■二種メンnote 006  家事メン・イクメンから二種メンへ

■連載コラム:猿の子孫の家族論
 第6回 核家族化は産業構造変化による社会の要請なんだからね。という話


令和初の台風、5号が発生しましたね。気圧アレルギーの私は、朝から頭痛が止まりません。それに、なんだかとっても眠い。あんな遠くの台風の影響が出たのは初めてだな。皆様におかれましては、お元気でいらっしゃいますか、どちら様もご安全に。


こんな記事を見つけました。

「家事をやる男性が日本で評価されないワケ」
https://president.jp/articles/-/29319

家事を行うことが評価される世の中になるといいですね、というような、何ともおとなしい結論で締めくくられているのが隔靴掻痒の感じが否めないというか、歯がゆいんですけれども(笑)。

そもそもの問題として、家事を行うことが世間的には「家庭内で解決すべき」だという雰囲気で、設定されていること自体がおかしいんだと思っています。市場経済の方ばかりにライトが当てられており、ヒトが生活していく上で必須の営みである衣食住と健康の維持、教育などが意図的に無視されているわけですね。

このあたりの研究は既にイヴァン・イリイチ氏によってなされており、「シャドウワーク」という書籍にまとめられています。2006年に岩波現代文庫から出てるので、興味のある方は読んでみてください。

「シャドウワーク」イヴァン・イリイチ(楽天ブックス)
https://books.rakuten.co.jp/rb/4133465/
別にアマゾンでもいいんですけど、いちおう国内企業にお金を落とさないとね。

さて、主たる収入の担い手が妻になった我が家は、既成のジェンダーロールから自由になる過程という意味では最先端なのですが(笑)、まだまだ妻の方の負担が多いので改善の余地はあります。具体的にはなんだかんだ定時までの労働で私が職場に縛り付けられているもので、保育園のお迎えや夕食は妻に依存せざるを得ず、そういうところをもう少し何とかしなきゃというところですね。何か時間の自由が利いて実入りのいい商売を考えなければ。

とはいえ、長いこと賃労働で業務効率化やアイデア出しをやってきた夫の側が、家事に携わることのメリットは極めて大きいと思っていて、まだルーチン化していない作業の段取りを組むのって、けっこう得意じゃありませんか? 目先のタスクをがむしゃらにゴリゴリこなすのではなく、「洗濯機を回しているうちに洗いあがった食器を棚にしまう」とか、「米の浸水をしつつ食洗機に洗い物を入れて、回しているうちに子供の世話をする」など、「他タスクが自動的に回っているうちに、自分の手を動かすタスクをやる。」というような同時並行は、職業タスクを回した経験は家事にかなり活きます。

 あるいは割と広い範囲の掃除に関しては週末を充てることになると思うんですが、例えば窓の掃除やら洗車とワックスがけなんかは梅雨明けの方がいいよね、とか、気温が低い日のうちに風呂のカビ取りを設定するとか、「月単位でこなす大き目タスクの配置」なんかも取り回しのイメージがつきやすいんじゃないでしょうか。

やたら煮込む、フランベでフライパンに火を放つみたいな「男の料理」があるように、「男の家事」というのもあるんだと思います、やり口として。


こないだ調べ物をする過程で見つけた記事なんですが、「妻がバリバリ働いて海外出張までこなす年収2400万のキャリアウーマンで、夫が家事全般をこなしていたら鬱になった。」とか、「父が閉じ込められているような感覚だと訴えるようになり」とか書いてあるのを読んだのですが、それって、女性が家事全般を担わされてたにせよ、同じことが起こっていたんじゃないの? と思います。世の中の雰囲気的に強要されていたとすれば、もはや人権問題ですよね。


何度でも書きますが、家事は「生命活動上の運営にあたる」訳です。男女とも同等に家事がこなせて初めて、「核家族」という単位で生命活動が維持できるようになるんじゃないでしょうか。

そもそも「核家族」という単位が生み出されたこと自体、市場経済と産業構造の変化に伴って社会が要請してきたことです。地域共同体が解体され、働き手が都市部へ大移動したことによって、発生したのが「核家族」な訳ですから。市場経済と産業でさんざっぱら家族の在り方まで変えまくっておきながら、地方在住だ家事分担だに対して、な~にが「自己責任」なんですかね? そんな歴史を踏み倒して何でもかんでも「自己責任」を持ち出す輩は、思慮の浅さがプールサイドの水たまりレベルです。

とはいえ我が国に工部省が置かれ殖産興業政策が進められて149年あまり、今や競争相手が世界中にいる世の中です、すぐに変えることも難しい。まずは自分の手を動かすところから始めるのがいいんじゃないでしょうか。

そんじゃまた。


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■おたよりコーナー
前号のコメント欄にいただきました。コメントで返してもいいのですが、せっかくなので本コーナーで取り扱わせていただきます。

Q:みずのえさん
よろしければ、二種メン的な食材の買い出しについて伺えると嬉しいです。現在は食材の調達も全て浅野さんが担っているのでしょうか。我が家では週1パルシステムと週1スーパーを併用して私ひとりで平日に済ませているのですが、夫や子供たちも時々は買い物に出たいようです(子どもたちはお菓子目当てですが)。

A:いつもご高覧ありがとうございます。
ちょいちょい本文中に「まだまだ妻の負担が多い」と書いていることがらの一つとして、食材の調達もあります。まさに「週1のパルシステム」で妻が調達しているところが大きいです。牛乳と卵、それに野菜、冷凍肉などですね。野菜の鮮度がスーパーより優れているのと、「スーパーで買うと重いもの」というチョイスのようです(笑)。冷凍肉は朝食のうどんに入れています。

あとは妻のスケジュールによって「◎曜日は料理してるヒマがあまり無さそう」という時に、お料理セットを買い足したりしています。

あんまりたくさん買っても冷蔵庫に入りきらなかったりするので、水曜日に到着して、だいたい週明けくらいに食べきる感じになっています。土曜日には子供らから「ハンバーグが食べたい」など昼食のリクエストがあってみたり、週末になると牛乳やら野菜が足りなくなるのでスーパーで買い足したり、買い物に行きたい欲もそれなりに賄えます。お菓子なんかは遊びに行った公園の近所で買ってしまったりしますが...。


◎このコーナーでは皆様からの質問やご意見のメールやコメントをお待ちしております。

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■このマガジンについて:今や全国平均で48.8%を占めるまでになった共働き世帯の中で、主に「男の家事力」を上げたり、家事の時短に役立つ情報などを共有しようと思ってます。そりゃ世の中思い通りに行くわけないってことはさすがのオレも百も承知だけどよ、せっかくのゲームプランナーだ。知恵を使って面白がって生きようって事をなあ、さっき自問自答の上、結論しました。

■編集人:浅野正蔵(あさの・まさぞう) ゲームクリエーターからジョブチェンジした第二種兼業主夫兼パートタイム賢者。現在はゲームやゲーム以外のプランナー業やら客先常駐などで日中なるべく8時間くらい働く。上には上が居る世界で上ばかり見てたら首が疲れたので、前を向くことにしました。


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浅野正蔵(あさの・まさぞう)

Twitter ID @masazow 哲学科卒コンテンツクリエーター。ゲームのプランニングや広告のプランニングなどを生業にしていますが、契約の関係で公表はできません。

二種メンnote

ゲームプランナーを経て第二種兼業主夫になった浅野正蔵による、家事育児ノウハウや、仕事の両立や生き方の情報をお伝えするメディアです。主「男の家事力」を上げたり、家事の時短に役立つ情報などを共有しようと思っています。

コメント1件

遅くなりましたが、お答えいただきありがとうございました。
しょーもない質問をしてしまったかな…と思いつつも、web井戸端会議みたいで、とても嬉しく読ませていただきました。
あ〜やっぱり重いもの頼んじゃうと楽ですよね〜、うちも公園の帰りお菓子買って帰ってきます〜、みたいな。
これからも楽しみにしています!
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