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デザインの回路で文章を書こう

デザインの学びがルーツであるわたしは、今でこそ文章を毎日いつも何かしら書いているけれど「文章を書こう」として文章を書いていない。目で見て、デザインするように文章を書いている。

その話をライティングコミュニティ「sentence」の赤入れ会で少し話したところ、おもしろいという反応をもらったので、このあたりについて書いてみようと思う。以前もMediumに似たようなことを書いたのだけど、あの頃からライティングの経験も増えたので。

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自分の持っていないスキルを身に着けたり、その方向の表現をしたいと思ったとき、まず自分の持っているスキルを応用できないか考えてみる。デザインとライティングだけにしぼると、わたしはアイキャッチの通りこんな感じで文章を出力しているイメージだ。

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スポーツなどでも似たようなことがあると思っている。走る基礎がある人だったら、たとえばバスケやサッカーなどの球技でも走れることを強みにできる。わたしは文章をデザインするように書いている感覚があるので、ざっくりと3つくらい挙げると、こんなことだ。

余白を意識して文章を構成する

デザインするときには、要素それぞれの意味がパッと見て伝わるように構成する。要素そのものを装飾するより余白の調整が肝だ。近い意味付けの要素は距離を近くしてまとめて、違うものと離す(グルーピング)。それは文章の中でも同じだと思う。

長文でつらつらと書いてある文章でも、その中で印象的なフレーズは思い切って上下に余白をとる。見出しや写真などを挟むのも効果的だと思う。余白の量で「ここは特別な部分なんだな」と目が理解してくれる。細かく文字で描写する必要がなくなることもあるので、読み手がストレスなく理解しやすいと思う。シーンが切り替わるところも余白のデザインは有効。

単語の見え方をコントロールする

単語同士の境界が意識せずに分かるように気をつけている。例えば「結構難しい」と書いたとする。この書き方だと、「結構」と「難しい」は違う単語なのに漢字同士がつながってしまって目が別の単語だということを理解しにくい。

前後の文章の構成も考えて「結構、難しい」のように読点を入れる。もしくは「けっこう難しい」のようにひらがなにしてしまったりして微調整をするとぐっと頭に入ってきやすくなる。あるいは「結構」と意味合いが近い別の言葉に変えて「だいぶ難しい」みたいにするときもある。

あえて違和感を与える

するするっと目が迷わないようにデザインの意図を認識するためには、レイアウトや装飾でバランスをとっていくことが必要だ。見たものを理解するために人はストレスを感じる。できるだけストレスを感じないでもらえる作りにすることは読んでもらうために大事だと思う。

でも、その中で目を引きたい部分には、あえて違和感をつくる。目が止まって、少し注目を集めるイメージだ。

文章で印象づけたい部分には、少し変わった言葉を使う。特にタイトルは「どういう内容なんだろう?」と気になってもらいたい。今まで違和感を意識したのは自分のエッセイのタイトルの中ではこのあたり。

27歳、時給700円で見た世界
好き嫌いはあったほうがいい
たかが苗字、とは思わない

あまり気を引くことだけを狙いすぎると中身とのギャップが出てしまうし、ストレートすぎると気になってもらえない。違和感はスパイス程度に。

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わたしのルーツはデザインだ。他者と比べて優れているかとか、仕事としてどれくらいやっているかというのは、あまり関係がない。自分の中で出力の回路がデザインを通すことがほとんどだということだけだから。

いろんなことをやっているように見えて、メインの出力回路はひとつなので、困ったときもデザインの知識を応用して考えることができる。もちろん専門領域のプロに学んだほうがいいことだってたくさんあるので、そのときはしっかり学んでいる。

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自分の出力回路にあたるものは、スキルだけに限らないかもしれない。価値観や、独自の経験も使えるのだと思う。

新しいものをゼロから学ぶより、自分の持っているものを生かして応用を加えながら挑戦していく。そうするとスキル同士、相互にいい影響があるし、学ぶこともしやすくなる。おすすめです。

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