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エンジニアが書かないと嘆く前に、人事や広報が技術ブログを書いてみよう

「うちのエンジニア、なかなか技術ブログ書いてくれない」

…みたいな声をよく聞きます。
これ、ほんとうに困ってる人、多すぎます。

もう何年もまえから、エンジニアの採用の難易度が、どんどんあがっています。もはや、指数係数的にあがってるんじゃないかってくらい。

そんな熾烈な戦いを繰り広げるエンジニア採用において、技術ブログは、自社の魅力を伝えるコンテンツであるのは確かです。

IT企業各社が、技術ブログに注力している様子は、下記のnoteからもうかがえます。

エンジニア採用の強化に向けて、
「エンジニアがもっと技術ブログ書いてくれたらいいな」
と考えたくなる気持ちはよくわかります。

ただ、現場のエンジニアに「技術ブログ書いて!」ってお願いをしていたり、これからしようとしている人事や広報の方に、ひとつ問いたい。

「あなたは 技術ブログを 書いてますか?」



技術ブログってなんだっけ?

「いや、私、エンジニアじゃないし、開発してないし、いきなりコードとかの技術のブログとか、書けるわけねぇーーーーー!!」

って思っちゃうのは、ごくあたりまえの反応だと思います。

でも、ほんとに技術ブログ、あなたに書けないのかなあ?

そもそも、技術ブログとは?をひも解いてみましょ。



ざくっと調べたところによると、

技術ブログとは、技術的なノウハウが具体的に書かれたブログ
技術ブログは「書く」というより「記す」
未来の自分へのドキュメント

・技術的なノウハウが具体的に書かれてる
・書くというより「記す」もの
・未来の自分へのドキュメント

ってのが「技術ブログ」ということですね。

さらに、「技術ってなんだろう」を深掘りをしていくと、

「技術にはコードを書かない技術もあるのでは?」
「エンジニア以外の職種の技術もあるのでは?」

という気づきがありました。

なんのこっちゃ?かもしれないので、いくつか、例をあげてみます。

「モチベーションエンジニアリング」技術

お仕事で大変お世話になり、たくさんの学びをいただいた、リンクアンドモチベーションでは、

経営学・社会システム論・行動経済学・心理学などの学術的理論と実践的な経営コンサルティングの知見を融合させたリンクアンドモチベーショングループ独自の技術「モチベーションエンジニアリング」

…を、研究開発し、そこからさまざまなサービスを提供しています。

「モチベーションクラウド」のような、プロダクトの開発部分だけでなく、コンサルティングサービス全体を「モチベーションエンジニアリング」と位置付けています。

これは、組織の「モチベーション」に関わる人事領域でもあり、そのサービスを開発するのはエンジニアやデザイナーだけでなく、サービス提供するコンサルタントという営業領域まで一体となってつくりあげられた「技術」です。

「求人原稿」の技術

採用業務のまるっと代行を行っているキャスターのテラッシーさんは、

職種や会社の知名度に効果(PV・応募)は左右されますが、効果が良い原稿には共通点があるのです。弊社では、その共通項を詰め込み、独自のWantedly求人原稿の作成フォーマットを作成している

…と、50社の採用代行を一手に受ける組織ならではのノウハウを「えっ、これ、無料で出していいのか?」ってくらい、具体的に記しています。

具体例はWantedlyですが、もちろんほかの媒体にも展開できそうなノウハウが満載で、これは人事領域における紛れもない「技術」です。

「エンジニア面接」の技術

たまたまQiitaで見つけたフルスタックエンジニアのドラレプさんは、

1. 何の資質を面接で見たいかを洗い出す
仮に優れたWebEngineerが欲しいとして、優れたWebEngineerが持っている能力を網羅的に洗い出す。

2. 質問に落とし込む

その資質を持っていると判断するためには何を確認すれば良いのか考える。
それを確認するためには何を質問すれば良いのか考える。
└行動面接
└状況的面接

と、エンジニアの面接の全体設計から、実際の質問項目リストまで、かなり詳細な面接ノウハウを具体的に記しています。

人事領域において、特に、エンジニアの採用面接における重要な「技術」ですね。具体例はWebエンジニアですが、SREやアプリエンジニアなどにも、活用できそうです。

「エンジニアインタビュー」の技術

アスクルのこたにんさんは、

アスクルのエンジニアって、どういう人たちがいてどういう思いで仕事しているのかしら。
なぜアスクルに入社したのか、入社してから感じたこと、今思うこと、、、
などなど、エンジニアたちにインタビューをしていこうかと思います!

と思い、エンジニアに声をかけてみたものの

「手本見せて」
「やり方わからん」
「インタビューなにそれ美味しいの?」

みんな優しいなあ、温かい的確なコメントありがとう(泣)
ということで、記念すべき第1回、の前に第0回!

セルフインタビューをしてみます!!

と、他のエンジニアにインタビューする前に、自分がインタビューのお手本となってみる体当たりな記事を作ってます。

これは、エンジニアの採用広報の領域における「技術」ですね。
エンジニアMGRで採用担当だからこその、このノリ、文章✨

質問項目も、実際に現場のエンジニアが知りたいことがぎゅっと詰まっていて、私も参考にしたし、ほかの会社の方にもめちゃ参考にしていただきたいです。

「スカウト」の技術

さいごに、手前味噌のみそみそ…ですが、採用広報であり、デザイナーHRの私の書いたnoteもご紹介させてください。

【スカウトで意識したこと1】
▶指名する背景と理由
▶解決してほしい課題
▶期待すること

をていねいに書く
【スカウトで意識したこと2】
不安や迷いに寄りそい
▶すぐ解決できること
▶一緒に考えられること

も、丁寧に書く

てな具合に、受け取る側の視点に立って、スカウトを考えていました。

実際に送った内容はこちら。
だいぶはずかしいのですが、全文公開しています。

これは人事領域の「技術」だと言いたい。
経験年数は少ないけど、熱量は負けないので言い張りたい(笑)

具体例として挙げたのは、「デザイナー職種のデザイナードラフト」という職種×サービスの事例です。

ほかのダイレクトリクルーティング媒体、WantedlyやLinkedInなどでのスカウトのときも、そしてデザイナー以外のどの職種でも、この「スカウトを送る際に意識すべきこと」は、共通して活用していただきたい内容です。なにとぞー!

あなたも技術ブログを書いてみよう

人事や広報の領域にも「技術」と呼べるものはたくさんある、ってこと、雰囲気だけでも、伝わったでしょうか?

全職種が、それぞれの「技術」を持っています。

エンジニアに「技術ブログ書いてー!」という前に、人事や広報のあなたの技術ブログを全力で書いて、見本になってみませんか?

もちろん、エンジニアが更新する技術ブログ、Tech系のオウンドメディアやQiitaなどに、いきなり人事や広報が「これが技術じゃドヤァー!」って書くのは違和感はんぱないのでおすすめはできません。
なので、書く場所にも気を遣いつつ(笑)

「技術ブログってこう書くんだよ」は、誰でも、どの職種でも、見本を示せると思っています。

実際に「技術ブログ」を書いてみることで、

・自分の技術をありのままに書いて、スキルを公開するなんて恥ずかしい
・もし、評価や査定、転職にマイナスに響いちゃったらどうしよう
・社外の人にもわかるように技術を伝えるのって難しい
・社内で得た技術を、どこまで公開していいか判断に迷う

…こういうことを、実感出来たら、強みになります。

なぜなら、エンジニアが「技術ブログ」を書くときにも、きっと同じようなことで悩むはず。

これらを超えた体験、エピソードがあることで、エンジニアにも「自分はこんなふうに迷って、困って、怖かったけど、こうやって超えられたよ」と伝えやすくなるからです。

書いてみたあとのメリットだって、あなたの言葉で語れるようになります。

書くフィールドに立ち続けよう

さいごに、広報仲間のたびちんからシェアしてもらった記事を、ここにも貼っておきます。

ここまでどストレートに「書くことを求められたら鬱憤が溜まります」みたいな本音を書いてある記事を見たことありません。…この表現大好き。

ライターではない社員が日常的に記事を書いていくことは社内の「内圧」が高くなります。社員はある日突然生まれた「何か知らんけど何かしらの記事を書く」という業務によって、心身と業務に相当なストレスを強いられることになるからです。どストレートに言えば鬱憤です。鬱憤が溜まります。会社に、鬱憤が、溜まります、イェーイ! どストレートに!
そりゃもう大変です。ブログ書いてて案件が遅れたらお話になりません。そうでしょ? って聞くと社内の誰もが「そりゃそうだ」って言う。でもブログも書けっていう。何なんでしょうか。

そして、ここの言葉も大好きです。

ナレッジでも仕組みでも何でもない、いわゆる愛。もしくは気合い。諦めない心。フルボッコで立ち続ける精神。でも、当たるも八卦当たらぬも八卦のオウンドメディアを運営するにあたって、実はこれが一番重要

「何か知らんけど何かしらの記事を書く」ということは「会社に鬱憤が溜まる」ということ。

それでも、書き続けることに必要なのは、「愛」と「気合」と「諦めない心」が必要ということ。

誰かに「技術ブログ書いてー!」っていうときには、このあたりをしっかり頭のなかに置いておきましょう。

もちろん、私も。

(このnoteのターゲットは、まず誰よりも私自身だったりします)






このnoteは、#令和GWにnote10本チャレンジ の企画に参加しています。

まさよふ2本目です。

このチャレンジに参加している、勇気ある仲間たちのnoteは、下記のマガジンからご覧ください。

最後までお読みくださって、ありがとうございました✨

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さっそくこんなコメントも。

いつもありがとうございます✨

ではまたー👋

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