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"読書感想 「小説伊勢物語 業平」”と私の想い

 まず読書感想文として、作者不明の古典を現代の著名な女性作家が書いた小説、それを敢えて読書感想文として書くこと、noteの材料としてはともかく、深読みできない高齢者、年取って、能力や意欲がないのではなく、高校生時代の受験勉強の延長線上に過ぎない古典の読解力、その後、ほんのわずかな趣味的読書の段階では、ろくな感想文も書けない。書いても何の値打ちもないのは重々承知である。

 敢えて書くとすれば、天皇の孫であり、地位と収入があり、ある程度の昇進も見込まれている貴公子が、伝手を頼って、次々を高貴なお嬢様を恋人にしていく話である。基本的には、源氏物語やいま始まったばかりのNHK大河ドラマ「鎌倉の十三人」、源頼朝のような人である。

 貴公子がわが貴種を大いにばら撒いて、愉しい恋愛を繰り返すといったストーリーで、最期には、高齢化(五十歳過ぎ)、伊勢神宮の斎宮から都へ戻ったお姫様に内々子を産ませ、その侍女をわが侍女へと渡され<その女から、「こんな年寄りの妾など嫌や。」と言われるまでに至った。

 それはそれで、そのストーリーもいいし、伊勢物語自体、貴公子がお姫様方との恋愛ごっこの末、世をはかんなで、「昔、男ありけり、~。」になった経緯、東国を旅して、和歌を詠み、地方を巡察する。当方まで行って、今日へ帰った、いわば旅行記か。

 昔は、そういった話も少なかったし、面白がられて、貴族に受けたものだろう。いわば東方見聞録か、内容は、全然、違うけが。永らく愛読、伝承されてきたからには、多くの支持があったと推測される。

 個人的には、藤原元親の発言とおり、一人の妻で永く寄り添うのが私の意見。多くの高貴な女性や美人さん方、多ければ多いほど、いいとは限らない。ただ、それは他人の勝手、そんな感じで、私はこういう小説は好きではない。まだ、スタンダールの「赤と黒」の方が大好き。

 読書感想文、本を読んで感じたこと、とりあえず他の皆様が書いたものを読むとしよう。作者は、人物、環境、時代ありとあらゆることを考え、資料を読んで、構成、流れなど大変な作業だとは思う。

 それはそれである。

 作者にすれば、ああのこうのいいのであれば、自分で書いてみろって言うだろう。

 それも面白いか、いま日経新聞で、朝刊に「ふりさけみれば」、夕刊に「諸葛亮」、毎日掲載されている。興味津々、愉しみに読んでいる。

 小説は、これでいいのではないか。読書が喜び評価している。史実がどうの、ストーリーがどうの、それは問題ではない。

 いろいろ小説も読んでみたい。最近になって、小説を読んだ。平野啓一郎「葬送」、「日蝕」、百田尚樹「永遠のゼロ」、面白かった、よくできていた、感動した。まだまだ緒についたばかり。

 読んでためになるというより、暇潰しには最適、賢くなった気がする、感心した。

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