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イタリアと日本、ビジネス展開の違い その1

母国以外でビジネスを展開するにあたって、一番大切なことがある。
それは、「受け入れる心」だ。

通訳に必要な能力は言葉の通訳はもちろん、文化の通訳。
「文化の違い」というのは目に見えないものであり、「空気」というのはまた目に見えないもの。

ビジネスにおいての敵は、日本人の「心から気を遣うこと」と、僕は感じる。
はっきり話し、心をオープンにしさえすれば、スムーズに事が運ぶのに。
そう、だからこそ、僕たちがいるのだ。

僕たち通訳者とは、目に見えないものたちを、人から人へ伝えていく、そんな仕事なのだ。音しかない「言葉」と形にならない「文化」と「空気」。
これらを組み合わせれば、スーパー通訳者より、立派なビジネスマンになるはず。日本人の心を理解する方法はあると思うが、誰でもできるわけではない。

今から書く内容は、母国とは違う国で働きたい、住みたいと思っている方に向けてのアドバイスであり、少しでも力になれれば幸い。

綺麗なメモを書こうとすると、必要なのは白紙だ。既に書いてる紙にメモすると読みづらくなる、言葉の理解はできないこともある。
だから最初から綺麗に書いていつでも理解できるように、真っ白な紙が必要。
このように、日本の「文化違い」も同じだ。育てられた国の文化、習慣、感覚を置いといて、新しい目でそのまま受け取る。日本人のように、生きていくのが簡単ではないと思うけど、そうすると人生にない「文化のバックグラウンド」ができる。
言葉の違いよりも、バックグラウンドの違いの方がビジネスに大きな壁になる。

僕が実践して良かったこと
・母国と自国を比べない
・言葉より目で確認して真似る
・先輩・後輩のことを学び、知識にする
・日本にしかない表現(お疲れ様です、お世話になります。恐れ入りますが。など)を考えずにすぐ言えるように練習
・簡単なことでも深く考える

イタリアで働いたり住んだりしてる日本人は、日本モードで行くとストレスが溜まってしまう。思ってることを言わずに、分からないままにしておくと、爆発する可能性が高い。

まずは、日本ではないから、日本のことを忘れてイタリア人のようにすれば楽になる。仕事もプライペートも人間関係も少しずつ変わってくる。

みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。