見出し画像

渡辺淳一全集第18巻 静寂の声     -乃木希典夫妻の生涯

 まだ半分しか読んでいない。だけど興味と関心がいっぱい。
堅物な乃木将軍、その亭主とうまく過ごした静子夫人、この夫妻は明治天皇の薨去に殉死したことで、強いインパクトを持っていた。 
 歴史は、深く読み、考えてみないと間違う、誤った考えを持ってしまう。
乃木といえば、長州出身で西南戦争を戦い、そのまま高位の軍人として過ごした、ただ明治天皇に殉じた最後のサムライなんて印象を持っていた。それ自体は、間違いではない。
 武士、侍のまま新時代、西洋式軍隊の指揮官となり、日清戦争では大手柄をたて、台湾総督など歴任し、日本が植民地として台湾を統治した。日露戦争において、表現は悪いが、ただ突撃あるのみの突貫作戦で、多くの兵士の損害を出しながら目的を達せず、後任の児玉源太郎に、あとを任せた。
 戦場での情勢は、様々にあるだろう。
 ロシアのウクライナ侵攻でも、ロシア側は、次々と総司令官を、この1年の間に交替させている。ロシアとは反対側、敵である日本でも、その情報が流れている。真実かどうかは別として。
 指揮官として西南戦争で部隊の命ともいえる軍旗を失い面目をなくした。その後も、いろいろな意に染まぬことが多々あった。
 休職や退役を申し出たり、現代の組織でもありうるライバルや部下との摩擦、多少なりと組織で働いた人なら、たいていは経験するであろうこと。
 著者の渡辺は、うまく、いかも面白く上手に書いている。
 台湾総督を辞職を願い出たときも、部下である民生局長と意見が合わず、ブチ切れた乃木は、辞職する。それを明治天皇は、温かく見守り擁護した。明治天皇に殉じたのも、これに一つの要因だろう。
 かねがね想う。渡辺淳一、エロ作家か伝記作家かその他か、どの方面でいい作品が多い。不倫や女あさりの小説は、個人的には嫌い。
 自分は、そこまで女性との交際を考えない。
 普通の家庭人でいい。奥様は一人だけ、特に、この齢、道を間違いたくない。間違ってどうする!間違う人、結構いるらしいけど。
 どっちにしても元気と健康がいちばん。
 ぎっくり腰&積年の腰痛、すこしづつすこしづつ通常に戻っている。
 明日神戸で株主総会行こうと思ったが、また積雪、やめとく。
 明日も元気でがんばろう。
 おやすみなさい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?