見出し画像

4人分の仕事を1人で回していたある男性について

※本ブログは3度繰り返して読んでいただくと情報が有益なレベルにまで浸透します。

以前、牛丼の松屋に入った時のことである。いつもは4人ほどいるはずの店員が一人しかおらず、明らかに人手不足の状況であった。時間帯は午後の8時、ピーク時である。

その店員の50代と見える男性は「すみません、少々お時間をいただいております!」と言いそのまま一人で忙しなく終始懸命にお店を回していた。

「ああ、こりゃ数人一気に休んだんだな気の毒に、大変そうだ…」

私はそう思いながらいつもなら1〜2分で出てくる牛丼を10分弱待っていた。そして必死に一人で働く男性を眺めながら、もしこの状況のお店を円滑に一人で回せるとしたらどんなレベルの人間なのだろう?と想像していた。

4人分の仕事を一人で回せて、しかも、いつも通りのスピード感でサービスを提供できる人材、、、うーん。そんな人がいたら相当すごいだろな。まず、1つの動作がその次の次の次まで計算に入れての動作になっている必要がある。一人で4人分なのだから、次の次の次だ。そして、そのためにはお客さんが店内のどこに座って、何を注文し、何から作り始めれば最も無駄なく提供できるかも計算しなければならない。

足のさばき、というかステップは当然キレを要求される。バッシュとか履いた方がいいんじゃないだろうか…。キュキュッなのか、牛ぎゅっなのかわからないがとにかく時間との戦いだ。

画像1

以前MBAを取得した友人は教官に卒業時に、「私はあなた達に常人の4倍のスピードで働けるようトレーニングした、さあ、世の中を良くしにいきなさい!」と言われ、それを座右の銘に据えていると言っていた。ということは、この状況下でMBAの人間は一人で松屋を通常運転のクオリティに持っていけるだけの知力と体力があるということなのか!?バッシュはいるのか?

などと考えている間にあっという間に無添加の牛丼を食べ終わってしまった。懸命に働きながら作ってくれた牛丼をこうもあっさり食べてしまうのもなんだか忍びない気もしたが松屋は松屋、以上でも以下でもなくそこが好きなのだ。

あの日、あの男性があのまま深夜まで一人で働いていたかと思うと本当に頭が下がる思いがする。そしてそんなことを今日このブログで書いてしまうくらいだらいだからやっぱりあの日の彼は相当に集中して働いていたのだろうな。お疲れ様でした。美味しかったですよ。

空海は中国に渡り考えられない速度で仏典を学び終え日本に帰ってきた。
聖徳太子は同時に10人の意見を聞き分けることができたという。
R・フェデラーは勝った場合の平均試合終了時間が誰よりも短い。

あの男性は非常時の対応として一生懸命その場に対応していた。聖徳太子やフェデラーとまではいかないにしろ、相当な集中力でパフォーマンスを発揮していたことは確かだ。“火事場の馬鹿力”と言う言葉があるが、人間の潜在能力は緊急時には解放されるものである。

だがしかし、この松屋の店員の彼と空海たちとでは日頃のパフォーマンスはやはり大きな差があると言えるだろう。この日々のパフォーマンスはその場限りのエネルギーの解放ではなく、きちんとした修行とエネルギーの蓄積、法則への理解が必要だ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?