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私がオズビジョンを退職し、リブセンスに入社するまでのストーリー

『デザイナーがキラキラできるようにしたい』

デザイナー採用に悩んでたある日、起きてすぐ頭に浮かんだ言葉はそれだった。この言葉はわたしの個人ビジョンになった。

採用活動を通して、デザイナーのキャリアに、課題に、人生に。
ビジョンを掲げながら「本気で」向き合って、走ってた。

こんにちは、まさよふ(ふわまさよ)です。

タイトルの通り、オズビジョンの採用広報をやめて、リブセンスの転職ドラフトPJのディレクターになりました。

転職エピソードをリアルに書いてみることで、

・現職と新職場のはざまの感情の動き
・候補者のスタンス
・転職の過程でのそれぞれの上司のありかた

みたいなことを、感じてくれる人がいたらいいなってnoteです。


🐌💛


事業部長の熱量。

はじまりはyentaだった。

企業として活用していたデザイナードラフト・転職ドラフト。
その運営企業のリブセンスのHR領域の責任者とyentaでマッチングした。

「まぁ、話してみっか」くらいの気持ちで、面識のないH.Isseyさんに会うことになった。

雑談や情報交換のつもりだった。

「お互い泥臭い仕事してますね」「泥水すすってますね」「われら地底人」「地底人ワショーイ!」「かんぱーい」ってWeWorkのコーヒーでカンパイ。

途中からH.Isseyさんの言葉のトーンが変わった。

リブセンスの転職ドラフト/デザイナードラフトのPJで、まさよふさんみたいなひとを探してた

ー「私、失敗だらけで、たいしたやつじゃないですよ」と返しても、

マルチタスカーなところがいい
「デザイナーをキラキラさせたい」ってビジョンがなによりも魅力的
ビジョンがあればスキルはいらない

ー「今の仕事は楽しいし、オズビジョンは素敵な会社です!むしろオズビジョンに来ませんか?」とアピってもスルー。

まさよふさんの使う言葉はユーザーに向いてる
管理部門で広報や採用やるより事業部に向いてる
転職するかは最終面接を受けてから考えればいい

やばい、この人。何言ってんの。
は?最終?怪しい、怪しすぎる。

ただ、会う前に、私のnoteをかなり読み込んできてくれたんだろうな、ってことは言葉の端々から伝わってきた。それは単純にうれしかった。

デザイナーという職種が抱える課題感も、noteに書かれてる以上の高い視点から考えてくださってた。

私と見てる方向性が同じで、切れ味はめっちゃシャープだった。

とはいえ、怪しすぎた。

初対面からの謎の熱量の高さに戸惑いが大きすぎて、警戒心は最高潮へ。

「いったい、なにをたくらんでるんですか?」

5回は訊いた。それでも、

まさよふさんみたいに、デザイナーとしては活躍できなかった悔しい経験を抱えている人がいい

そういう経験があるからこそ、ビジョンを描ける

やりたいことに必要な人は俺が用意する

「いっしょにデザイナーの社会課題を解決しよう」

こんな調子で語られまくった。

そうか。

私は、自分で果たせなかった「デザイナーとしてキラキラする」ことを、自分以外のデザイナーにかなえてほしかったんだ。

『デザイナーがキラキラできるようにしたい』

って個人ビジョンは、失敗からの悔しい気持ちや経験が生んでたのか。

このとき、目の前の霧がさーーっと晴れた。

PJ責任者の熱量。

(そんなこと言って、現場は迷惑じゃないの?)

それを確かめたくて、リブセンスに足を運んだ。

そこでの現場の責任者の星野さんの言葉は

こんなにドラフトの作り上げようとしているビジョンとfitする方がいらっしゃるとは夢にも思いませんでした!
サービスへの「愛と情熱」を持っていただけるかという点が一緒に働く上で1番大切。
まさよふさんからはその感情を誰よりも強く感じられたので、一緒に働けたら楽しいだろうなと本当に思いました!
僕は思考は現実化するを信じてるタイプなので、まさよふさんがドラフトの席で仕事してる姿を毎日イメージしながらお待ちしてますね!

なんてこった。
現場も熱い。熱すぎる。初対面から何これ。

そりゃ、デザイナードラフトにめっちゃ想いはあった。愛ゆえに長文のnoteも書いた。

いちファンだったサービスの内側で関わる可能性なんて思ってもみなかった。

最終面接を受けてすらないのに。
まだ、通るかなんてわからないのに。

現場の責任者がそこまでいうか。
なんだこのチームは。

社長の熱量と組織の本質。

(この熱い人たちのいる会社は、どんな組織だろう?)

(社長は、どんな人なんだろう)

この段階で、めちゃくちゃ気になってた。

採用や組織開発にかかわるHRのはしくれとしても、もともとファンだったサービスを生み出す組織を知りたいという意味でも、興味の風船はぶわーっとふくらんでいた。

コーポレートサイトを読み込んだ。
転職会議のリブセンスのクチコミは全部読んだ。
社長の村上さんのインタビュー記事や、動画も、飽きるくらい見た。
村上さんの勧めてた本「影響力の武器」も買ってみた。

それでも、もっと知りたい。その思いのままに村上さんに会いに行った。

最終面接は志望動機も聞かれず、楽しいおしゃべりだった。
わたしから聞いたことは、

「組織には、代表の人格が現れます。私は、村上さんのことが知りたい。ネットに書いてないことを聞きたい」

「あの…普段、何をよく食べてますか?」
「もし、子どもができたら、どんな遊びをしたいですか?」

東証一部上場企業の代表に、なんて不躾な質問をしてるんだろう。

いま冷静に考えると恥ずかしくなる。

ただ興味が止まらなくて「面接に通過するか」なんてことより「知りたい」気持ちで夢中で聞いていた。

人間の三大欲求である食との向き合い方から人柄を探るとか、

純粋に童心に返って”ワクワク”する遊びについてのことから自己実現欲求を探りたいとか、

そういう効果があったかもしれないけど、あんまり考えてなかった。この質問の選考通過への影響などには興味はなかった。

村上さん自身の「本質」を探ることで、リブセンス を知りたかった。

「けっこうラーメンとか食べる」
「モノポリー。頭脳戦がしたい。本気が好き」

初対面の私の突拍子もない質問に、しっかり向き合ってまっすぐに、理由も含めて、答えてくれたことがうれしかった。

わたしとのやりとりを、村上さんが純粋に楽しんでくれて、いいなと感じた。

食べ物や遊びへの向き合い方から、村上さんがつくってきた、これからもそうありたいリブセンスの特徴の一面を理解することができたような気がしてた。

「私は、リブセンスに行く」

最終面接の帰り道にエレベーターを降りながら、心に決めた。

最終面接が終わってからが、はじまり。

一般的な転職なら、最終が終わったら、OKかNGを待つ。

私の場合は違った。
ここからが、はじまりだった。

最終面接の一週間後、人事でなく、現場の星野さんから連絡があった。

・ぜひ、いっしょに働きたい
・まさよふにこんな期待をしてる
・現状のチームの課題
・入社後ギャップを埋めるための業務委託でのトライアルの提案
・まさよふとかなえたい未来

ていねいすぎるくらい、ていねいな連絡だった。
いっしょに働ける、ということがうれしかった。

連絡を受けた時点では「業務委託でのトライアルでお互いに見極めること」に前向きだった。

その後、私自身が「トライアルとか、無理ーー!」になったのは、もう少し経ってからだった。

転職活動すらオープンに。

オズビジョン側の上長だった松田さんとの1on1では、最近あったこと、困ったこと、業務の悩みなど、なんでも話していた。

私だけでなく、他の全てのメンバーに対しての、主体性を重んじる「放牧型マネジメント」で、お互いに弱い部分も言いやすい施策も行い、私たちは最高のチーム作りをしていた。

そんな松田さんだったから、H.Isseyさんからのアプローチを受けた初日から、私の気持ちや行動の概要を伝えていた。

「リブセンスの人からアプローチを受けている」
「オズビジョンではやったことのない採用手法が気になる」
「どういうことなのか確かめに行ってきます」

松田さんの対応は、いつもの業務と同じだった。

「ふわさんが気になるんならどうぞ。行ってらっしゃい」

「採用広報」への私の熱量。

オズビジョンでの2年半ではUXデザイナー、マーケティングそして、デザイナーHR/採用広報の3ポジションを経験させてもらった。

最終的なポジションは、全職種の採用広報。デザイナーに限らない。

MGRたちとディスカッションしながら、どんな人を採用したいか、要件をまとめていく。

そのうえで、組織、事業、チームの魅力を引き出し、ターゲットとマッチするための、募集や記事コンテンツをつくる。発信する。

「求める人物像は、ほんとにこうなの?」
「採用がしたいの?ファン作りがしたいの?」
「99%に嫌われるつもりでギャップを埋めよう」

現場のMGRからあがってきた採用要件を変えたり、熱量を込めて励まして「問い」をたてて、現場主導での主体的な採用活動の背中を押していた。

オズビジョンの経営理念も組織も事業も、そしてメンバーのみんなが大好きだった。本気で仲間を集めようと走ってた。

そんなフルコミットの私が転職で「ぐらぐら」することは、思いのほか私自身にダメージだった。

「朝起きたとき、どっちに軸足を置いてその日のことを考えればいいのか」

「中途半端な気持ちで、仕事に向き合ってる自分が許せない」

「こんな状況で、採用広報してることが、社内外の全てのひとに申し訳ない」

オズビジョンで働くことを、世界中の誰よりも他の人に薦める行動をとるべきである、わたし自身が揺れ動いてる事実。

申し訳なさから、悪いことをしてる気持ちになって、罪悪感が膨らんだ。

2つの組織のはざまで揺れてしまう自分を追いつめて、そんなときオズビジョンのメンバーの顔を見たら仕事中に涙ぐみそうで、WeWork新橋の2階の奥のフリースペースに篭って作業したりもした。ぶっちゃけ、家で料理しながらぽろぽろ泣けてきた。

「自分の採用方法」への私の熱量。

そのあたりの揺れる状況や、心の機微は、現場の責任者の星野さんに随時、伝えていた。

私が自ら選んだ状況や、昔からの思考の癖から、勝手に追い詰められそうになっていた。

辛い気持ちも、苦手なことも。正式に内定が出るまでのあいだ、かなりの量のメッセージのやりとりをしていた。

正直なところ、ひどいことも弱音もたくさん言った。

・内定が出る前のトライアル勤務はだいぶしんどい

・どれだけ採用ジャッジに時間をかけてるんですか

・エンプロイーエクスペリエンスをどのように捉え、設計するつもりか

・「どっちつかずの宙ぶらりんのままの状態」が長くなるほど私の苦しさは増してゆく

・どんなメンバーでも、どんなチームであっても、私なら、なんとかするから

・トライアルをして納得したいのは「リブセンス」側だけでは?

・もっと良質な、スピーディなやり方があるのではないか?

トライアル勤務の代わりに、現場のメンバーとの会食のセットをお願いした。

冷静に自身の転職を考えたくて、他社の面談を並行して受けに行ってることも伝えた。他社の担当者にもリブセンスのことも伝えた。

2つの組織の狭間の辛い気持ちを抱えた状況で、私にとって違和感のある「トライアル勤務」は、できる気がしないし、なんか違うと思った。

うまくいえないけど、違和感に目を伏せて、感情に蓋をして受け入れることって、私らしくも、リブセンスらしくも、転職ドラフトPJらしくもないな、と。

星野さんとは、選考フローの約1ヶ月半の間、毎日のように1000文字くらいのメッセージのやりとりをしていた。

転職ドラフトPJの持つ「らしさ」を肌で感じ取るくらいにはなっていた。

内定の連絡は、採用会食の最中。

そんなこんなで、めちゃくちゃわがままと、私の弱みと、ダメなところと、素をぶつけて、困らせてしまった。

それにも関わらず、私の思いを前向きに受け止めて、「熱くなったり言葉が強くなるのは本気だから」と気持ちを汲んで「最初から正社員で」と、星野さんから、内定の連絡をいただけた。

ほんとにありがたくて、その電話で二つ返事で内定を快諾してすぐに入社日を決めた。そうすることで、チームのみんなの意思決定と、気持ちに応えたかった。

ちょうどそのとき私は、心から採用したいと思ってるデザイナーとの会食の最中だった。

あまりのタイミングに笑ってしまったけど、電話を終えて深呼吸して、涼しい顔でオズビジョンでの最後の採用会食を楽しんだ。

オズビジョンの上司の熱量。

オズビジョンの上司の松田さんには、ありのままに私が転職を決めた事実を伝えた。

・失敗からつながるストーリーに気づいたこと

・12歳のときからの「デザイナーになりたい」夢、24歳で破れたこと、それらの断片をすべて集めて新しい自己実現をしにいきたい

・私がこんなふうに思えたのは、オズビジョンで自己実現の実験ができたおかげ

・オズビジョンのことを好きな気持ちは変わらない

・組織を離れても、私はオズビジョンの仲間でいたい。

ふわさんが離れるのは残念だけど、やりたいことが見つかったのなら喜ばしいこと。

それがオズビジョンの外だとしても、ふわさんが自己実現をかなえることを、僕は全力で応援します!

キラッキラした瞳で、熱量を込めて、そういってくれた。

私の意思決定を咎めたりも、無理に引き止めたりも全くしない。

やっぱり、松田さんは松田さんだった。

まとめ

人の人生に寄り添う事業を展開するリブセンスと私の組み合わせでしかできない、新しいチャレンジをかなえたいな、と。

やりたいことをかなえるなら、早い方がいい。

5/14の19時までフルタイムで働いたあと、オズビジョンを退職し、

5/15の10時から、リブセンスに出社した。

有給休暇の残りはたくさんあったけど、休んでるより、走り続けていたかった。

私の個人ビジョンは変わらない。

オズビジョンからリブセンスへと、シームレスにチャレンジは続くものだから。


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オズビジョン最終日の19時の写真



🍀



おまけ。

私に声かけた、H.Isseyさんは若い頃から、心理学を応用した新規営業の達人でした。

それであんな採用の仕方ができたんだと、あとでnote読んで思いました。

ぐぬぬ。してやられた感。

営業だけでなく、採用にも活かせるエッセンスだらけなので、ご興味あればぜひどうぞ。


おしまいまで、読んでくださってありがとうございます✨ あなたの明日が、ちょっとステキになりますように。