って提案なども。

【スカウトで意識したこと3】
「会ってみようかな」と思うハードルをさげて行動を促す

3つめは、「いきなりがっつり選考」だと身構えてしまうので、「転職を考えてなくてもかまいません」とか「ざっくばらんにお話ししましょう」とか、気楽にまず話したい、ってことをアピールして、心を開いてもらえるよう意識しました。

この3つのことは、デザイナードラフトに限らず、いつもスカウト送る際にある程度の意識はしているんですが、それぞれの「熱量」を見たことのないレベルの全力の全開に振り切ったのは初めての試みでした。

4.オズビジョンのCS組織文化

デザイナードラフトで全力全開のスカウトを送ったことで、「あれ?スカウトでやってること、何かに似てるかも?」って気づきました。

「相手の課題や状況を理解して、解決策を判断して、行動を促す対応」

…これ、CRTがやってることだ!!

CRTとは
Customer Relations Teamの略。
オズビジョンのメイン事業ハピタスの220万人の会員様を主にメール対応でサポートする社内のCS部隊。ポイントサービス業界に留まらず、国内屈指のCS対応を目指している。

CRTのみなさんの文章力には、足元にも及ばないけど、考え方は同じ!と気づきました。オズビジョンのNPSドリブンの組織文化、ここにあり!

今回のスカウトの効果的だった理由は、自然と、CRTに近い意識で対応できていたからではないか?と感じました。

まさよふが行ったCRTに近いスカウト対応
デザイナーのレジュメをしっかり読み解き
デザイナーの気持ちに寄りそい
デザイナーの状況を鑑みて行動をしやすくした

今回、事前に「CRTみたいにスカウトしよう」と具体的に意識はしていなかったけど、オズビジョンでCRTがリードしてきたNPSドリブンの組織文化に影響されたことは間違いありません。デザイナードラフトが【NPS×熱量】で戦うからこそ、そこが響いているのだと感じます。

5.偶然のエスノグラフィー調査

それでは、なぜ、IT/Webの事業会社のデザイナー候補者という専門職に対して、そんなふうに対応ができたのか?を自分自身で深掘りました。

そして、「社内外のデザイナーのことを、ありのままに知っていたからでは?」と気づきました。

この「ありのままに知る」手法について、デザイナードラフトで、とある候補者様のレジュメに記載されていて初めて目にした「エスノグラフィー調査」が該当しそうでした。

私はもしかして、偶然、「デザイナーのエスノグラフィー調査」をやってたのかも、と。

エスノグラフィー調査とは
「人々が活動している現場を観察・理解し、それを描写するための手法」
調査対象である人・グループと、できるだけ生活や行動をともに過ごし、その行動を観察したり、事後的にヒアリングを行ったりします。この取組により、短時間インタビューやアンケートなどの断片的な情報ではなく、より包括的な思考・行動パターンを理解できる
引用)エスノグラフィー・行動観察調査の3つの価値

エスノグラフィー調査で特徴的なのは、「理論よりも現場で起こっていることにまずは関わり、それを記録して理解しようとする姿勢」です。そこには事前に仮説も確証もなく、ただ、観察し、行動をともにする、ということ。調査を経たアウトプットが「仮説」となります。

私は、偶然に、無意識に、社内と社外のデザイナーのエスノグラフィー調査をしていたのかも、と気づきました。

まず、社内のデザイナーのエスノグラフィー調査。
私は、実は「現場を知るために、UXデザインチームに入らせてください」といって、2016年12月にオズビジョンに入社しました。

ハピタスの現場で、バナー、LP、情報設計、UI設計の仮説検証、定量分析などのデザインの仕事をしました。そのままデザイナーになるつもりはなかったけど「マーケティングやPRの仕事をするにも、まずは現場を体験しておきたい」という想いからです。

そして、社外のデザイナーのエスノグラフィー調査。
デザイナー採用をエージェントからダイレクトに180度シフトすることになった2018年4月以降。エージェント依存の採用から抜け出すため、まずは「デザイナーの実態」を知ろうと考えました。

採用ターゲットに近いデザイナーに自らどんどん会いに行ったり「ワークショップ」や「コミュニティ」でともに同じ作業をすることで、深く観察しました。

それがエスノグラフィー調査だったかどうかなんて知る由もなかったけれど、私は確実に、社内外のデザイナーのことを理解していきました。

ハピタスのデザインチームでは、これまでどんな課題があり、デザイナーはどんなツールを用いて、どんなタスクがあり、どんなチームで、誰と仕事をしているか。何に困り、悩み、何を考えて動いているのか。

そして、社外のデザイナーたちは、どんな仕事をして、何に悩んで、そのときはどんな風に解決しているのか。社内ほどの深い理解はできなくても、自分だけでは得られない知識と気づきを得られました。

元々、約10年、ゲーム会社でデザイナーをしていたのですが、IT/Webの事業会社のデザイナーは、まったく異なる世界です。「見知らぬ現場をもっとよく知りたい」という好奇心が、理解につながり、おそらくこの無意識のエスノグラフィー調査が、今回のデザイナードラフトで活かされています。

6.デザイナー採用担当の方に伝えたいこと

私自身、元デザイナーの採用広報という、ちょっと変わったキャリアです。人事/HRに携わった経験はまだ1年と少しで、わからないことばかりです。

ただ、どの採用担当よりも、デザイナーに寄りそいたい、デザイナーを理解したい、デザイナーに活躍してほしいという想いだけは負けません。

そんな私からのお願いです。

デザイナーの多様性を受け入れてください
「たとえば、優秀なUXデザイナーは必ずしもビジュアルが作れるとは限らない。」ってこととか。わかりにくい事実。

同じデザイナーでも、iOS/Androidアプリと、大規模なECサービスと、コーポレートサイト/CI制作ではそれぞれ求めるスキルセットが異なることなども。

もはや、「デザイン」の言葉の範疇は多岐にわたり、デザイナーの在り方もさまざまになっています。ポートフォリオは、ビジュアルよりも、コンテクスト部分の伝達力、読解力の重要性が高まると思います。

デザイナーの多様性を受け入れ、理解することは、ますます難しくなるかもしれません。どうやって現場を採用に巻き込むか、連携するか、もしくは採用担当が理解を深めていくか。

デザイナーの多様性に伴って、デザイナー採用も多様化していきそうです。

デザイナーとの共通言語を持ってください
元デザイナーの私であっても、ITのデザイナーの言ってることが、最初はちんぷんかんぷんでした。

たくさんのデザイナーの方々に会って、知らなかったことをたくさん教わりました。よく話題に挙がりやすいワードの一例はこんな感じです。

・デザインシステム
・デザインスプリント
・人間中心設計専門家・スペシャリスト
・アトミックデザイン
・インタラクションデザイン
・サービスデザイン
「第四次産業革命とデザインの役割」

産業競争力とデザインを考える研究会報告書『「デザイン経営」宣言』

Design in Tech Report 2018

これ以外にも、まだまだありますが、面談、面接でいちいちデザイナーに説明を求めなくても済むよう、できるだけ理解をしておきたいものです。

デザイナーが何を考え、何をしようとしているのか、採用の面接、面談以外でも、もっと接する機会をつくれたらいいですね。

オズビジョン社内でも「デザイナーは、何を考えているのかわからない」って声があがるので、私のできることは、まだまだたくさんありそうです。

さいごに
オズビジョンから送ったデザイナードラフトの指名のテキストはフリー素材ですので、よかったらnoteなどに挙げてネタにしてくださいね。

その際、まさよふにひとこといただけると、とてもうれしいです。

さいごのおまけで「まさよふ」の由来と「まさよ麩」を貼っておきます。

これを描いてくれた採用アシスタントのSさんは、デザイナードラフトをともに戦った頼もしいバディです。THANK YOU!!

ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
今回のnoteが、誰かのお役に立てますように✨


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おしまいまで、読んでくださってありがとうございます✨ あなたの明日が、ちょっとステキになりますように。