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第2回 「遊びと人間」のその奥というか前というか

今回も結論を先に書きます。

 ゲーム屋界隈では基礎教養になりつつある、ロジェ・カイヨワの「遊びと人間」という研究書で、提示された遊びの4分類「アゴン」「アレア」「ミミクリ」「イリンクス」という概念ですが、この四概念の提示にあたって、言及されていないことがあります。

 それは遊びを楽し感じる「黙せる受容体」の存在です。脳と神経、身体で構成される、感覚器の総体ですね。その受容体は、我々猿の子孫の性能であり、祖先である猿の性能として、人間に予め備わっている。ということです。ゲームや映像作品、音楽などの作品における楽しさ・面白さを作り上げる為には、この受容体における「猿の子孫」性をどう刺激するか、意識を集中して取り組む必要があるということです。これ、今週の結論。

 なんで先に結論を無料エリアに書いておくかというと、この間「noteに書かれている文章は有料エリアに誘導しようとするあまり、冒頭が冗長な文章が多くて悪しき流行だ。」みたいなことを書いている人がいて、なるほどね、そんなら先に書いてしまおうと思った次第です。それで、具体的にどういう風に考えると面白いゲームや映像、音楽を作ることができるのか、ということについては以下の各論をお読みください(笑)。

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