「トウキョウワン」始めました。
学生時代から10年くらい音楽活動をやっていたのだが、会社の倒産や父の急死やら何やらかんやらで、人生がドタバタしている間にやる時間がすっかり取れなくなった。
ふと振り向けばもう50歳を過ぎてるじゃないか。また音楽をやってみたいという気持ちに駆られるじゃないか。
まだ子供が小さいから、一日のうち起きている16時間くらいをフルに音楽に充てることはできないのだけれども、ちょっとくらいなら使えるんじゃないか。そう思った。
Ableton Liveのパッケージを買ってきたのだが、インストールして入力画面を見たら憂鬱な気持ちになった。これを習得した先に、やりたいような音楽は無いような気がしたのだ。
もう少し考えて、要するに自分は唄いたいのだな、と思った。
それで、ウクレレを始めることにした。
ウクレレを始める以上、一曲くらいハワイアンを覚えたほうがいいだろう。それが楽器に対する礼儀というものだ。
地域の文化センターに集まっている老人たちのウクレレサークルが、成果発表会で「翼をください」とか唄っているのは、何か違うような気がしていたのだ。
さてウクレレと教本を手に入れて、練習を始めたら楽しいのなんの。ウクレレ最高! ハワイアン最高! である。
さて、ここで哲学科卒の悪い癖「考え過ぎ病」の発作が始まった。
日本人が、
極東の島国で、
ハワイアンを覚えました。
それは「ハワイアン」なのか?
キリスト教が、日本の農民に伝来して、マリア観音を作りました。それは「キリスト教」なのか? という問いに近い。
詳らかに書き連ねると、ものすごい行数になるので、結論だけをざっくりと書き留めておく。
日本人がウクレレを練習して歌を覚えても、それは「ハワイアン」とは違ったものになる。
しかしそれは否定されるようなものではない。ニューオーリンズに運ばれた黒人が、西洋楽器と出会って奏でた音楽がブルースになったようなものだ。
という訳で、東京のあちこちでハワイアンを唄う、「トウキョウワン」を始めました。
最初のうちは東京湾沿いで唄っています。
よろしくお願いいたします。
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