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力を貸してください。フィリピンの被災地へ台風22号、26号の救援物資を届けるため、支援金を募集いたします。

こんにちは。
10月よりフィリピン北部のカガヤン州で台風22号、26号の被災地支援をおこなっているメイソン(@mason_tsubaki)といいます。

9月15日の台風22号につづき、10月29日にフィリピン北部に上陸した大型台風26号の調査と臨時支援をかねて、今回の支援先であるリナワン村、タブガン村に行ってきました。

さっそくですが、本題です。

大変急ではありますが、本日から支援金を募集させていただきます。

クラウドファンディング(Readyforさんを使用予定)を利用して、支援金を集めてから支援を行う予定でしたが、台風26号の上陸により、救援物資の供給の緊急性が高くなったため、下図のスケジュールにきりかえる必要がでました。

個人口座へ寄付するデメリット

まず、個人が募金活動をおこなうこと(特にフィリピンで)、さらに言えば、個人口座への募金をつのることは悪手でしかありません。

最大の理由は、『出入金が僕と税務署しか分からない』からです。

つまり、『募金』と称して集めたお金で、人知れず山崎18年を買い、被災地で『・・・くくく、震災ビジネス最高』と、悪の限りをつくすこともできてしまいます。

また、公益法人ではないため、ご支援いただいても支援者の方は所得税控除を受けることができず、税金面でとりたてて得をすることはありません。

けど、今やるしかない

NGO、NPO、しかるべき団体に寄付をすれば良い話ですが、こちらの記事で紹介したようにこの村は過疎地であり、サポートの対象外となります。

行政の支援は、22号の際にタブガン村の家屋が全壊した被災者宅(8宅)に『米6kg、サバ缶・コーンビーフ缶各4缶、コーヒー6袋』が配給されたのみとなります。

26号の被害については、被害が甚大なイザベラ州を中心にリソースがさかれ、リナワン、タブガン村については支援の予定はないと村長さんから伺いました。

そして、先日の台風26号で救援物資の必要性が高まった背景もあり、
あと2週間で支援金を集めて、11月最終週に物資購入と物資の運搬をおこなうことに決めたのです。

ページ最下部に支援内容とお振込先を記入しました。
『今すぐ、助けてやるよ!』という方は、ページ最下部までお進みください。

■被災地のリナワン村、タブガン村について

オレンジ色のピンをさした場所が、リナワン、タブガン村となります。Remote Areaと呼ばれるこの過疎地にはAgta、Ilocano、Tagalog、3つの部族が共存しています。

こちらの記事で紹介した通り、アクセスは下記の3通り。

■リナワン・タブガン村へのアクセス方法
陸路:首都マニラからバス13時間(San Jose)+徒歩1.5日(Tabugan)
海路:首都マニラからバス15時間(Santa Ana)+ボート7時間(Linawan)
空路:首都マニラから飛行機1時間(Tugegarao)+バン2時間(San Jose/Santa Ana)+徒歩1.5日(Tabugan) or ボート7時間(Linawan)

電気が通っていない無電化地帯となり、照明はソーラー電池を蓄電して使うか(日に2〜3時間程度)、灯油で明かりをとるか。
21時頃には村は眠りにつき、まだ日も昇らない4時頃から活動を開始します。

村人の9割は農業または漁業に従事しており、自給自足に近い暮らしを行っています。紙幣はあまり出回っておらず、物々交換経済が中心となります。

被災状況・復興状況について

信じられないかもしれませんが、これでも復興は進んでいます。

ビニールシートで屋根を作ったり、山から木材を切り出して仮設住宅(?)を建てたり、食べ物は少ないながら、村民はつつましくも和やかに生きています。

食料と現金がたりていない、被災者ニーズの洗いだし

両村で各家庭の代表者を集めて、被災状況・復興状況の確認、ニーズの洗い出しなどをおこないました。

取材をして感じたのは『食料が足りてない、経済的な復興能力がない』という点です。

食料の不足は、台風により農作物、海産物がとれなくなったことが1つ。
そして、もともとアクセスしにくい村への連絡手段が、さらに過酷になったことがあげられます。

海路は11月〜3月までの間、フィリピン海が荒れるためボートの運休が続きます。そして、陸路は土砂崩れにより通行不能となった山道が多く、かなり過酷な旅路となります。

なお、タブガン村では、米の貯蔵が残り少ないため取材のあとに8時間(登山)+2時間(徒歩)かけて米の買い出しに、村人15名がいきました。

また、農業に深刻なダメージ(推定598億円)を与えた2つの台風ですが、畑を再建するための費用を捻出できないのも大きな課題です。

しかしながら、CRS(Catholic Relief Service)のCash Aid Program(受給資格者に5,000PHP支援金を供給)をお手伝いさせてもらったとき、この国で外国人が支援金の受け渡しにたずさわることの危険性を身をもって知ったので、この案は残念ながら僕では役不足となります。

したがって、私たちの支援は『救援物資の支給+学校の再建費用の一部補助』の二点にしぼりました。

フィリピン人の強さをかいま見た、インタビュー

インタビューに笑顔で応じてくれたのは、リナワン村・アグタ民族のアニーさん。

台風で家が全壊したため、自作の仮設住宅に住んでいます。

名前:アニー(20)
家族:計4名(夫婦、子供2名)
月収:2,400PHP(約5,040円) ※現金収入のみを記載

―インタビューに応じてくれて、ありがとうございます。辛いかもしれませんが、台風22号(現地名:Ompong)発生時の状況を教えてください。
とても大きく、長い台風でした。

私たちの家は、とても台風に絶えられるもの(木造/手作り)ではなかったので、上陸にあわせて小学校に避難していました。

私たちの他にも2世帯、小学校に避難していました。

上陸後、小学校の屋根が飛んで、壁はものすごい音をたてて壊れました。
(避難している他の住民と一緒に)いそいで学校の外にでたはいいけど、
どこへ逃げたらいいかもわからず、風で大きくきしむ木の下に身をよせあいました。

学校となりの民家から「こっちに来い!」とさけぶ声が聞こえたので、10名くらいで民家へ急いで逃げこみました。

Lawin(2年前に上陸した大型台風)のときのようにすぐには通りすぎず、夜通し交代交代で揺れる窓をおさえたり、裏山の土砂が崩れてこないか、この家も崩れるんじゃないか、とにかく不安でした。

―みなさんが無事で良かったです。台風が過ぎて、お宅はどうなりましたか?
(・・・沈黙)
何もなくなっていました。
けど、山から木を切り出して、3日かけて今の臨時の家をつくりました。

―おお、3日でこれが作れるとはすごいですね!
ありがとう。私たち(アグタ民族)は自然の恵をもとめて、移動して生きています。なので、家を作る方法は幼少期から習ってるんです。

けど、この前の台風(10月29日上陸の26号)で屋根がまた飛んじゃったので、葉っぱを集めて一昨日完成させたばかりなんです。

―それは大変でしたね。ところで、アグタ民族は流浪民族だとおっしゃりましたが、なぜリナワン村に定住しているんですか?
小学校があるからです。
子供には私たちができなかった学校をでて、安定した職業(公立学校の先生など)についてもらいたいんです。

そしたら、お金もたくさん手に入るし、台風でこわれない家も作れると思います。

―では、もし市街で働くチャンスがあったとして、あなたは村にとどまりますか?それとも市街に出て働きますか?
たぶん、村にとどまります。

―それはなぜですか?

私たち夫婦は小学校もでていないので、市街にでてもきっと働き口がないからです。
それにこの村であれば、魚をとったり、山から木の実をとったりして、何とか生活することができます。

―なるほど、家計はどのようにやりくりしていますか?
隣家がもってる畑で雑草抜きなどをして収入を得ています。あと、夫は漁にでて家族が食べる魚、お米と交換する魚をとってきてくれます。

―差し支えなければ、収入を教えてくれますか?
私の仕事は1日120PHP(約250円)です。だいたい月に2500PHP(5,250円)ほど現金収入があります。

夫がとってくる魚は、家族で食べたり、お米と変えたりしていますが、二度の台風で漁にでても魚がとれず、今は一日二食食べれればいいほうです。

―今、あなたの家族にとって、何が一番必要でしょうか?
お米です。
お米と交換する魚がとれないし、畑は台風でやられて仕事もないから。
お米が欲しいです。

―アニーさんはどんな時、幸せを感じますか?
今も、幸せを感じます。
台風で家はなくなりましたが、こうして家族が全員、ぶじに生きていることに幸せを感じています。

食べ物(サバ缶2缶)もありがとう。外国の人にこうやって何かしてもらえると思ってもなかったから、とても嬉しいです。

―ありがとうございました。

個人的に思い入れのある、一家の集合写真。(奥さんと子供がボケちゃったけど・・・)

外部の人間をあまり寄せつけない小さな村だけに、心を開いてもらうまで時間はかかりましたが、一度うちとけると笑顔のたえない、素敵な家族でした。

被災地のインタビューにおいて、当然ながら悲観的な意見や物資が届かないことへの不満が多い中、『私たちは幸せだ』と、力強く語ってくれた彼女にこの国の強さをあらためて思い知らされました。

シャイなお父さんと可愛い長男。漁の器具はゴーグルとモリ。
この日はあいにく不漁でしたが、海が安定するじきにはロブスターがとれることもあるそう。(嗚呼、食べたい!!!!!!)

支援内容

各家庭へ食料品・生活用品の供給と、鶏を20羽リナワン小学校へ寄付します。

ビル・ゲイツ氏が貧困から脱出する有効手段として、途上国に10万羽の鶏を寄付した話は有名です。

「養鶏のコストは非常に低く、事業を始めるのにそれほど大きな場所を必要としない。一人の農民が5羽のメスの鶏を養殖しはじめて、その後隣人からオスの鶏を借りてくれば、約3カ月で40羽のひよこが生まれる。西アフリカでは、1羽の鶏が5ドル(約530円)で売られる。3カ月で約200ドル(約2万1200円)、年800ドル(約8万4800円)を売上げる。高くはないが、最低水準の生活を送れる年間700ドルの貧困ラインを上回ることができる」
―ビル・ゲイツ

リナワン小学校での養鶏により、栄養不足な子どもたちの昼食や、繁殖が進めば村民に雛をわけあたえるなど、学校がコミュニティをささえる中枢として機能してもらうことが狙いです。

支援金詳細

募集期間:11月9日(金曜)〜11月23日(金曜)
目標金額:48万1千円
使途:
物資購入費用:43万1千円
輸送費:2万2千円
養鶏費用:2万8千円

※本件の運営費は実費でまかないます。
※これまでに行った被災地支援の募金や活動費用は含まれておりません。
※収支は別記事で随時、報告させていただきます。
※目標金額達成の有無にかかわらず、上記の期間、支援金を募集させていただきます。余剰金については、学校再建費用にあてさせていただきます。

募金先口座(フィリピン・ペソ、日本円)

冒頭でもかいた通り、個人口座への募金をお願いするのは、大変心苦しいのですが、何卒ご理解ご協力のほどよろしくお願い致します。

▼日本円でのご支援
銀行名     :新生銀行
支店名     :横浜支店(支店番号:670)
口座種別    :普通
口座番号    :0398395
口座名義    :ツバキユウスケ
▼フィリピンペソでのご支援
Bank Name: Bank of The Philippine Islands
Bank Branch: CEBU AYALA CENTER
Type of account: Saving
Account Number: 9799084381
Account holder: Yusuke Tsubaki

お手数をかさねますが、ご送金が終わりましたら下記からその旨をお伝えいただけますと幸いです。

Twitter:@mason_tsubaki
Messanger:https://www.facebook.com/mason.tsubaki
メール: info@mason.xsrv.jp

■テンプレート
お名前:メイソン
金額:10,000円
備考:セブ帰ってきたら、寿司おごったる!

さらに、フィリピンペソでご支援いただけると、本当に助かります!!
セブ在住の諸先輩方、なにとぞ、なにとぞっ、よろしくお願い致します!!!

最後に

正直にお話すると、『何で、自分のキャパを超えた支援なんかしてるんだろう?』『もう辞めて、パラワン島でビール飲みたい』と、毎日のように思います。(とくに政◯家関係のごちゃごちゃから逃げきるのが大変でした・・・)

また、fbでとても印象的なコメントを先輩(?)からいただきました。

後は神に任せたら。この国では家を失っても餓死する事もなければ凍死もしない。いつまでに復旧しないといけないという期限もない。いつか良くなるさ。それでいいのだ。精神。

その通りだと思います。

この支援がなくても、餓死することもなく、復旧の期限もないのがフィリピンという国です。

ただ、見てしまったのです。

泣きながら生活の苦しさについて語るばあちゃんの涙とか、台風で家がなくなっても、無邪気に遊んでる子供の笑顔とか、村民のミーティングで50kg(1サック)のお米の運搬をかってでてくれたお父さん達。

プロジェクトパートナーのデクスターや、多方面で協力してくれているバッガオ市の前副市長オードリーさんなど、コミュニティのために、お金の享受はなにもないのに、無償で協力してくれる人たちの温かさなど。

なので、僕は恥ずかしげもなく皆さんの力をかりて、この地域の復興に注力したいと思ってます。

なお、募金していただかなくても、情報を拡散いただけるだけでも幸いです。

なにとぞ、よろしくお願い致します。m(_ _)m

メイソン(椿祐輔)

宜しければサポートお願いします!頂きました応援は皆で美味しいご飯を作るのに使わせてもらいます!