見出し画像

8月9日(水)「有害鳥獣・イノシシ(内臓編)」

今日の豊田は晴れのち、雷雨のち曇りのち小雨のち曇り等。
最低気温は25℃、最高気温は33℃。
お盆の時期に台風7号がこの辺も含めて直撃するようで、6号の影響もあって、大気はとっても不安定。荒れ模様、ですね。その代わり、気温は33℃迄しか?上昇せず。さて、

昨日は「二十四節気・立秋」をお届けしましたので、本日は先週お伝えした「イノシシ(捕獲編)」に続いて「有害鳥獣・イノシシ(内臓編)」をお届けして行きたいと思います。

と言っても。
イノシシは雑食性動物で、豚の構造と同じであり、シカや牛のように草食動物で胃が4つもあったりはしないので、前回ご報告のニホンジカ(内臓編)から更に追記すべきようなコトは殆どありません。取り扱い方や食べ方等についても、基本的に豚の内臓と同じです。
以下に赤い内臓(主として循環器系)と白い内臓(主として消化器系)に分けて特徴的なコトと、美味しい食べ方等について書き連ねて行きたいと思います。矢張り、豚の仲間でもあるので、幾ら新鮮に見えても、生食は厳禁です。

赤い内臓(循環器系・泌尿器系)
赤い内臓系は、解体後の処理は比較的楽ちん。
・    心臓(ハツ)…言わずと知れた。モツ類の中では一番食べ易い部位ではないですかね。解体後はキチンと水に漬けて血抜きを行えば、下処理はバッチリ。アトは適当な大きさに刻んで胡麻油・塩・胡椒で炒めたら、美味いモンです。煮込みに入れても美味いですよ。
・    肝臓(レバー)…コレはもう豚と全く同じ。豚レバ食べる際にも、事前に牛乳に漬けて臭み取りを、なんて書かれてるコトも多いですが、自分は面倒なのでやったコトなし。薄切りしてニラと炒めたら、もうフツーにレバニラ炒め出来ます。
・    脾臓(チレ)…コレは豚のモノであってもスーパー等でも手に入らないかな。モツ焼屋さん等でもキチンと食肉市場から仕入れているお店ならば、出してくれるコトもあるかも。良く行っていた東十条の埼玉屋さん辺りでは、豚の焼いたチレにガーリックバターを乗せたモノは結構皆さんお好きなようで(まぁ、名物ですかね)。イノシシのチレだって、この食い方美味いと思います。
・    腎臓(マメ)…ココは言わば濾過装置の役割を持つ臓器で、ややしょんべん臭い。でも、解体直後の新鮮なマメはこれまたキチンと処理をしておけば、臭みは殆どなし。コレもハツと同様に細切りして胡麻油で炒めたら美味いです。

白い内臓(消化器・呼吸器系・生殖器系)
・    気管(ノドブエ)…コリコリ系。味は然程ありません。
・    肺(フワ)…ふわふわしているので、この名称。煮込みに入れたりもするのですが、フワフワ食感は煮ても変わらず。コアな居酒屋だとフワ入り煮込みも出してはくれるけれども、一般的ではないですかね。猟隊では煮たヤツを猟犬のエサにもしてました。
・    胃(ガツ)…まぁ、イノシシのモツに於けるハツ(心臓)・テッチャン(大腸)と並ぶ三大巨頭の一つですかね。キレイに下処理(ネギや生姜と下茹で)しておいたら、臭みなんか殆どなし。煮込みにしても、焼いても美味い。王道ですね。
・    小腸(コテッチャン)…小腸と言うだけあって、細いので処理がやや面倒臭い。腸裂きナイフで開いて、中をゴシゴシして汚れを取り、矢張り食べる前にはガツと同様に下処理して煮込みに入れたり、炒めたりして食べます。中にはコレにミンチ入れてソーセージ作ったりするヒトもいるようです。
・    大腸(テッチャン)…テッチャンと言うのは、恐らく戦前戦後頃に貧しくて住み着いた朝鮮半島出身の方々から伝わった呼び方なのだと思います(テッチャンは大腸の韓国語読みです)。ココもキレイにお掃除すれば、臭みはないです。
・    直腸(テッポウ)…この部位も豚と同じですが、ウンコをひり出すトコロなので筋肉が発達していて、個人的には腸の中では一番美味い部位であると思います。良~く洗わないとウンコ臭さが残る可能性あるので、お掃除は慎重に(笑)。
・    陰茎(ツル)…おチンチンですね。希少部位です(笑)。大して美味くもありませんし、矢張り同性ともなると、ナニやらココロが痛い。
・    子宮(コブクロ)…豚の中では割とメジャーな部位で、コリコリとした食感は美味いですね。矢張り豚と同じように湯掻いて酢味噌で食うのが王道でしょうか。

その他
・    舌(タン)…豚タンが美味いのだから(と言っても、牛タンには敵いませんが)、猪タンも不味かろうハズがありません。豚タンと同様に皮は引かずに、そのままスライスで。塩とレモンで牛タン風に食うも良し、茹でタンにしても良し。勿論、炒めても美味。
・    脳みそ(ブレイン)…コレは取り出すのが面倒なのと(頭蓋骨をカチ割らないとイケませんので)、その見た目の悪さからキモチ悪がって触手を伸ばさぬヒトが多いのは事実です。が、食べてみれば白子のようでもあるので、然程マズいモンでもありません。湯引きポン酢、ソテー等で食べられます。
・    骨(猪骨)…豚骨出汁が美味いのだから、猪骨だって良い出汁が出ます。多少の肉の付いた骨を一旦オーブンで焼き上げてからネギや生姜等と一緒にグラグラと大鍋で煮れば、猪骨スープの出来上がり。スープとして飲んでも良し、ラーメンの汁にしても良し。時間を掛けて寸胴鍋等で煮出すのは少々面倒ではあるものの、その苦労は報われると思います。
 
と言うコトで、「有害鳥獣・いのしし(内臓編)」はコレにて。
明日は、「醗酵飲料(焼酎)・富乃宝山」について書いて行く予定です。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?