白 散歩

白散歩(ましろさんぽ)です。詩を書いています。【白の手帖】では詩でも小説でもない、いつ…

白 散歩

白散歩(ましろさんぽ)です。詩を書いています。【白の手帖】では詩でも小説でもない、いつかの誰かの何かの話を、1頁毎に綴っています。音声配信【白いラジオ】もたまに載せています。 Twitter→https://twitter.com/mashiro_sannpo?s=09

マガジン

  • 【白の手帖】〜僕達が辿ることの出来ない、いつかの誰かの話〜

    詩でも小説でもない、ただ自由にいつかの誰かの何かのお話を書いた「白の手帖」シリーズをまとめたものになります。中には私、白散歩の要素を含む頁もございます。(4頁「百合の色、白とそれから」等) ちなみに、ナンバーの割り振りは「頁」で表現していますが、あくまでも手帖というタイトルに合わせた演出であり、それぞれのお話に繋がりはなく、1頁完結というような構成になっております。 机の上に置かれた白の手帖に、一体何が書かれているのか。 僕達が辿ることの出来ない、いつかの誰かの話を観て、あなたは何を思うのだろうか。

  • プレイリスト

    この世界に溶け出す、誰かのプレイリスト。

最近の記事

詩No.122「生まれ変わったら」

生まれ変わったら また僕に生まれて あの日「もう帰らなきゃ」と引き返した 知らない町の小道を 更に奥へと彷徨いたい 生まれ変わったら また僕に生まれて 昨日食べたご飯の味を もっと美味しいと思いたい 生まれ変わったら また僕に生まれて 今日までを生きた自分に ありがとうと言いたい 生まれ変わったら また僕に生まれて そうやって生きていきたい そんな僕に生まれた僕へ ありがとう

    • 青と黒とが入り混じる 理由もなく沸いてくる感情が ノンカフェインに挿したストローの 奥で詰まるから 吐き出したことは吸い戻せなくて 僕はまた酸欠になっていく

      • 【白の手帖】5頁「息」

        1度も11月のカレンダーを捲ることなく 10月だった僕は12月になった。 世界を観た。狭い。 そして広い。 なにもしない時間だって間違いなく生きていて、 本当になにもしていないことなんて、 本当は無い。 眠っていても心臓は動いているし、夢だって見る。 一昨日は、初めて自分が死ぬ夢を見た。 いつも顔を合わせている職場の人に気付かれず、 なぜか苦手な人が僕の死を喜んでいて、 憎しみは死んだ後にも沸くものなのかなと思ったり。 ただ、中には僕の存在に気付いてくれる人もいて

        • お久しぶりです。白散歩です。 詩「命の価値」 やっと書けました。 ぜひ読んでいただいたいです。 タイトルを決めてから数ヵ月が経ち、 自分自身も世界も、 いろんなことがありました。 私も、僕も、まだ生きています。 まだ価値の分からない 命を持っています。 それではまた。

        詩No.122「生まれ変わったら」

        • 青と黒とが入り混じる 理由もなく沸いてくる感情が ノンカフェインに挿したストローの 奥で詰まるから 吐き出したことは吸い戻せなくて 僕はまた酸欠になっていく

        • 【白の手帖】5頁「息」

        • お久しぶりです。白散歩です。 詩「命の価値」 やっと書けました。 ぜひ読んでいただいたいです。 タイトルを決めてから数ヵ月が経ち、 自分自身も世界も、 いろんなことがありました。 私も、僕も、まだ生きています。 まだ価値の分からない 命を持っています。 それではまた。

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        • 【白の手帖】〜僕達が辿ることの出来ない、いつかの誰かの話〜
          5本
        • プレイリスト
          1本

        記事

          詩No.121「命の価値」

          本当に助けてほしいときに 誰かが助けてくれるとは限らない。 何かを諦めるということもまた 人間の嗜みのひとつなのかもしれない。 僕は言った。 なら何の為に生きるのって。 僕は言った。 分からない、だから今を生きている。 季節の境なんて曖昧なもの 他人の興と同じようで 気がついた時には終わっていて 僕はまた僕になっている。 寂しいなんて つらいなんて 僕が僕だからそうなんだろう。 テレビは言った。 僕は聞きたくなかった。 何の為に生きるのって その度に何度も思った

          詩No.121「命の価値」

          詩No.121「命の価値」 もうすこし

          詩No.121「命の価値」 もうすこし

          詩No.120「鮮やかに死んだあの日の景色を」

          涙なんか出ないよ 日照りで枯れた草ばかり踏んだ道 なんにもない なんにもないよ 悲しくなんて 笑えなんてしないよ いつから変わっちゃったんだろう とか思っていることは変わってないし なんでもない なんでもないよ 悲しくなんてないんだけど あの日確かに死んだ景色の中で 僕たちは生きていて 鮮やかに映したのは 切り取った一瞬を積み重ねる瞳だけだった 僕 僕ひとり 僕たちは生きていて 僕たちは死んでいく その途中でひとり またひとりと顔を合わせて会釈した 嬉しくなんてないよ

          詩No.120「鮮やかに死んだあの日の景色を」

          詩No.119「アイデア」

          知を詰め込んだ紙の束を本と呼んで 読んでもない人の生まで知った気になった 本当はこんなもの 無くても生きていけるようなものばかり 手に入るのは いつでもこの手の分だけだということ もっと知りたい この世界のこと 私のこと 白い紙 散歩 散乱した 上手く生きていく術なら この世界に死ぬほどあるのに 散乱した 本も、気持ちも ベッドに放った やっぱりまだ わからないことばかりだな ひとつ、ひとつ手にとって ひとつ、ひとつ手に入れよう。 私、始めました。

          詩No.119「アイデア」

          詩No.118「逆再生」

          気づいてないでしょう あなた まだ私 終わってないの 舌打ちしたって仕方ないの 一秒でも永く はじめましてを始めてよ こんなことになるならって こんなことにならないと 解らないものでしょう いっそ折り返してみたら いいじゃない だってまだ気づいてないでしょう あなた 戻るためにまず進まなければいけないこと 返すための踵がはじめから 後ろを向いてちゃ不味いでしょう 後悔したって仕方ないの だって前に悔やむことなんてできないもの 一秒でも早く 間延びした気持ち取り戻して

          詩No.118「逆再生」

          詩No.118「逆再生」 comingsoon

          詩No.118「逆再生」 comingsoon

          詩No.117「まだ雨が降っていてほしいと思うこんなときは」

          君がいないと なにもできない 僕は僕だ なにもできない 心晴れたんだろう いいじゃないか それでも消えないんだ 僕はまだ なにもできない どうしても しゃがみこんでしまうようなとき 君と君の 周りの世界で 僕はやがて満たされる けれど まだ雨が降っていてほしいと思うときは 大丈夫になりたくないんだ 君がいないと なにもできない 君が支えでいてほしい だから 僕はまだ なにもできない 僕は

          詩No.117「まだ雨が降っていてほしいと思うこんなときは」

          この世界には誰もいません。 電球の点きっぱなしの踊り場で 不溶性の連打した音だけが踊っていて、 鋭利な水たちが いずれこの場を満たしてしまうことを 知っているのは君と僕だけ。

          この世界には誰もいません。 電球の点きっぱなしの踊り場で 不溶性の連打した音だけが踊っていて、 鋭利な水たちが いずれこの場を満たしてしまうことを 知っているのは君と僕だけ。

          詩No.116「明け」

          芒は折った 耳を塞いだ 煩わしい風は止んだ 君の声は聞こえない どこにいようと 僕は変わらない ここにいる 光は明けない たとえば 自らを照らすことが出来ないように

          詩No.116「明け」

          詩No.115「暮れ」

          僕のスクリーンに 芒は後ろめたく映った よろよろと覚束無い 締まりの悪い娯楽と同じね そのひとつ撫でつけたって なんの償いにもならないのに あなた、あなたは今 何をしているのでしょうか。 なんでもなくていい。 ただその顔が観たいのです。 ただその声を、頼もしく僕の前で生きる姿を 有り難く観たいのです。 やがて姿なき風は 僕と芒を追いこして遥かへ 「いつかなくなってしまうもの」 それだけで成り立つ世界に 意味を見出だせない僕を 叱ってほしかった そのひとつ殴ったって

          詩No.115「暮れ」

          No.115「暮れ」 No.116「明け」 comingsoon

          No.115「暮れ」 No.116「明け」 comingsoon

          優しさとは、

          優しさとは、