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8月3日(木)「有害鳥獣・イノシシ(解体編)」

今日の豊田も晴れ。
最低気温は25℃、最高気温は36℃。
今日は、修行先のお休みなので、醗酵王国の一つと言われる愛知県南部のみりん屋さんと味噌蔵を幾つか訪ねて来ました。そのおハナシはまた別途。
引き続き、暑い夏が続いてますね。しかしまぁ、今回の台風6号、ヘンな動きしてますね。沖縄通過して上海方面に向かうのかと思いきや、急に方向を変えて再度沖縄方向に向かってるって。沖縄はダブルパンチで大変です。コレから本州方面にも近付いて来るようで、どうなるコトやら。さて、

昨日は「醗酵食品・今年の梅仕事 土用干し」について書きましたが、本日は以前お届けした「有害鳥獣・イノシシ(捕獲編)」の続編としての解体編。

解体に関する大体の手順等については、コレも以前ご紹介した「有害鳥獣・ニホンジカ(解体編)」から書き足すべき事柄は然程ないのですが、多少異なる点もあるので、その辺りについて書いて行きます。

・     ダニの付着率。シカにもダニ(マダニ)は付いていますが、イノシシにも付いてます。ドチラかと言えば、シカよりもイノシシの方が付着率は高いような気がします。特にお腹周り。中には血ぃ吸って1~2㎝位に迄膨れ上がっているヤツもいます。気を付けなければならないのは(コレはシカの解体時も同じだけれど)、解体中にダニが自分の方に乗り移って(乗り換えられて?)、知らぬウチにヤラレっちまうこと。自分にはその経験ありませんが、猟隊仲間の何人かはソレでヤラれてしまっているヒトもいました。マダニに噛まれた(?)場合、無理に引っ張って取ろうとすると口の部分が皮膚内に残ってしまって、ソコから感染症発症する等のリスクがあるので、マダニリムーバーなる道具?を常備しているヒトもいました(笑)。確かに、コワい。コレは注意せねばならんです。と言っても、自分は半袖で解体作業はしてましたが。
・     発情期を迎えるオスは(大体年明けから3月末頃迄)、ソレ迄にどんぐりやその他木の実等をたっぷりと食べて蓄えた脂肪を、発情期間中は殆どモノを食わずにメスを追い掛けますので、どんどんその皮下脂肪が減って行き、発情期特有の臭いニオイも放って、肉を食うには適していないんです。
ただ、その減って行く脂肪は単にエネルギー消費するだけでなく、恐らくオス同士の闘いに備え、背中に非常に硬く変化した皮下脂肪を蓄えて(コレをヨロイと言います)、自らのカラダを敵のキバ攻撃から守ろうとするんです。このヨロイは本当に硬い。解体する際には、確りと削らないと(?)ダメなんですよね。コレはシカにも、メスのイノシシにも無い特徴的なコトかな。
・     内臓。イノシシは雑食性なので、草食動物であるシカとは異なり4つの胃も無く、構造は基本的にブタと同じですね。ただ、シカに比べたらやっぱり内臓は美味いので、特にシカだと処理が面倒な小腸・大腸・直腸も確りと処理します。所属の猟隊でも、この作業はモツ班長?である自分以外もやってましたね(笑)。胃袋については、豚のガツ(胃袋)とほぼ同じですね。焼いたり、炒めモンにしたりしたら美味いです。レバー(肝臓)も然り。レバニラ炒め、美味いです。従い、イノシシの解体の場合には内臓処理も確りと。
・     おお、もう1点。以前にもお伝えしたかとは思いますが、シカにはあまり皮下脂肪がありませんが、発情期直前のオスやメスのイノシシの脂肪は美味いですね。特に秋が深まって、どんぐりや木の実を沢山食べて、発情期前の年末年始頃に獲れたヤツ。脂身も脂っこくはなく、サクサクしてて甘くて旨い。
従い、解体時には皮側に無駄に脂肪を付けないよう、丁寧に丁寧に皮剥ぎするコトが肝要となって来ます。所属の猟隊ではやってませんでしたが、熱湯を掛けて皮をコソゲ取る、湯剥きと言う手法もあります。
・     他の点は、シカの解体とあまり変わらんですかね。

と言うコトで、イノシシの解体編はコレにておしまい。
明日は、今日訪問して来た豊田の隣町である岡崎の名産品「醗酵食品・八丁味噌」についてお届けしたいと思います。


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