■二種メンnote 002  家事メン・イクメンから二種メンへ

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■連載コラム:猿の子孫の家族論

第2回 夫が「家事を手伝う」とか「育児参加」とか「家庭と仕事の両立」とか言ってるうちは何の問題も解決しない


 東京に暮らすようになって早28年くらいになりますか。結婚するしないの話になる時に、今でも「長男だから」「長女だから」みたいなことって気にされるんですね。先祖代々の土地やら持ってるなら、まあ長子にそういうものを優先的に相続させる代わりに親の介護と墓守をやれ、みたいな交換条件があるんでしょう、土地持ちなら。

 僕のところは父は公務員で母は専業主婦でパートやってるくらいで、土地なんてわずかしか持ってない上に父が死ぬまで公務員住宅住まいで、現金預金だって些少で株も金も持ってません。そのくせ僕が結婚する時に「うちは名家の血筋なんだよ!?」とか言い出した時にはめまいがしましたね。名家ったって次男と四女じゃねえか笑わすなと思いましたね。実際に笑ったけども。

 さてそんな相続がらみの与太話はともかく、家事と育児はの手が足りないのは100年以上かかって構築された「社会問題」なので、妻と夫とか家事分担だとか、祖父母を含めた家族なんて単位でどうにかなる訳はないんです。

 もう少し詳しく言うと、「ほいくえんいくのやだ~!」と泣いている子供に「じゃあ仮面ライダーの靴と、でっかいNが書いてある靴と、どっちを履いていく?」と問うているようなものなんです。そりゃあ子供は「じゃあNのほう!」とか「らいだーのくつはく~!」とか答えることでしょう。そして「何故わたしは保育園に行かなくてはならないのか」という問題は一切解決していません、明日の機嫌の良し悪しによって、また蒸し返されるに違いありません。

 何故保育園に行かなくてはいけないのか、両親が共働きしているからです。それは産業の発達によって流動性の高い労働力が求められて、地方や農村の地域共同体をほぐしたり解体したりして一部または大部分の人を都市部に住まわせた結果、核家族化が進んで、かつて隣近所や地域も含めて分担していた分の家事や育児の実務も「家庭」「家族」でまかなうことになったからです。

 良し悪しは別として、そういう世界に私たちは暮らしており、「都市部も行き詰ったから、やっぱり元の通りにしよう。」と思ったところで無理だから、とりあえず今日のところは仮面ライダーかニューバランスの靴を履いて保育園に行ってもらうわけですね。

 ちなみに我が家では文句も言わずに保育園に行ってくれますし、靴の選択肢はスヌーピーかプリンセスソフィアなので、うちの話ではありません。そこはどうでもいいですか、そうですか。

 さて家事と育児の話に戻りますと、社会全体として産業化の道に進んだのだから、男女問わず働いて家事は公平に分担すればいいと思うんですが、何故か家事育児は女性が担当するのが当たり前みたいな感じになっていました。狩猟採取社会かよ。詳らかに調べないと決定的なことは言えませんが、農業中心だった頃からそうだったんですかね。ナマぢからの要る野良仕事は男性が担当して、子育てと炊事は女性がやるというような。これが工業化になっても何となく継承された結果、何となくその方が便利だからダラダラとここまで来てしまった。

 一族郎党近所に住んでいたり、子供が多かったら年齢が近いご近所さん同士でごはんを融通したり洗濯や力仕事などを別途分担するなりすればいいと思うんですが、ついには少子化しちまいましたから、そうも行かない。ここは仕方がないので、子供らには保育園に行ってもらって、小学校に上がったら学童保育に行ってもらって、残った家事は夫婦でなるべく負担が少ないように分担して行きましょうか。

 もうね「手伝う」とか「参加」とか「両立」とか言ってる場合じゃないんです。家庭もまた人生なんですから、きっちり「運営」して行かないとならないのです。

 当面の敵としては、社会の総意として地方の解体と核家族化を推進した果ての21世紀において「家事は女性の仕事」とか「保育園に行かせるなんてかわいそう」などと言う、社会が変化した現実を直視できないミッド前世紀ゾンビたちです。登山用ピッケルで押し返したり、薪割り斧で撃退したりしましょう。落とし穴も有効だそうです。

 と、いったところで問題になるのが、主に男性の家事力(りょく)の低さということになります。

 私の周囲には居ないんですが、風聞によればやかんでお湯を沸かしてカップラーメンを作る事すらできない男性がいるんだそうです。そんなん、死ぬよ?

 というようなところで、せっかくの第二種兼業主夫(ゲームプランナー出身)ですので、家事が苦手な男性や、共働き向けの時短家事ノウハウなどを引き続きお伝えしてまいります。

 さて、母の家にもしばらく顔を出してないので、梅雨の晴れ間にでも顔出してこれでも置いて来ましょうかね。 https://www.oqta.com/

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■今週のスゲエ簡単家事ノウハウ
・買い物メニューはスマホのスケジューラーに入れておくと買い忘れない
消費が早い日配品の食材(卵・牛乳など)とか、家庭用品の消耗品(せっけん・シャンプー・台所洗剤・洗濯洗剤)などなどなどは、ついつい買い忘れて、使うときになって「あーッ!」なんてことになりがちです。残量が少な目になったら、すぐスケジュールに入れましょう。そしてリマインダーの通知設定もしておくこと。メモ帳でもかまいませんよ、忘れないなら。

最初の一回は2個買いして、ストックが常に1個確保してある状態にしておけば、1個切れても問題なし。「なんだよストックあったのかよ」なんてことになっても嘆くことはありません、災害時の非常用だと割り切りましょう。

・食洗機は共働きの強力な味方
一個ずつ洗わなくてはいけない食器、けっこう時間がかかりますしワレモノなんかもあるので、けっこうなストレスです。乾いたら棚にしまうとか、少しおいてから布巾で拭いてしまうとか、やってる最中に子供が「遊んで~」なんて来たら気が狂いそうになりますし、誰がやるのいつやるのだの、家庭不和の元になります。早めに導入しましょう。

・いつかは買いたい洗濯乾燥機
梅雨時とか、夏になったら夕立が心配とか、秋もけっこう長雨があってみたり、冬になると丸一日干しても乾かなかったりなど、洗濯そのものより乾かせない事そのものがストレスですよね。だいいち子供なんてすぐ大きくなりますから、同じサイズの服なんて、そうそう沢山買わないじゃないですか。「あっ洗うの忘れた!」とか「なにまた漏らしたの?」なんて時は、やっぱり発狂しそうになります。アイリスオーヤマあたりだと、4万円くらいからあるみたいです。通年で使えますし、空いた時間で子供のケアをしたりもできます。おすすめです。マンションとかなら、お風呂場に乾燥機能が付いているとこなんかもあるみたいですね。

 「お気に入りのジーンズとかシャツがシワシワになるんだよ~」なんて話を聞きますが、簡単です、乾燥が始まる前に取り出してそれだけ干せばOK!

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■今週の超初心者向けTIPS
やかんに半分以上のお湯を沸かす時のTIPS
 フタを外して火にかけると、沸騰しても吹きこぼれないぞ!


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■おたよりコーナー(タイトルだっさ)
 このコーナーでは皆様からの質問やご意見のメールやコメントをお待ちしております。何なら人生相談も承ります。本名やハンドルネームを伏せたい方は、ワンタイムペンネームなどをお書き添えいただければそのように対応します。

 メールの方はこちら bunnka.asano@gmail.com
件名の頭に【二種メン】を付けてください。フィルターで検出します。最近スパムが多くて埋まってしまうんです。


 今のところほとんど反応が無いので、先週に引き続き想定FAQをお送りします。

◎Q:1日はどんなスケジュールなんですか

◎A:こんな感じです

 原稿やら家事のやり残しがあったら5時頃起きる
 6時起床 大量のお湯を沸かしてコーヒーと紅茶を淹れる うどんの麺を茹でる
      そのうち下の子(4歳)が起きてくるのでおやつを食わす
 6:00  うどんのスープを作る
 6:55  上の子(10歳)を起こす
 7:05  朝食 あと片づけ
 7:50  上の子を送り出す
 8:00  洗顔やら身支度やらアイロンがけやら
 8:30  下の子と登園 そのまま出勤
 9:30  始業
 18:30 退勤
 19:30 帰宅・夕食
 20:00 指名されたら下の子を風呂で洗う 
     歯磨きをする そのまま寝かしつけ
 21:30 起きてきて作業なり家事があればやる
 23:00 就寝
 


それではまた。

■このマガジンについて:今や全国平均で48.8%を占めるまでになった共働き世帯の中で、主に「男の家事力」を上げたり、家事の時短に役立つ情報などを共有しようと思ってます。そりゃ世の中思い通りに行くわけないってことはさすがのオレも百も承知だけどよ、せっかくのゲームプランナーだ。知恵を使って面白がって生きようって事をなあ、さっき自問自答の上、結論しましたよ、宮本さん。

■編集人:浅野正蔵(あさの・まさぞう) ゲームクリエーターからジョブチェンジした第二種兼業主夫兼賢者。現在はゲームやゲーム以外のプランナー業やら客先常駐などで日中なるべく8時間くらい働く。当初のペンネームは「浅野浅蔵」にしようと思っていたら姓名判断の結果が悪かったので読みを優先して変更した(画数に詳しい)。


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