見出し画像

2024年1月5日(金)「内臓料理・このわた」

今日の東京は快晴。
朝方の気温は1℃迄低下、ソレでも日中は14℃台迄上昇。
今日は豊洲の初荷に行って来ました。やっぱ豊洲はエエですねぇ(未利用魚は少ないけれども、正月早々からピン物が沢山。いつもよりはサカナ少なかったけど)。さて、

昨日は「規格外野菜について考える」をお届けしましたが、今日は具体的な内臓料理の第一弾「内臓料理・このわた」についてお届けしたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。(「このわた」は内臓料理ではあるけれども、塩辛でもあって醗酵食品でもありますので、ソチラのマガジンにも重複登録しておきます)

このわた。
ナマコ(海鼠)の腸の塩辛です。ウニからすみと並び、日本三大珍味の一つとされてます(日本人はホント「日本三大…」とか「世界三大…」と言うのが好きなヒト達ですよねぇ…)。
名前の成り立ちとしては、「こ(=ナマコの昔の名称」の「わた(=腸、内臓)」となっています。ナマコの中身は口から尻に掛けて一直線に繋がっているワケですが、実は主として3つの部位に分かれており、①腸管・②呼吸樹・③生殖巣から成り立ち、①を塩辛にしたモノが「このわた」、②を塩辛にしたモノが「二番わた」、③を塩辛にしたモノが「くちこ」(…生殖巣が口に近いトコロにある為、こう称される)=「このこ」、乾燥させて三味線のバチ状にしたモノが「ばちこ」となってます。
因みに、ばちこ1枚作るのに約10㎏のナマコが必要となると言われているので、そりゃあ手間も掛かるし、高くなるのも理解出来るっちゅうモンです。

このわたの名産地と言えば、三河湾・伊勢湾・能登半島が有名で、時々お手伝いしている一色の市場ではナマコの最盛期である冬の間には、このわた・二番わた・このこの瓶もセリに掛けられてますね。この年末にお手伝いに行った際にも見たのですが、通常のサカナは箱単位でセリに掛けられるにも拘らず、ナマコ系瓶詰は高額になるので、1本幾らで夫々セリに掛けられてました。
ただ、三河湾・伊勢湾辺りでは「ばちこ」は作られていないようで、専ら能登半島産のモノが占めているようです(瀬戸内海や壱岐等でも作られてはいるようですが)。

で、肝心のこのわたの味わいはと言うと、正に海ですね。
口に含んだ途端に口いっぱいに広がる潮の香。まぁ、生臭いモノが苦手な方にはムリかも知れませんが、酒呑みにコレはタマラン。酒を呼びますねぇ。イカの塩辛も悪くないけれども、コチラの方が潮の香、磯の香が強く、スルメのワタほどのクドさ(?)はなくて割とサッパリ。美味いですねぇ。茶碗蒸しに入れたり、パスタに混ぜたり、三杯酢と合わせたりと、料理にも使えるようではありますが、個人的には直接食べて酒をグビリ、が最高の食べ方ではないかと考えています(飽く迄も、個人的感想です)。

ネット等で見ると、1瓶2,000円台~5,000円と値段は様々であり、決してお安いモノではありません。が、自分で作るとなるとナマコをどんだけ買って来るコトになるのかワカランし、その手間暇を考えたら、買った方が早いモノの一つではないかと思います(笑)。

今週はコレにて。
来週は、明日が二十四節気小寒入りするコトもあるので、「二十四節気・小寒(しょうかん)」についてお届けしたいと思います。
では、良い週末をお過ごし下さい~!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?